2014年10月4日土曜日

【高校生のための”人生”の教科書03】人生はたった2通りしかない。ほんとうに?

 前回、とりあえずあなたは今この日本に生まれていて、それがなんとなくだけれど「マシ」そうだ、というところまではお話しました。



 しかし、それだけでは、これからの人生を有意義なものにしたり、楽しいものにしたりはできそうにありません。



 なので、もう少し、これからの人生について「つっこんで」話をしてゆきましょう。



 これから、世界中で誰もそんな話を教えてくれたことがないようなとっておきの話をします。ちょっと、びっくりするかもしれませんが、ひとつの考え方としてまずは聞いてくださいね。



 人生は2通りの人生しかありません。



 たった2通りです。



 哲学的な言い方をすれば、「そりゃ、良かったと思える生き方と後悔だらけの生き方だろ?」みたいなチャチャを入れる人がいるかもしれませんが、そういう難しい話をするつもりは全くありません。



 もっともっと単純なことで、明快なことです。



 それは、



 「土地を持っている人生」と「土地を持っていない人生」



のたった2通りです。



 なあんだ!そんなことか、と思うかもしれません。それじゃあ、「車を持っているのと持っていないの」とか「スマホを持っているのと持っていないの」とおんなじような話じゃないか、と思うかもしれません。



 ところがそうではないのです。このたった2通りの人生は、日本だけではなく「世界共通」のお話です。たかが「土地があるかないか」だけでなく、それがあるかないか、で人生は大きく変わってしまうし、大きく発展したり狂ってしまうかもしれないのです。




 あ、もちろんここで最初に断っておきますが、「土地をもっているといい人生」「土地を持っていないと悪い人生」だと決めないでください。逆の場合だってありえます。いいか悪いかは、ひとまず横に置いておいて、とりあえず「土地を持っている人生とそうでない人生の二通り」があるんだな、と覚えておきましょう。



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 これから説明することは、単純なんだけれど一筋縄ではいきません。土地があるかないか、という簡単な話の裏に、いろんな面白いことが隠れているからです。でも、おそらく全ての日本の人(ひいては世界の人)が、この問題で人生を変えてきたのです。



 まず、あなたがどうして今そこに住んでいるのかからはじめましょう。



 あなたは都会に住んでいますか?田舎に住んでいますか?



 都会に住んでいる人は、便利な生活を楽しんで、高校生ぐらいになると学校帰りにいろんなショップへ寄ったり、買い食いしたりして過ごしているでしょう。


 田舎に住んでいる人は、「もうちょっと便利だったり、好きなお店が近くにあったりすればなあ」と願っているかもしれません。



 都会、田舎と単純に言っていますが、都市の中心部と郊外のベッドタウンで便利なところは違いますね。田舎でも電車ですぐに都会に出られるところもあれば、隣の家まで数キロも離れているところもあるでしょう。



 でも、なぜ自分がその町に住んでいるのか、考えてみてください。



 それは簡単です。あなたのお父さんやお母さんが「土地を持っているかいないか」で決まっているのです。


 ほら、出てきたでしょ?土地のあるなし、が。



 なぜ、あなたが今その場所にいるのか。それはすべてあなたの親が「土地を持っている人生」だったか「土地を持っていない人生」のどちらだったかに影響を受けています。


 いくつか例を挙げてみましょう。



 あなたのお父さんは長男で、先祖からの土地を受け継いでいる。だから「田舎にいる」こともあるし、偶然「都会の真ん中に土地があった」こともあるでしょう。でも、いずれにせよ、お父さんはそのまたお父さんが「土地を持っていたかいなかったか」の影響を受けています。



 あなたのお父さんは、長男ではなく、実家の土地や田んぼや畑は「おじさん」に当たる人が継いでいるかもしれません。なのであなたのお父さんは、他所の町へ移って「今は土地を持たずに賃貸住宅に住んでいる」か、あるいは「新しく家やマンションを買って土地を持っている」かのどちらかです。


 
 繰り返しますが、土地を持っているからいい人生なのか、土地を持っていないから悪い人生なのかは関係ありません。



 お父さんは「土地を持っていたからそこにいる」のか「土地を持っていなかったからよそへ行った」のかが第一のポイントです。



 そこで、あなたのお父さんの人生は変わってしまったのです。



 ちなみに、あなたがお母さんとだけ暮らしている場合は、多くの確率で「土地を持っていない」ことのほうが多いでしょう。


 日本では、土地を受け継ぐのは、男性の方が圧倒的に多いからです。


 ということは、おかあさんの場合は「土地があるので、ここにいなくてはならない」理由があまりない、ということでもありますね。



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 さきほどはあなたの親の人生について考えてみました。じゃあ、あなたについてはどうですか?


 「親が土地を持っているから、それは自分が受け継がねばならない」というあなたは、それを実行する人生を選ばなくてはなりません。多少寄り道をしても、その土地をあなたはどうにかしなくてはならないのです。


 「親が土地を持っていない」というあなたは、ある意味では自由です。どこへ行ってもかまいません。日本にいなくてもOKです。ですが、あなたのお父さんぐらいまでの世代の人はみんな「新しい自分の土地が欲しい」と思って生きてきました。それが叶った人もいるし、叶わなかった人もいます。
 ですが、たいていの人がそう思ったので、新しい一戸建てが建ったり、マンションが建ったりしているのです。



 あなたは、まだ高校生なので、「土地を持っている人生」と「土地を持たない人生」のどちらを選ぶかは決める必要はありません。



 しかし、あなたのこれまでの人生は、お父さんの「土地を持っているかどうか」によって、すでに左右されてきていることを頭の片隅においておきましょう。



 あなたのお父さんが土地を持っている人は、「もしお父さんが土地を持っていなければ、自分はこの町で暮らしていなかっただろう」と思って正解です。


 あなたのお父さんが土地を持っていない人は「もしお父さんが土地をもっていたら、自分はこの町で暮らしていなかっただろう」と思って正解なのです。



 人生は、そんなことで大きく変動する、ということです。






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