2022年2月2日水曜日

セルフカットや子供の散髪に! 瞬時にわかる「バリカン」の違いと選び方

 


 こんにちは

 

 今回は前回の続きで、ちまたに出回っている数百種類ものバリカンの中から、どんなものを選べばよいかあっという間にわかる魔法の分類方法をお話しようと思います。

 

 前回の記事で、「バリカンとはそもそも何か?」ということについてはバッチリ書いておきましたので、そちらも参照しながらお読みください。

 

 大きく分けて、バリカンには3つの分類がある!

 

  今日覚えて帰ってもらうのは↑これだけです。シンプルですね。ではレッツゴー!

 

 

 

◆ 分類1 ◆ 20㎜以下向けバリカン

 

 まず、もっとも基本となるのは、丸刈りや坊主にするための「つるつる頭バリカン」です。東京では「五厘刈り」を2㎜くらいで刈りますし、大阪では「一枚刈り」と言ったりもします。これも2㎜です。

 

 要するにもともとバリカンはつるつるにするための道具ですから、「とにかく短くしたい」「刈り上げたい」という希望を満たすのがこの製品群です。

 

 なので、「昔のバリカン」とか「基本的な安いバリカン」とかは、20㎜くらいまでしか対応していません。


  

↑写真はロゼンスターのCB-211、おそらくもっとも安い1000円くらいで入手できるバリカンですが、15㎜までしか対応していないことがわかると思います。

 

 パナソニックのベーシックなバリカンも、3.6.9.12.15.18㎜くらいまでしか刈れません。アタッチメント方式では、3㎜ごとに段階になっているものが多いです。


 さて、高級機種になると、やっぱり基本は20㎜くらいまでしか刈れないのだけれど、ダイヤルを回して刃を出し入れすることで「細かい段階に調整できるもの」「1㎜単位で刃を動かせるもの」があります。

 

 これは主に男性向けメンズバリカンとして売られていますが、それは当然ボウズや刈上げを想定しているからです。

 ボウズ、モヒカン、ベリーショート、前髪のほぼない刈上げなどを主とする方は、このモデルがオススメです。


 

 

◆ 分類2 ◆ 40㎜以下向けバリカン

  

 バリカンの基本は20㎜以下ですが、そこにアタッチメントをつけて40㎜以下くらいまで対応している機種が、もっともたくさん販売されています。


 ダイヤルで刃を出し入れできる機種でも、ダイヤル+アタッチメントで40㎜前後を実現しているタイプも多いです。パナソニックは、10・20・30・40の1センチ刻みが主ですが、他社はもう少し細かく調整できるものもあります。

 

  テスコムは30㎜や35㎜まで。

 マクセルイズミだと1㎜~35㎜まで1㎜刻み、という感じですね。


 しかし、本来ボウズやベリーショートの人向けの20㎜以下領域については「細かい段階」が必要ですが、40㎜くらいの位置だと、実は細かい調整ができても、できなくても他人にはわかりません。

 逆に全部の髪が40㎜で揃ってしまうと変てこなので、実際にはスキ機能などをつかって、長さをバラけさせる必要があります。

 なのでpanasonicの1センチごとにざっくり、というのはあながち間違っていないのです。

 


 ↑写真はパナソニックのER-GF41以上のセットに付属する40ミリアタッチメントです。1センチ刻みですが、ざっくり長く残すために使います。


 男性の場合、頭頂部を40㎜残すと、短髪時代のベッカムみたいな感じです。いわゆるソフトモヒカンと呼ばれる髪型をイメージしてください。

 男の子の場合は、ちょっとツンツン髪のショートカットになるので、ファミリー向けにも40㎜までのバリカンセットが役立ちます。

 

  最近はamazonで中国製、中国ブランドのバリカンも安く販売されていますが、やっぱり40㎜クラスの設計になっています。国内外ともに、本体が20㎜くらいまでダイヤル式、それにアタッチメントで40㎜まで、というセットが多いと思います。

 ブラウンなども35㎜くらいまでの設計です。

 

 

 

◆ 分類3 ◆ 70㎜以下対応バリカン

 

  頭頂部から前髪まで、眉毛にかかるくらいまでは残したいという人も多いと思いますが、そうした人は70㎜くらいに対応しているバリカンを選ぶ必要があります。そうしないと「三戸なつめ」ちゃんみたいになります。

 

 70㎜クラスは、頭頂部を長く残せるので、比較的長髪にして、かつ後頭部は刈り上げるなどのダイナミックな髪型が可能です。

 

 この70㎜クラスを実現する設計は、比較的新しいので、古いバリカンにはこの発想がなく、セットに器具がついていません。また中国製バリカン、HATTEKERなどにも、このようなセットは登場していません。

 

 そもそも分類1の20㎜以下の「ボウズにする」のがバリカンの基本ですから、だんだんとイレギュラーな使い方をしているということになるわけです。

 


 ↑ 写真はパナソニックのER-GF81などに付属する70㎜アタッチメントです。パナには80㎜までいけるシリーズもあります。


 これくらいたくさん髪を残せる、というのはファミリー誰にでも使える万能型と言えるでしょう。




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 最後に「セルフカット向け」のバリカンはどうなっているのかお伝えしたいと思います。


 もちろん、どのバリカンを使ってもセルフカットはできるのですが、男性の場合に限れば

 

◆ 前髪が長髪

◆ 前髪や頭頂部も短い


という2パターンに分かれると思います。

 

 前髪が長い人は70㎜対応機種をひとつは持っておくとよいです。どんな場合でも応用がきくからですね。

 

 逆に、ほとんど短髪しかしない、という人は、20㎜以下のベーシック機種でも、メンズ用とタイトルがついている高級ミリカットバリカンでもお好きに選んでいただけると思います。

 

 さて、私もセルフカットをはじめて気付いたのですが、「セルフカットに適したバリカン」というのは、ひとつ大きな特徴があります。

 

 それは

 

 バリカンの長さが短いこと

 

です。

 

 バリカンはほとんどの場合、長い棒状になっているのですが、自分でセルフカットをするときには、棒が長すぎるとすそ、エリ足などの首に近い部分の後ろ側が当たって刈りにくいのです。

 

 なので、セルフカット向けとはっきり謳っているバリカンは、全長が極端に短く、ずんぐりむっくりしています。

 

(Panasonic ER-GS50)
 

(Panasonic ER-GS40)


 家庭用バリカンでは最長の歴史があるPanasonicでは、昔からセルフカット用バリカンを何機種も発売しているのですが、現行品は、ER-GS40のみです。

 

 すこし前まではER-GS50もあったのですが、今は販売終了です。

 

 この2つ、何が違うかというと、GS50のほうは、40㎜まで1センチ刻みで刈れて、GS40のほうは25㎜まで5㎜刻みで刈れるようになっています。

 

 つまり、頭頂部も刈っていいよというのがGS50で、耳横(サイド)、エリ足、すそが中心だよというのがGS40なのです。

 

 GS40のほうは、頭頂部はアタッチメントをつけて触れるのはNGです。自力で手作業で調整カットするのは、どの機種でもできるので、それはOKですが。

 

 Panasonicとしては、頭頂部をロングに残すのはファミリー向けの一般機種でできるので、むしろエリ足やスソに特化した専用機種を現行品で残したいと考えたのでしょう。

 

 (せっかく全長を短くしているのに、アタッチメントを40㎜も伸ばすと、長いバリカンになってしまう、という側面もあるかもしれません)



 

 

 

 


 



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