2018年5月28日月曜日

「資本主義社会」で生きていく人が必ず知っておきたい「お金」の話。 ~アホでもわかる資本主義~




 資本主義、ってなあに?



ということは、複雑な理論はさておき、いろいろ説明がネットにも転がっているので、詳しく知りたい人はググッてくださればいいのですが、



とりあえず私達は資本主義社会である日本で生活していますので、これから大人になって社会人として生きていく人も、現在社会人として稼いでいる人も



「次の2つの視点」



だけは、しっかりと理解しておくとよいと思います。



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 もうもうもはやこれ以上ない!というくらいに簡単に「資本主義」というものを説明するならば、そこには2つのお金にまつわるお話があるのです。



ひとつめ


「資本主義とは、利益がのっかってお金が増えることである!」



 はい、これ大事です。80円でお菓子を仕入れて100円で売る、これが資本主義。え?20円はどこからやってきたの?と思うかもしれませんが、資本主義において「ものを売り買いする」という活動をすると、自動的にこの「利益」を発生させることが可能です。


 お金を貸したり、預けたりするときの「利子・利息」がつくのもおなじ。家でお金を寝かせていても利子はつきませんが、資本主義社会のお外へ出すと、(マイナスの場合があることはともかく)一応は利子・利息がついて「お金が増える」のです。




 ふたつめ


「資本主義とは、働いたらその分だけお金に換算されることである!」



 もちろん、こっちも大事です。いわゆる労働とお給料ですね。古典的な経済学における資本主義は、こちらの「働いた分の価値をお金として生み出すぜ~」にあります。

 労働は、価値を生み出しますから、たとえば1時間働いてゼロから800円とか1000円分の商品を生み出すことが可能です。これが私達がバイトや仕事をしてお金をもらえる理由です。






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 よく「経済成長」とか、言いますね。 当たり前に使われているので、もはやわかりにくくなっていますが、これは何が成長しているのかというと、上の2つのことが関係しています。




 お金のやり取りの回数が増えて、あるいは内容が高単価になることで、1000万円の活動が1200万円分の活動になったりすること


 たくさんの人がたくさん働いて、労働で生み出したお金がとても増えたりすること



 ↑このどちらも経済成長です。


 中国などでは、たくさんの人口が世界規模でモノを作ったり、しているので、たくさん働いたことで経済が成長しています。


 日本では人口が減っているので、働く総量が減少して経済が停滞するのではないか?と恐れられています。



 

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 とまあ、ここまではおさらいのようなもので、いよいよここから私達の生活へと話が移ってきます。


  現代の日本社会で、「人並みの暮らしをして、なんとか結婚したり子育てをして、次の世代へつないでゆく」ことを前提とした時に、どのくらいのお金を動かせばよいのでしょうか。




 わたくし、ヨシイエさんは、近年自分の勤めている会社の役員になってしまったのですが、なのでお金の出入りについては嫌でも考えなくてはならなくなりました。ふう。
 






 ■ ひとつめのお話 ~あなたの場合~



  会社員をひとり雇うと、給料に対して1.5倍くらいの経費がかかります。労働保険やら、厚生年金の半分がけやら、退職金の準備やら。


 年間330万円の収入をお渡しする従業員がいた場合、330×1.5=495万円です。

(つまり、会社は一般的な従業員1人あたり500万円かかっているということ)

 年間330万円の収入の人は、手取り25万×12ヶ月ボーナスなしぐらいの換算です。額面だと27万くらいかな。


 ひとつめのお話でいう「利益」で考えると、すごく平たく言って、小売や卸売りをする場合に上乗せする利益は20%ぐらいだとして、500万円を入手するためには、売上高が2500万円必要です。


 2500万円を月に直すと208万円ですから、あなたは毎月208万円の売上を上げてこそ、年間330万円の給料をもらえるということになります。



 ・・・・・・あなた、一日いくらあなた個人が売り上げてるか、知ってる?




  ■ ふたつめのお話 ~あなたの場合~



 上の例は会社員さんの場合でしたが、建築職人やドライバーなどで「日当換算で仕事をする」人もいるでしょう。



 日当2万円もらえて、月の労働日数が20日(土日休み・祝日あり)で計算すると月40万円

 →40×12=年収480万円

 (ただし、税金やら、なにやらここから全部自分で支払わなくてはならない)




  日当1万5千円だと月30万円

 →30×12=年収360万円


 ペンキ塗りでも、荷物運びでもお掃除お手伝いでもなんでもいいです。毎日8時間分誰かの手伝いをして、1万5千円ずつ、あるいは2万円ずつもらい続けてこの年収になります。





・・・・・・あなた、一日あたりいくらもらっているか知ってる?



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 さて、不労所得や資産形成などを加味しない場合、通常の働く人は上の「ひとつめの人」か「ふたつめの人」のどちらかになります。


 なので、毎月208万売り上げ続ける人生か、毎日1万5千円もらい続ける人生かのどちらかを大半の人は送っていることになるのです。




 逆に言えば、



「あなた1人で、毎月208万円ずつ誰かに売ってこれますか?」


「あなた1人で、毎日1万5千円払ってくれる仕事を見つけてこれますか?」



ということでもあります。


 毎月、ビックモーターで中古プリウスを買ってきて、2割乗っけて売れますか?

 毎日、草刈でも溝掃除でも引越し手伝いでも、1万5千円もらえる仕事探せますか?





 ・・・・・・わしゃ無理!!!!





 毎日、1人でこれをやろうとすると死んでしまうので、そこで会社へ務めるという選択肢が出てくるわけですね。


 会社というのは、実は「長い経済活動の間に、この仕事づくり、仕事探しルーチンを自動化してくれている」かなり面白い機構なのです。



 まさに「AIが勝手に仕事を探してセッティングしてくれている」みたいなものです。



  だから、会社選びの際に、「この自動化ルーチンづくり作業そのものを社員がしなくてはいけない会社」は、勤めても意味がないということはすぐにわかるでしょう。



 みなさんが会社員になるメリットはそこにしかないからです。



(毎日1000件電話してテレアポする会社とか、朝から晩まで飛び込み営業とかの会社なら、1人で同じことをやってもいいわけで)






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 では、今日のおさらいです。



問題  売上高1億円の小売企業が雇うことができる正社員の人数を答えなさい。




→  答え、 社長を除いて、3人。 




問題  ウェブライターとして独立したAくんが、人並みに稼ぐために必要な毎月の執筆文字数を文庫本換算で答えなさい。

 ただし、一文字=1円とする。



→  答え、 毎月、文庫本3冊分 




(ちなみに、あの赤川次郎大先生の最盛期ですら、年間20冊、月1.6冊であった)


2018年5月11日金曜日

<吉家流儲かる起業塾20>  絶対に儲かるビジネスで20万円ゲットの巻



 まいどおなじみ「絶対に儲かるビジネス」で、ココナラさんでの売上を晒すコーナーです。


 ココナラさん
 https://coconala.com/



 で、ヨシイエさんがココナラさんで販売しているサービスの累計が


ドン!






 はい。一応累計20万円は超えました。


 当初は、じわりじわりと金額ベースが上がらず、スロースタートでしたが、現在は、かなり軌道に乗ってきたので、月ベースで言えば数万円は稼いでおります。


 ここから一気に金額があがるでせう。たぶん(笑)





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 しかし、 まあ、なんですねえ。


 この儲かる起業塾のコーナーも既に20回になり、そもそも


「どんな儲かるビジネスをやっとんねん!」


ということが忘れられていると思うので、このビジネスの特徴をおさらいしておきましょう。


 この連載の第一回で書いた内容と重なりますが、そこはまあ、お許しください。






①需要が必ず存在する。

 ・・・1億2千万人の日本のみなさんのうち、これを欲している人が何%いるかは正確にはわからないけれど、確実に、それも少なくない人が欲しい!と思っているモノ。
 なので、需要が確実に存在するビジネスです。


②需要をある程度推計できるので、損益が計算しやすい。

 ・・・日本国民全体では膨大すぎるけれど、属性を細分化してゆくと、ある程度の需要は推定することが可能。なので、最終的にどれくらい儲かるかが判断しやすいモノ。



③リスクがほとんどない。

 ・・・コストはもしかしたらある程度かけようと思えばかけられますが、リスクはほぼ皆無といってよいと思います。製品が完全なものでなくても、8割9割体をなしていれば、顧客からクレームがくることがない、というかなり生産者にとって嬉しいモノになります。



④コストは最小~コントロールできる。

 ・・・・その商品にどこまでの精度を追求するか、というのは完全に消費者側ではなく、提供者側、つまりこっち側にあります。
 ③でも説明したとおり、10割に近い完全な精度の製品を提供してもいいし、別にそこまでの精度がなくても顧客は問題なく利用できますから、精度を落とせばコストも低く提案することができます。
 とりあえず、提供してみたい場合は、ほぼコストゼロからでもスタートできます。


⑤繰り返しの需要が発生する。

 ・・・何度も購入していただける、というのは商品にとってとても重要なことですが、このビジネスだと同じ人が複数回購入してくれるという予測がつきます。また、需要が一巡しても、二巡目、三巡目と大きなサイクルで息が長く商売を続けることができます。


⑥商品の提供は、誰にでもできる。

 ・・・この商品の製造や開発はそれほど難しくありません。基本的な雛型はすでに公開されているものもあるし、自分である程度ブラッシュアップすることも、当然可能です。
 改造するにあたっても、日本国民であればそれほど難易度が高いわけではないと思います。


⑦商品展開が自由自在。

 ・・・私は最初1つの商品だけでスタートアップしようと思っていますが、将来的には数万種の商品展開が可能です。ただし、利益率の高いものと低いものがあるので、そこは選択しながら提供しようかな、と思っています。


⑧副業レベルで取り扱うことができる。

 ・・・少ない品種でスタートする場合、ほとんど労力がかからないので、副業がてら取り扱うことが十分可能です。1品種に対しての目標利益は、月数万円といったところでしょうか。なので、1品種だけで生活を成り立たせることは難しいでしょう。しかし、⑦で説明したとおり、品種を単純に増やしてゆけば、月あたりの売上げは単純に加算されることと予想できます。


⑨在庫はいらない。

 ・・・在庫を持たなくてはいけないことは、かなり大きいリスクですが、在庫なしで商売することも可能です。在庫ありの物販にすることも当然できますが、私は当面在庫なしでやってみるつもりです。



⑩損はしない。

 ・・・まとめて言ってしまえば、完全に「損をすることはありえない」と断言できるでしょう。なので、あとは「やるかやらないか」だけです。やれば確実に利益が出ます。利益幅は商売の規模にもよるでしょうが、小さくこそこそやってもいいし、大きく頑張ることも当然可能です。ですが、絶対に元手を失うことはありません。
 


 
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 当初の予定では↑のような感じでしたが、実際に運用をはじめて気がついた点があります。




①と②について 需要のおはなし


 → 実際に需要がしっかりあることがわかりましたが、広報をしないと買い手から見ると「ヨシイエがそういうサービスをしている」ということに気がつきません。 しかし、ココナラさんが勝手にCMを流してくれるので、こちらとしては


 CM費用なしで、実需をゲットだぜ!


というウハウハな状態が起きることがわかりました。



⑤について 複数購入のおはなし


 → リピーターもしっかりあり、かつ「すごくいい商品なので、友達にも宣伝したよ」とか「だれそれさんから聞いて購入しました」というつながりも実際にあり、こりゃあいけるぜ!と思っております。



⑦について 商品展開


→ 商品展開は、現在5点くらいでやってます。もっと増やしてもいいのですが、焦点がぼけてしまうので、コンパクトにしておいたほうが、提供するこっち側からみても取り回しが楽だとわかってきました。

 あえて多品種にする必要はないかな?

 むしろ品種を増やすと誤購入が増えてしまって、その後処理に苦労します。ココナラさんのキャンセルシステムを多用するハメになり、これはいけません。




⑧について 副業レベル?!
 

 → 実を言うと、今特需みたいになっていて、依頼が増えすぎて処理しきれていません。副業レベルのつもりでやっていると、件数が増えたときに「待ち」を発生させてしまうという問題が・・・。


 私の処理能力の問題というより、「どれだけ時間をかけてサービスとして完結させるか」というクオリティVSコストの問題かもしれません。


 ぶっちゃけ時間を取られすぎて、本業から帰っても寝る間がない・・・。寝かせてくれ~。



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 とまあ、こんな感じで課題も出てきたのですが、基本的にはお金が増えているので、よしといたしましょう。



 え?何をやっているか教えてくれないのか?って?


 そりゃあ、絶対に儲かるんだから、誰にも教えません!!!!


 ↑これだけは徹底している(笑)


2018年5月10日木曜日

格差の本質 ~田舎から東大に入った阿部幸大氏論考への最終結論~



前回の記事


 
格差とは何か ~拝啓 阿部幸大さま~ 格差は地域が生むのか、それとも世代か。
 https://kotaro-yoshiie.blogspot.jp/2018/04/blog-post_30.html


は、はからずもたくさんの方に読んでいただいたようで、感想もいただき感謝しています。






 さて、今回この「阿部幸大氏論考」について、北海道の大学の先生から、新たな考察が登場したのでそちらも紹介しておきます。



 田舎から東大に入って絶望した彼に、北海道の単科大学教授が伝えたいこと
 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55589

(現代ビジネス)



 しかしまあ、そもそも阿部氏の記事を載せた現代ビジネスさんが、本人の弁解も他人の反論も載せてしまうあたりが


「盛り上がってきたので、いいぞ!どっちの側でもいいからもっとやれ!」


と焚き付けているようにも感じて、「現代ビジネス、おぬしも悪よのう」と思うのは、ヨシイエだけではありますまい(笑)




 新たに記事を書かれた水野氏の結論が、意外にもワタクシ吉家の結論とまったくおなじだったので思わず苦笑したのですが、どうもこの話のオチはそこしかないようで。





 吉家の結論

 『阿部氏には、アメリカに居るのではなく、釧路へ戻って、次の世代を育ててほしいなあ、と思いますがいかがでしょうか。』





 水野氏の結論

『阿部幸大氏は東大を経て現在はアメリカで学究に励まれているようであるが、「文化と教養の格差」克服のために、ぜひとも将来は釧路に戻られ、地域の若者に薫陶を授けていただきたいと思う。』




 そだね~、それしかないよね~。




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 さて、もはや結論は出てしまっているので、阿部幸大氏が今後釧路で活躍なさることを祈るばかりなのですが、せっかく水野氏が


「北海道論考」


をなさっているので、そのあたりにも触れておきましょう。



 水野氏は大学教授なので、学生にもこの話題を問うたそうですが、 その学生さんの意見を引用させていただくと以下のようになっています。


「釧路と札幌・東京を比較すると、やはり教育格差や進学意識の差は確かに大きいです。私の場合には、親戚のなかに大学に通う従兄妹がいたこともあり、大学を含めた進学のイメージが描きやすい環境にありました。また、高校進学に向け学習塾に通っていたことも高校の先に大学という上級教育機関があると認識するきっかけになりました」


「阿部氏の主張通り、この機会を得るには家族の経済力や自分の子供に対する教育意識が影響していきます。もし生活が厳しい場合や身近に進学する知人がいなければ、より進学というものが疎遠になると思います」




 これをよく読むとすぐわかるのですが、この意見は「都市か田舎か」の話ではありません。



 大卒が近くにいるか、大卒が近くにいないか



の話だということです。



 ということは、これは都市部でも「家族に大卒がいない」と「近しい人が大学進学を理解してくれない」ならば起こり得るということをまず確認しておきたいところですね。



  だからこそ水野氏の結論も「人がそれを次の世代に繋いでゆくことが大切だ」となるわけです。





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 さて、話は変わって水野先生の「北海道論」ですが、こちらは阿部氏のように誇張がない分、比較的おだやかで受け入れやすいものになっています。


 しかし、そうは言っても水野先生の論にも抜け落ちている視点があるので、今回はそこらへんもヨシイエさんが補完しておこうと思います。





■ 北海道人は「開拓者精神」があるわけではなく、内向きであるという道民性

 水野氏の論は、基本的には誤認を生むような書き方や、誇張はありません。その意味では、開拓者精神がないという点も、内向きであるという点も、ある程度北海道在住の人は納得できるものがあろうと思います。

 その理由は簡単で、「そりゃ開拓したのは明治時代の人で、根付いてしまえば開拓しなくてもいいし、むしろ道内経済は縮小している」というぶっちゃけ話になるのですが、話はそんな単純でもないのです。


 北海道は、物理的に海で他地域と離れているということもそうですが、それこそ明治時代から「開拓使」が置かれた時から「中央政府の管理下」に属した来た歴史が長いです。


 なので、たとえば東北地方なら「山形城があってな、山形藩があってな」とか「伊達の殿様がいてな」とそれぞれの地方に中心となる地域や組織があったのですが、「道庁には中央からの役人が派遣され、道庁のその上はズバリ東京政府」という感覚が根強いのです。


 これは今でもその傾向があって、私企業でも、「東京本社と札幌支店が繋がっている」という感覚になります。

 これが関西だと「大阪本店があって、登記上の東京本社があって、各地に支店がある」みたいな会社とか、「うちの会社は全国に支店があるが、発祥は広島だ」とか、中央を中心とするピラミッドになっていないことが多いのです。


 すると何が起きるかというと「中央から来た偉い人たち」と「現地で働く僕たち私たち」という二極化が生まれることになります。

 この「僕たち私たち」が内向きになりますが、「中央から来た人たちとその末裔」は、外向き・ただし、青森や秋田はすっ飛ばしていきなり東京に向いています。





■ 就職先も地元志向で、都市との格差に気付くこともない


 ほかの地方や地域、田舎とは異なる事情が北海道にはあります。たとえば広島の片田舎の子でも、1時間もあれば新幹線で大阪へ行けるし、静岡の子や長野の子でも、チャンスさえあれば東京でずにーらんどへ行くことは比較的たやすいことでしょう。

 しかし、北海道の場合は、釧路から札幌まで特急で4時間かかります。道東根室から、新幹線に乗ろうと函館まで行くには、特急を乗り継いで8時間かかるわけです。

(そのため、よほどの鉄道マニアでなければ、鉄道利用で東京へ行こうと考える人は少ないと思います)

 釧路のジャスコまで120キロ自動車でぶっとばさないと「都市へも行けない」ため、これはどうしても地元志向にならざるを得ません。


 「日本人はどうしてアメリカで働きたがらないのだ!地元志向だ」と言っているのと同じというレベルなのですね。


 一方で、先に説明した「中央からの派遣組」の官僚の子や、東京本店から支店へやってきた人たちの子たちは、

『飛行機使って東京へ帰りてええ!!!』

といつも思っています。なので、2分化されたこっちのジャンルの人たちは、常に東京に目線が向いているのです。

 名作とされている「北の国から」のセカイですね。蛍と純は、北海道になんて来たくなかったのですから。


 また、北海道大学を出れば、道内ではどの企業においてもトップのように扱われます。内向きの世界でいえば北大生は「鶏口なるとも牛後となるなかれ」という意味において、生活は安泰です。

 なので、北大生もあえて外界へ飛び出さなくてもいい、という側面はあります。






■ 田舎において文化と教育の大切さを教えられるのは教員しかいない


 北海道大学やに入学した高校生の出身地域は、既に半数以上が道外出身で、同じく北海道で教職につく人材の半数が道外からの採用です。

 つまり、既に北海道の教育界や、道内において指導的立場にある組織群の人材は、「外からの文化的還流」をもたらしていると言ってよいでしょう。



 実はこの件については、まだルポやネット記事で明らかになっていませんが、日本の別の地域のほうが教育的には問題がある「田舎」がたくさんあるのです。


 それはたとえば「とある県では、とある県内の教育大学出身者ばかりで教職の採用を固め、他所出身からの採用を極力絞る」ということを現実にやっています。


(教職志望者は、そのあたりの事情はよく知っているはずで、既に分析も出ていると思います)



 その意味では、北海道の教員たちは、すでに頑張っているし、もっと面白いことを言えば、


「たいていの県では、教育委員会や校長会の実権を握っているのはその県の教育大出身者の派閥である」


けれど、北海道だけは異なっていて、


「北海道の教育委員会や、校長会の実権を握っているのは東京学芸大や筑波大学の系統の派閥である」


ということは覚えておいて損はありません(笑)


 なぜ、北大や北海道教育大系ではないのか、がこの疑問のツボです。先ほどお伝えしたとおり、北海道は常に中央の息がかかっていますから


「旧東京師範大」


の派閥が根強いのですね。これも北海道開拓使依頼の伝統かもしれません。




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 となると、総合的な結論で言えば、阿部氏も水野氏も「あなたは大卒者の支援を受けて外界へ出られてよかったね」というお話になるわけで、田舎に文化がないとか、そういう問題ではないことが明らかになるわけで。



 私は大卒者ですから、現在地方に住んでいても身の回りの子供たちや自分の子供に


「外へでて学んで来い!そして、また地方に根付いて頑張りなさい」


と言うことにしています。



 ある意味素晴らしいことに大学卒の学歴を持つ人たちは同世代人口の50%に近くなっているわけですから、阿部氏がこれから論客として復活するには



「大学全入タダにしろ!地方から出てきた学生生活費も面倒みろ!」



を主張する路線がお勧めですね。それを釧路から訴えるというのがいいと思います。鈴木宗男さんにも支援をお願いしてみるとよいでしょう。