2019年2月27日水曜日

あの ”キーボードPC” と LATTEPANDA(ラテパンダ)を比較する



 たまーにやってくる「謎のガジェットと遊ぶ」コーナーですが、最近、いわゆるシングルボードコンピュータにそこはかとない関心がありましていろいろ調べていたら、ラテパンダというWindows10が動くボードがあるらしいことを知りました。


 秋月電子 LATTEPANDA
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-12549/


このボード、中国製なのですが、USBやらHDMIやら基本的な端子は全部ついていて、モニタにつなげば即Windows10が走るという優れもの。


 あれ?ワシそんなの持ってるじゃん!というわけで、テックウインドの


 キーボードPC


と「キーボードつき」以外に何が違うのか調べてみた次第。


 ちなみにキーボードPCもLATTEPANDAも性能。モデル違いがいくつかあるので、まずはオーソドックスなほうからまとめます。


<キーボードPC WP004>
 インテル® Atom™ プロセッサー Z3735F クアッドコア1.83GHZ
ストレージ32GB eMMC
 microSD、microSDHC、microSDXC(最大128GB)
フルサイズUSB2.0×2(Type A)
ヘッドフォン 3.5mmジャック ×1 / 内蔵マイク ×1
HDMI出力(最大解像度 1920x1080) ×1
VGA出力(最大解像度 1366x768) ×1
RJ45(有線LAN)ポート×1 / 電源ポート
システムメモリ2GB(DDR3L)
無線LAN IEEE 802.11b/g/n準拠
Bluetooth® 4.0 LE
電源5V , 2A


 まあ、このスペックにキーボードとタッチパッドがついています。



 <LATTEPANDA 2Gモデル>

・メインCPU:Intel Z8350 クアッドコア1.8GHzプロセッサ (ATOMプロセッサ)
 サブCPU:ATmega32u4(オンボード搭載)
 RAM2Gバイト DDR3
 ストレージ:32GB eMMC
 映像出力:HDMIまたはMIPI-DSI
 USB3.0ポート×1
 USB2.0ポート×2
 Wi-Fi 802.11n 2.4G
 Bluetooth4.0
 HDMI
 イーサネット


 
おお!なんか基本構成は似てる。キーボードPCは第三世代Atomで、ラテパンダは第四世代Atomだけど、



なんか、LATTEPANDAでキーボードPCが作れそう!


な気はする。どちらもWindows10 Homeが入ってるし。



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 ちなみにキーボードPCの第二世代新型は


<キーボードPC2  WKA-W10P>

 インテル® Atom™ x5-Z8350
32GB eMMC 
システムメモリ4GB(DDR3L) 
Microsoft Windows 10 Pro(64bit)
バッテリ内臓

みたいな感じで、他はおなじ。


 お!LATTEPANDA初号機とおなじCPUやないけ!


ラテパンダには4G/eMMC64Gモデルもあるけど、最速最新版は


LattePanda Alpha 864

 

  • CPU:Intel 第7世代 Core m3-7y30
  • Core:1.6-2.6 GHz 2コア/ 4スレッド
  • GPU:Intel HD Graphics 615 900 MHz
  • RAM:8G LPDDR3-1866 デュアルチャンネル
  • 64GB eMMC
  • Wi-Fi:802.11 ac(2.4 G & 5 G)
  • デュアルバンドBluetooth 4.2
  • ギガビットイーサネット
  • 3 x USB 3.0 TypeA
  • 1 x USB Type C(PD、DP対応 USB3.0)
  • HDMI出力、Type C DP、eDP タッチディスプレイ対応
  • コプロセッサ:Arduino Leonardo
  • オーディオジャック
  • microSD
  • OS:Windows 10 Pro

という爆裂モデルがあるので、これでキーボードPCを作るという手も。

(しかし、現実問題として熱量がすごくて


ファンPC


と化す恐れもある。笑い)

 

2019年2月25日月曜日

弱者は革命を起こさず、身近な人を殺す ~誰でもよかった~



 まだ、事件の第一報が入ってきただけですが、


 児童擁護施設で育った犯人が、児童擁護施設の職員を刺殺する


という痛ましい事件が起こったようで、続報を待っているところです。



渋谷区の児童擁護施設、職員死亡
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190225-OYT1T50231/



 まだ動機などははっきりわかりませんが、犯人は施設入所経験者であり


「施設職員であれば誰でもよかった」


と話している様子。



 本当にこのセリフを聞いて、何度もおなじようなことが繰り返していますが、



「弱者というのは、いつも本当の敵を知らない」


「弱者はいつも目の前のことしか見えず、弱者同士争う」


ということを感じます。






 児童擁護施設入所者にとっての本当の敵、あるいは自分がそういう境遇に陥った本当の原因は社会体制です。


 しかし、彼らはその社会体制を正すために革命を起こすことは絶対にありません。



 そうではなく、ただ身近にいた支援者や、表面的に厳しいことを言った相手に対して敵意を蓄積します。



 そして、反抗したり、今回のように恨みをはらそうとするのです。

 



  なぜ、そうしてしまうのかは、もはや問うてもムダなのかもしれません。



 だって、そうしない者は、弱者を抜け出して強者になってゆくのだから。




 このことをもって、現代社会が


「貧困や弱者でさえも自己責任」


と突き放すのは、ある面では理解できなくもない気がします。



 強者として復活を遂げるものは、真の敵を見誤らず、そこに向かってゆくので、弱者のままで恨みを貯めることはないからです。




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 ヨシイエ自身は、教育界に身をおいていたので、できれば教育という外部からの注力によって、


「弱者が強者になれるための技術や理念」


を提供しようといつも思っていました。


 しかし、現実論としては、結局



「強者は強者であって貪欲に強者になる理念を吸収し、弱者は最初から最後までそれを放棄するか、それを認めない」



という問題にも直面したわけです。



 となると、かつての高度成長の日本のように、



「社会における強者・弱者があまり明白にバレないで、まろやかに強者が稼いだ経済発展を弱者も自然なトリクルダウンで享受できる社会」


のほうが幸せなのかもしれないな、と言う気もします。これは本当に難しいです。



 弱者が、はっきりと自己責任を目の前に突きつけられないような、自分は弱者であることに気付かない社会のほうが、幸せなのかもしれません。




  山田洋次監督の「学校Ⅱ」という映画に



 「ユウヤは自分がバカだって知らないんだろ?僕ももっとバカだったらよかった。みんなが自分のことをバカにしているのが分かるんだよ!」



というセリフが出てきますが、いつもその場面を思い出します。



 そして、その時に言う「みんな」は、安定した暮らしをしながら、高いマンションに住んだり、高級外車を乗り回している人たちではなく、



「自分の身の回りの人」



でしかないからさらに始末に負えないのです。



 人間は悲しい生き物ですね。


2019年2月24日日曜日

2019年 おすすめLinuxベスト3 ほぼ一択やんけスペシャル。


 毎度おなじみ、ヨシイエコータローは、もう40代なかばの充分すぎるほどのおっさんなのですが。

 コンピュータ暦は大学ぐらいからなので、さすがにTK-80とかは知らんけど(古いわ)、いちおうMS-DOS3.3(だっけ)ぐらいから触り始めて、当時大学で一番速いマシンに

Windows3.0

が入っていたのを覚えています。


3.1じゃないぞ!3.0だぞ!AXパソコンだったぞ!


 まあ、それはまだGUIが入っていたから良かったほうで、別のパソコンルームだと、EPSONの286互換機が鎮座していた記憶が・・・。5インチフロッピー・・・。



 さて、それから時は流れて、ムーアの法則かなんかしらんけど、現在のPC界はそこから比べれば大変なことになっているわけですが、


・・・。

・・・・・・。


でも、なんだか、全然つまらない感じがしません?最近。



 ヨシイエは、マック派ではなかったので、PC-9801から始まってDOS/Vがどうたらこうたらして、 Windows95がどっかんどっかんして、Windows2000とかXPとか7とか8とか10したことは覚えているのですが、


 もうなんか、ときめかない


よね。実際。 マイクロソフトも、いわゆる正規のバージョンアップはせずに、Windows10は10のままで更新して


「永遠の10(テン)」by百”田”尚樹


みたいなこと言ってるし、 マックは「漢字Talk」が「ことえり」になって、「くまえり」が捕まって、いつのまにかUNIXになってるし。


 きっとマック派の人も、いまは全然ときめいていないのだろうと推測します。


 そう!2000年ごろから2020年を迎えるこの20年の間に、


「パソコンの進化は終わっちゃった」


ような感じがしますね。なのでOSのバージョンアップにも、別に逐一追従することもなくなったわけで。




 インターネットやデジタルな情報を享受する主役は、すでにパソコンからスマホになってしまっているので、

「ソフト」

という言い方も、すでにパソコンですら

「アプリ」

に変えられてしまいました、とさ。めでたくないぞ!




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 で、linuxです。

 ヨシイエさんは、まだXwindowに目玉がきょろきょろしていた時代から(懐かしい!)

(画像はWikipediaさんより)

Linux使っていましたが、いつのまにかセカイはLinuxに支配されている感じです。


 AndroidだってLinuxだしねえ。



 で、いよいよ本題。パソコンの世界、OSの世界がときめかなくなってきたのと同じように、LINUXディストリビューションの世界も、だんだんときめかなくなってきました。


 私が個人的に大好きなPuppyLinuxだって、日本語版は2014年で止まってるし、欧米系の最新も2017年ぐらいでボチボチ更新されている感じ。

 

 それもそのはずです。2019年のLinuxディストロ人気シェア率は、


◆ Ubuntu  約40%
  Debian派生だが、使いやすい。日本語支援が多い。いわゆるパソコン用途に向く。GUI向け。

◆ Debian  約20%
  GNUの名前が示すとおり、フリーソフトであることにこだわる。ターミナル向け。

◆ CentOS  約17%
 レッドハットのクローン。サーバ向け



で、残りは有象無象のLinuxのセカイとなっているからです。


 

出典:Webサイト向けLinuxシェア

https://news.mynavi.jp/article/20190106-750441/



もう、この上位3つはよほどのことがない限り、揺るがない感じです。なので、2019年のおススメLinuxベスト3は


「Ubuntu」 最新安定版 18.04 Bionic Beaver 2018年4月

「Debian」 最新安定版 9.0 stretch 2017年6月


「CentOS」 最新安定版 7.6 2018年10月

以外にはありえない。


 もう、グダグダ言わずに、とりあえずUbuntu使っとけ、ということなのです。エビデンス的にはね。


 要求されるハードウエアスペックも、Ubuntu でおおむねwindowsXPが動いていたパソコンならほぼ大丈夫なので(Pentium4以降~・メモリ1G~・HDD10G~の感じ)、Windows7代替には、ちょうどよいと思います。




 2017年ぐらいから、この傾向は強まっていて、2010年代前半に雨後のタケノコのように出てきたLinuxディストロのバリエーションは、2020年を前に次第に収束に向かっています。


 ああ!ときめかねーなー。





2019年2月17日日曜日

SHARP 除湿機 分解 満水センサを修理する ~ 磁気ICの使い方~



 前回、シャープの除湿機を分解大清掃しましたが、その続きです。


 
 シャープ 除湿機を分解する CV-71 80 シリーズ
 https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2019/01/sharpcv-7180.html


  うちの大活躍除湿機
 CV-T71CH 2006

 の磁気センサがぶっ壊れてしまっていたことは少しだけ前回も触れていたのですが、今回はその修理方法についてしっかり書きます。


 

 これが、SAHRPのコンビニクーラー「CV-T71CH」 いわゆる除湿機

です。この形状のおなじ系統の除湿機はたくさん発売されていて、ほかの機種でもデザインが同じであれば、おなじ修理方法が使えると思います。

(未検証ですが)




 【故障の状況】

 




  空にした水タンクをセットしても、「満水」ランプが点灯して起動しない。


  起動しないのは、安全面からみてOK。問題は空タンクなのに「満水」だと思っていることです。

 シャープの除湿機は、水がたまると発泡スチロールで出来た「浮き(フロート)」が動いて、その浮きにセットされた磁石の動きを検知して満水かどうかを判定しています。

 その判定部分が

 



 この写真でいうと左下の基盤です。これがちょうどフロートの真上に来るようになっています。
(分解手順は前回の記事にあります)






【修理方法】

  やってはいけない修理方法をまず。

 

 このユニットだけを取り外すと、こんな感じ。

 


 アップにしました。黄色い線は、やってはいけない修理方法です。

 この中央の黒いICが磁気センサです。左から「電源・GND・出力」の端子になっています。

 出力端子とGNDを短絡させると、「満水ではない」という状態を検知したのとおなじになります。

 なので


 

満水ランプが、きちんと消えて動くようになります。



 でも!

  これをやると、たしかに使えるようになるのですが、満水を検知しませんので、どれだけ水がたまっても「自動で停止しない」という問題が!

 いつまでも作動するので、水がジャバジャバ溢れても止まってくれません。

 それは非常にまずい!


 そこで、正式な修理方法として


「磁気センサICを交換」

というやり方にしましょう。




【正しい修理方法】

 今回使用したのは、秋月電子通商さんにあった

です。

ホールIC S-5716ACDL0-M3T1U



  50円なり。

  シャープについていたオリジナルのICは違うものですが、型番が読み取れなかったので、だいたい似たものを探しました。

 



 半田ゴテでつつきながら、外した旧センサIC。電源周りに5Vと書いてあるので、5Vで動作するものだとわかります。

 今回秋月電子で買ったICの動作電圧も2.7V~5.5Vなので、範囲内。

 

 ただ、今回のICで気をつけないといけないのは、形状は似ているのですが、端子の出方が逆になっています。


(旧)ICの配列

 出力  GND  電源


(新)ICの配列

 電源  GND  出力


 真逆ですな。


 そこで、ICを半田づけするときに


「裏返し」


で半田付けします。 これで端子の向きが揃いますね。


 

 元のICより、新ICのほうが、おなじチップ型なんだけれど、一回り小さいです。

 でもまあ、半田付けはそれほど難しくありません。


 これで修理完了。元通りに組み立てます。



 ここから磁力の感度調整に入ります。


 
 今回の秋月電子で購入したICはけっこう感度が高く、そのままでは満水位置になってもまだ磁力を検知してしまいます。

 それではマズイので、位置あわせをして、調整。



 タンクのフロートを見てみると、空の状態では磁石が一番上まで来ます。

 

 ビニールテープを貼って、擬似的にフロートを浮かせると、磁石はずいぶん下まで下がります。

 ここまでフロートが浮いても、まだ水は溢れないように器はちゃんと設計してあります。

 しかし、秋月ICは、この位置でも磁力を検知してしまうので、感度を弱めてやらなくてはいけません。

 方法はいろいろありますが、至極簡単な方法として


「アルミホイルで、磁石を巻き巻きしてしまう」


というのがらくちん。



 いちおう外れないようにビニールテープで止めています。


 一重でもちょうどよいくらいに弱まりましたが、余裕を見て二重・三重くらいは巻いてみながら、実機と合わせて調整しましょう。


 これで、修理完了です。


(筆者は当記事の結果に責任を持ちませんので、良い子はマネしないでください)


 
 


===========




 今回は「おなじ形状の磁気センサIC」を選んだので、端子位置は違いましたが裏返すだけで対応できました。

 違う形状のセンサICでも修理は可能ですが、ものすごく小さい部品の周りにリード線を取り回さないといけないので、めんどくさいかも。



磁気センサICのチョイスはちょっと難しいです。


「S極に反応するもの」
「N極に反応するもの」
「両極に反応するもの」


「動作電圧範囲」


 を見極めるのと同時に


「ラッチ型」


という面白いしくみのICがあるのです。


 ラッチ型は、たとえばS極が近づいてくると反応し、今度はN型が近づいてくると反応する、というセンサです。

 満水センサの場合は、フロートについた磁石が近づいたり離れたりするだけなので、極が変わることはありません。

 なのでラッチ型は今回の修理にはふさわしくありません。


 ラッチ型が役に立つのは、くるくる回転するものに極がついていて、それが廻ることでSが近づいた次にはNが近づいてくるなど、回転数を計ったりする場合ですね。


 ということで、満水センサが壊れて困っている全国のみなさん!


 よい子はマネしちゃだめですよ。



2019年2月15日金曜日

■メディアリテラシー教育は、バカッターやバイトテロに対して無力である


 アルバイト店員が不適切な動画などを発信するという「バカッター」「バカスタグラム」「バイトテロ」事件の話題がいっこうに収まる気配もありませんが。


 それらの対応策、予防策として必ず出てくる話が

 

「ネットリテラシー教育を充実させよう」

 

「メディアリテラシー教育を従業員に」


などの言説です。



 今や、記事をこれらの事件を取り上げたら、その「オチ」でも書いておかないと話がオチない!というぐらいに、最後はリテラシーでまとめられるようになりました。


 
などなど。他にもいっぱいあります。




 しかし、そう書かざるを得ないのは仕方がないとして、実際には

 

「リテラシー教育は、たぶんムダ」


だと思われます。


 その理由は簡単。


 メディアリテラシー教育を充実させても

「メディアリテラシーの偏差値が高い学生、若者」


「メディアリテラシーの偏差値が低い学生、若者」

が生じて、結局のところ、

「メディアリテラシーの低い若者が、低賃金労働に集約され、バイトテロを起こす」


ということは、

 

現在起きていることとあんまり変わらないから


です。




 すべての教育活動というものは、その教育の成果を高く享受する者と、その教育内容が入り込まない者を生みます。


 その教育内容が入り込まない者は、教育を受ける機会が平等に訪れても、まるで教育を受けていないかのように振舞ってしまいます。


 これは、近年言われている「日本人の3割は、日本語を実は理解していない」みたいな話と繋がってきます。


 そして、低賃金労働に従事するのは「日本語を理解していないほうの人たちである」という笑えない現実が生じているわけですね。


 そうすると、最終的には何が起こるかというと、

 

「高付加価値、高価格帯、高学歴なサービスと人材の世界」



 

「低付加価値、低価格帯、低教育歴なサービスと人材の世界」


とに分断されるということです。




 たとえば、「すき家」や「くら寿司」で言えば、

 

「教育や人材選別にお金をかけ、そのコストを支払って体制を整える」


のであれば

 

「100円やら360円やらで飲食を提供できない」


ことが起きます。



 そうすると、高付加価値・高価格帯の店に移行せざるを得ません。


 逆に、今までどおりの「低価格・低コスト・低賃金・低人材」路線で行くのであれば、

 

「従業員の質がちょっとくらい悪くても文句言うな。そういう店だ」


と開き直るしかありません。

 

賞味期限切れ寸前のジュースが50円で売っている自販機のようなものです。


「そういうもんだから安いんだ」


と。


==========



 こういうことが繰り返されてゆくと、最終的には、日本人の特性としては

 

「すべての商品・商材は高コスト・高価格帯に移行する」


と思われます。



 残念ながら日本人は、今のところ

 

「社会階層と生活分断」


についてあまり意識していません。

 

 「え?牛丼屋なんて、派遣労働者の食事でしょ?」

 

「100円寿司なんて、低収入の人たちがいくところでしょ?」

といった差別的ニュアンスを含んだ言説に購入者も、提供者も心が耐えられませんから、徐々にこうしたデフレ価格帯の商品は「コスト高、価格高」に移行すると思います。



 これは別に悪いことではないかもしれません。

 

「高いコストをかけて、高い商材を高く売る、そして従業員には高い給料が出る」


ということは、けして単純な悪ではないからです。
 

2019年2月11日月曜日

現行 スズキ スペーシアカスタム 試乗インプレッション 



 車検をするたびに「これでもか!」と、現行新車種を代車にぶちこんでくれるうちの車屋さんなんですが、 今回もさっそくやってきました。



 スズキ スペーシアカスタム



 後ろはこんなの。





 この車もちょこちょこマイナーチェンジが多く、これまでおなじ車屋さんで2台くらいスペーシア系を借りたことがあるのですが、もはや前回のマシンとはいろいろ変わっている箇所があります。

 

ちなみに、前回はこちら


 スズキ スペーシアカスタムZ  試乗
 https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2017/10/zsuzuki.html



 さて、現行のマシンです。フロントグリルから何から、基本的には「いかつく」なった感がありますが、これはもう、今のミニバンの流行ですね。


 それよりも、大きく変わったのは、インテリアです。

 




 運転席周りも、基本的にゴツゴツしていますが、レザー調表皮や、赤いステッチが、いかにもな感じです。


 いやいや、それよりも、中に座って、すぐに気づくものが!

「あ、あれはなんじゃ?」




左フロントに、なぞの「うにょっ」としたものが!




 まるでフロントピラーの股間がもっこりしているみたいな形ですが、なんと、


「左サイドを見るためのミラー」


が!!!こんなところに!!! もはやピラーなのかミラーなのか!!!


 まあ、冗談めかして言ってますが、この位置にミラーをつけるというのは、なかなかのアイデアです。


 おかげで左前輪付近が良く見えて、安心です。




 ~~~~~~~~~~


  おなじようなアナログ安全装備は、もうひとつ増えていて、それが、




  ↑は、わかりにいかもしれませんが、バックミラーの中です。

 バックミラーに映るのは、車体の後ろ下部分を映す、さらなる曲面ミラー!!!


  これは、バックドアの上部についていて


 




 じゃん!


 運転席から見るより、はるかにでかいミラーが鎮座しています。

  写真を撮っている私がしっかり映っているのでわかるとおり、真後ろの下部の死角までよく見えるというしくみ。



~~~~~~~~~~~~


  そして、さらに後部座席には謎の装備が。

 




  これを起こすと

 




 こうなる!新幹線か!飛行機か!




  なんかもう、軽自動車のくせに、快適さを追求しすぎて意味不明です。

 コップ2つずつ、いる? ほんとにいるの?


 
~~~~~~~~~~~


 肝心の座席やら、通常装備はさすがにこれ以上変わったことはできないので、ふつうです。


 




 たおします。

 




 こんな感じ。フルフラット。



~~~~~~~~~~


 とまあ、もはやなんでもかんでも



「つけられるものはつけてしまおう!」


な感じのスペーシアカスタムですが、最後にとっておきのスペシャル装備を!!



 


 さりげなくついているオプションスイッチ。


 その正体は。


 

 おしり(座席)ヒーター!!!



 もはや新幹線です。



 

2019年2月10日日曜日

■バイトテロやバカッターの流出をふせぐ、ただひとつの方法



 バイトテロ、もしくはバカッターと呼ばれる、

「職場でいけないことをしている行為がネットに流れる」

ことが、何度も繰り返されています。


 今回は「くら寿司」さんだったようですが、その昔には吉野家でもあったし、ローソンでもありました。

 こうした事態についていろんな方が原因等について考察しておられますが、


くら寿司炎上で考える、バイトテロが繰り返されてしまう理由
https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20190210-00114341/

(などなど)


◆ 軽く考えていた行為だった。

◆ 仲間内での話が外に出てしまった。

◆ SNSで拡散のスピードが速まった


等、いろいろなことが要素としてはありますが、そんなのは別にあまり重要ではありません。


 今回も前回も、そしてこれからも、特に


アルバイトのみなさんが覚えておくべき大事なことはたったひとつ


です。


 それは、


「あなたが友達だとおもっているそいつは、友達ではない」


ということに他なりません。





 バイトテロや、バカッターによる問題行為の流出は、すべて


「行為者と撮影者がいる」


という点に着目しましょう。


 ほとんどの場合は、実際に行為をしている者と、そして、それを撮影しているものが存在します。


  もしかすると、私が知らない事件の中に



「自分ひとりで、撮影機材を持ち込んで、自分がやった行為を記録して、それを自分でSNSに流した」


という猛者がいたかもしれませんが、残念ながら、そうした人物はいないと思います。

 
 もし、そんな人物がいたら確かに彼は「バイトテロリスト」と言えるでしょう。


 いやもう


「バイトハザード」


でもいいです!



 その場合は、目的ははっきりしています。バイト先の企業に対して、みずからダメージを与えようとしているわけですから、それはテロそのものですね。




~~~~~~~~




 しかし、何度も繰り返されるバカッター事件は、テロではありません。


「あくまでも、友達同士の間の、楽しい行為」


だと思って、ああ!思い込んでそれは撮影されてしまいます。



 問題行為をしている者は、友達同士のことだと思ってやっているので、「安心して」いますが、


「うへへへへ。さて、おまえをどうしてやろうか」


と思って撮影している人物が、友達のふりをしている場合もあるでしょう。



 あるいは行為者と撮影者はそう思っていなくても、動画を仲間内で回したなかに


「ぐへへへへへ。さて、おまえを社会的に抹殺してやろうか」


と思っている人物が、友達のふりをしているわけです。



  つまり、アルバイトのみなさんの周りには、あなたを陥れようとしている



「友達のふりをしている悪魔」



が実はたくさん紛れ込んでいる、ということを忘れてはいけないのです。



 彼らにとって、


◆ あなたの人生をぶっ壊すことは、簡単です


◆ あなたの人生につまづきを与えてやろうとチャンスを狙っています。


◆ あなたの隙を狙ってタイミングを待っているのです。


ということを忘れてはいけません。


 つまり、

「男は敷居をまたげば七人の敵あり」


(男というものは、外に出ると七人の敵が待ち構えている)

 ということこそが、アルバイトであっても仕事をする上での鉄則なのです。



 むしろ、すべての飲食店は、これを標語として貼るべきです。


 「ブルータス、おまえもか」


と。









 








2019年2月7日木曜日

サヨクはなぜ破綻するのか



 私のブログをずっと見ている方なら、もうご存知だとは思いますが、私はその昔公務員をしていたことがあります。


 公務員というのは、民間企業に比べて、かなりサヨク的というか、社会主義に偏った職場であり、まあ、それもそのはず


「すべての市民に対して、公平であり、公正に職務を行う」


という意味では、そりゃあ、左がかっていても仕方ない部分はあるでしょう。



  さて、ちょっと面白い記事がありました。



盗聴で浮き彫り、役所の「敵を引きずり下ろす」文化(ダイヤモンドオンライン)
 https://diamond.jp/articles/-/193276




 窪田さんという方の記事ですが、今回の兵庫県明石市長の暴言問題に伴って、


「市長の発言をいつも盗聴、録音し、リークしたやつがいる」


「そして、それはたいてい、職員である」


ということの闇を伝えておられます。



 なぜ、役所の公務員は、「相手を引きずりおろす」のか。



 その理由は、もちろん窪田さんが書いておられるとおり


”役所という世界は民間と異なり、競争がない。仕事ができる、結果を出した、という人が評価をされて、グングン出世をするというわけではなく、大きなミスや、キャリアに汚れのない人が取り立てられていく減点主義”


だからです。






 公務員の世界には、とても面白い(失礼)制度があります。



 いちおうタテマエ上は、「できる職員とできない職員はきちんと評価しなくてはいけない」ということになっているため、


同階級のAさんとBさんとCさんがいたら、ほんのわずかでも、その給与に差がつくはずだ


ということになるのは、理解いただけるでしょう。



 なので、昇給などに差があって、Aさんの昇給とBCさんの昇給が異なる、という制度が存在します。


 それを特別昇給というのですが、私も公務員時代に、事務のおねえさんから



「よしいえさん、今月特昇ついてますよ」


と教えてもらって、「なんじゃそれは」と思ったものです。


 明細を見てみると、たしかに昇給している。他の人とは異なり、私だけが特別扱いされているわけです。



 しかし、それは吉家ができる職員だというわけではけしてありません。



  どういうことか?


 簡単です。今回はAさんである私に特別昇給がつきますが、次回はBさん、その次はCさんと、


順繰りに、公平に平等に特別昇給


がついてゆくのです。


 これが、公務員的平等の世界なんですね。




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 こういう理屈ですから、サヨクの世界というのは、基本的には


「なにもかにも、とにかく平等であって、抜け駆けするヤツは嫌いだし、できるヤツも嫌い」


なのです。


 言い方は悪いですが、もういっそ、「それならいっそみんなで何もしない」ということを是とするような、そういうへんてこな部分もあります。



 公務員サヨクの考え方は、「プラスであること」「追加であること」「加算されること」を嫌うことにあります。


 それは「差」がつく元凶だからです。


 (民間サヨクは、ちょっと違う場合もあります。会社員の組合だったら「賃金あげろ」とか言うので)


 なのでむしろ

「マイナスであること(○○をするな・させるな)」
「やめさせること(○○が負担だ)」
「コスト時間がかかること(○○するならこれくらいの時間をくれ)」


というニュアンスに置き換わることが多いです。


 わかりやすく言えば、勤務時間を越えて何か業務をしないといけない場合には


「それは職務命令なのか!」
「全員参加である必要はあるのか!」
「管理職だけでやればいいんじゃないのか!」


みたいな言説が飛び交う、ということです。 基本、○○しない方向で、ということですね。





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 このように、「プラスにならないように」「加算はしない」文化であるため、


「頑張って何か新しい成果を生み出そう」


ということは苦手です。 公務員は、税収が増えればボーナスが増えるわけでもないので、よけいにそうなります。



 そうすると、気にいらないことがあると、「相手を引きずりおろす」しか方法がなくなるわけです。



  安保闘争、学園紛争の頃のサヨク内部での内ゲバも、基本的には似た構造があります。


 平等と公平がモットーのサヨクでは、「抜きん出る者」が出現すると引きずりおろさなくてはならないのです。


 そうしないと、原理原則(と思っているもの)が抜きん出る者によって支配されて変わってしまうからです。




 しかし、実際にはヒトは群れで生活する動物だし、そこにはリーダーから末端までの階級ピラミッドがおのずと生じますから、


「トップはつぎつぎに追い落とされる」


ということが繰り返されるのです。



 だから社会主義国家では、粛清が繰り返されます。


(抜きん出そうになる勢力が出てくると、徹底的につぶされる)





 なので、国内の政治を見ていてもそうですが、サヨクの活動は基本的に下方修正されるため、


「劣化コピー」


が進みます。


 土井おたかさん以上の人が、現状サヨクから出てこないのは、そういうことです。以下の人しか出てこないようになっているのです。




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 そんなサヨクですが、現在の中国のように「上昇することを認める」ということに折り合いをつけると、政治体制としては維持できます。


 むしろ、現在中国では「上昇のためにはなんでもあり」な部分があるので、すでに


「平等と公平であることは、とりあえず無視する」


とよいわけです。(しかしそれじゃあ、サヨクではないよね)





 というわけで、結論としてはサヨクは破綻するのですが、だからといって単純に「ウヨクがその逆になる」というわけでもありません。


 このあたりはまたボチボチお話します。