バリカンにまつわるあれこれを書いたシリーズも、5回目です。
これまでは、バリカンのしくみや歴史などに焦点を当ててきましたが、今回はいよいよ実例を挙げながら
「ヘアカットレシピ」
として、紹介してゆきます。
以前も書いたように、私のセルフヘアカットの目的は、
「伸びすぎた髪を、減らす」
ということなので、
「散髪行ったね〜!」と言われるように、シュパーンと刈り上げたり、短く刈り込むような用途ではありません。
なので、今回は、「長髪気味の男性のヘアを整える」というレシピでいきましょう。
バラバラに伸びた状態から、ボリュームダウンさせる感じです。
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ショートと表現するには、前髪から頭頂部が長いスタイル。
斜めはこんな感じです。真ん中で分けられるくらい。
サイドからバックにかけて。エリ足は刈り上げではなく、自然に伸びた状態を維持(した風にまとめる)です。
<レシピ>
使用バリカンはPanasonic ER-GF80/81など。70センチ以上スライドアタッチメントを搭載したものが望ましい。
1) 前髪から頭頂部
70mmアタッチメントで、前髪から頭頂部にかけてまんべんなく刈ります。前髪を眉毛より下まで残したい場合は、前髪を避けて、その上から70mmで全カットです。
まるっと頭全部刈って大丈夫です。男性の髪で70mmあるのは、頭頂部くらいで、他は全部それより短いので、どうせ刈れません。
(ロン毛長髪は除く)
2)サイド
50mmで刈って、もっさりしていれば40mmまで落とします。まずはサイドを50mmで刈ってみましょう。
後頭部より下も50mm残しておきます。
ようするにカッパのお皿の部分は70mm残しておいて、そこから減らしてゆく感じです。
今回の写真の例では、サイドは40mmで刈っています。
3)後頭部からエリ足
後頭部からは段階的に減らします。
感覚としては「50→40→30」で首筋に向かって減らしていこうかな、という雰囲気でまず刈ってみて、「すそ・えり足がまだ長いなあ」と思えば、もう一段階減らしてゆく感じです。
今回は、50mmから始めてたのですが、耳のラインから1センチ上くらいの幅をイメージして、そこから40mm、30mm、エリ足すそは20mmという感じで、段階的に落としています。
刈り上げではないので、伸びた髪が最終的には首元に残るのですが、その長さが30mm以上あると、やっぱり人によっては「まだ長い」感じがするかもしれません。
多少、お好みの部分です。
4 耳まわり
すでにサイドは40mmで刈れているので、もみあげ部が長いと思えば、30mmもしくは20mmくらいでわずかに刈ってもOK。
その前に、耳まわりアタッチメントで、ぐりぐり耳まわりを刈ってください。前から後ろから何度も刃を入れます。
思っているよりも一気に刈れないので、安心してぐりぐり回してOK。以前のバリカンでは、生刃で輪を描くように刈っていたので、切り口がシュパーンとはっきりしていましたが、この耳まわりアタッチメントは、うまいこと長めの毛も残してくれるので、「いかにも散髪に行ったね〜」とはなりません。
実際に刈ってみると、「いい具合に少しずつ減らせる」ことが実感できると思います。
5 ボリューム落とし、もっさりした部分を減らす
ナチュラルアタッチメントも良くできています。
左右対称ではなかったり、一部分が盛り上がったままなどの時は、ナチュラルアタッチメントをつけて、ガシガシ頭の中に突っ込んでください。
これも、一気には刈られないので、すこしずつボリュームを減らすことができます。
昔はスキ機能が「ボリューム減らし」に使われましたが、Panasonicのナチュラルアタッチメントは、さらに自然度が増しており、適度にバラけて減らしてくれます。
最終仕上げとして、耳まわり、サイド、すそ、エリ足など、末端部分から頭の中央に向かってシュパシュパ「ナチュラルアタッチメント」をつけたまま突っ込んでも大丈夫です。
逆に言えば、付属の
スキアタッチメントの出番がないくらいです。もし使うとしたら、前髪の先っちょを数センチくらいスくのに使うくらいでしょうか。
頭全体のボリュームに対しては、ナチュラルアタッチメントがあればOKです。
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というわけで今回のレシピでは、長髪ぎみの人が、「あえて自然な感じを残しながら、従来の髪型を維持する」みたいな雰囲気に仕上がりました。
ご参考に!
* 髪型は個人の理想がそれぞれ大きく異なるので、今回のレシピはあなたにとって望ましい髪型を保証するものではありません。
それぞれのアタッチメントの使い方、数値はあくまでも参考としてご利用ください。
「つるっぱげになったやないか!」と言われても記事主は責任を取れませんのでご了承ください。