2021年4月30日金曜日

素人のためのマイクロドローン一覧 Tiny Whoop(ベース)互換機 総まとめ 中華フープ

 

 

 先日より、GWの遊びとして導入したドローンにハマっておりまして、完全に沼です。

 

 もとよりRyzeのTelloを持っていたので、 トイドローン未体験というわけではなかったのですが、


「マイクロドローン」


というさらなる奥深い世界があることを知り、オタク道に拍車がかかりそう(苦笑)

 

 

 なんでも、欧米ではTiny whoop という極小のドローンにカメラを乗せてFPVするというのが流行しているらしく、いわゆるドローンレースでこうした機体が用いられているそうです。


 そこで、TinyWhoopから派生したマイクロドローンの世界について、その基本を個人的備忘録としてまとめてみました。


 本格的なFPVに取り掛かる前の段階として、あくまでもトイドローンの一環として互換機を総まとめしてみたいと思います。

 

 

 

<Tiny Whoop 互換機一覧(ベース機種)  中華フープ>



■ オリジナル  Blade Inductrix

 Tiny Whoopの元になった機種。シンプルな構造で、かつ衝撃に強いボディを持っている。6ミリモーター。これにカメラと映像送信機をつけるとFPVモデルが出来上がる。

  4枚羽。 2015年登場なので、けっこう古参だが、設計は秀逸。

 

 ドローンの基本形状は、4つのプロペラを持つことだけれども、この機種の設計においては「ダクテッドファン」を搭載することを売りにしている。

 Bladeさんの解釈は、つまり「4つのプロペラ推進装置」ではなく「4つのダクテッドファン推進装置」を持っていることなのだそうだ。

 

 この設計、結果的にはものすごい効果を上げた。単なるプロペラガードではなく「ダクテッドファン」なので、推力が増したわけである。

 

 もっと平たく考えると、ドローン業界のダイソン扇風機みたいな感じ?(笑)

 

 さて、2.4GHZ帯の電波でFPVをすると、遅延等が起きるので、現在のレーシングドローンでは、操作系とは別に5.8GHZ帯の電波を飛ばして映像を送るため、無線免許がいる。



 この機種が、モーター軸間「65ミリ」だったので、65サイズと呼ばれる。このあと、FPV用レーシングドローンは「75」サイズや「85」サイズが登場。

 モーターもブラシレスを搭載するなど、どんどんグレードアップしている。

 バッテリーも1つ搭載のものから2つ搭載のものまで、レーサー機はどんどん発展しているが、ここでは割愛。あくまでもベース機種に注目。



■ Eachine  E010 / JJRC H36

 

  互換機の中では最もベストセラー。 JJRC H36、Eachine E010、Furibee F36は同じ機種。このほかにもLuxon D-005という名称でも販売されている。ほかにも元はおなじOEMのものがあるらしい。

 6ミリモーター 4枚羽 本体電源スイッチなし。電池コネクタをつなぐと起動。

 スティック型バッテリーへの改造が容易。



■ Eachine  E011 / JJRC H67


 上記機種のモーター増強版。7ミリモーター搭載。増強した分、さらに重いものを載せることができる。

 っていうか、販売時にはレゴの人形が乗っていたらしい。だから増強されている(笑)


☆ ここまでが気圧センサーを搭載していない、「素の機種」「マニュアル車」みたいなもの。

☆ FPVレーシングドローンは、そのすべてがこれらと同じく「マニュアル車」のような仕様で、6軸ジャイロくらいしかセンサーがついていない。


 E011と同型のH67は、現在は販売終了のもよう。7ミリモーターなどの増強機種は、FPVマイクロドローンのほうにどんどん移行しているので、従来型の入門機はE010のみ販売が続いている。



==========




☆ ここからは「オートマ車」「初心者むけ」の機体。

☆ Tiny Whoop派生機ではあるものの、レーシングのベースにはあまり用いられない機体。

 


◇ SNAPTAIN SP350



 気圧センサーが搭載され、格段に操縦しやすくなった機種。かつてのトイドローンにくらべて、はじめて開封しただけの子供でも、すぐ上手に飛ばせるようになる。なんといっても、自動でホバリングするのがすごい。

  起動スイッチあり。電池が格納型なので、スティック型バッテリー改造しんどい。4枚羽。

 

 

◇ Potensic A20

 


  SP350とほとんどおなじことができ、性能もあまり大差がない機種。気圧センサーがついているので、自動ホバリングが可能。

 なんと、実はこの機種のみ3枚羽。電源スイッチあり。電池は格納タイプなので、スティック型電池の搭載はしんどい。

 

 

◇ Potensic A20W

 

 


 型番はA20に”W”がついただけだが、中身は大きく異なる。なんとこの機種はカメラがついていて、720PでいちおうFPVができる。

 TinyWhoopが流行していて、「それっぽいことができる」という意味では、他社より頭ひとつ飛び抜けているが、しょせん2.4Ghz帯でのWifi−FPVなので、映像は途切れたりする。

 おもちゃとして流行しているFPV機能付きトイドローンをこのサイズに押し込めたという意味では、実は隠れた名作かもしれない。


 3枚羽。電池格納型。


◇ Holy Stone HS210




 SP350やA20の同等機種。おおむねこのあたりはできることは同じ。自動離着陸、空中1回転など、機能的には大差ない。

  本体起動スイッチなし。電池をつなぐと即起動。 4枚羽。

  スティック型バッテリーへの改造が容易。

 

◇ HS210 PRO

 

カメラ付き。A20Wに近い機種。4枚羽

 

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 このほか、これらの機種とおなじフライングコントローラや、おなじモーターを使って、ボディ形状が異なる兄弟機が各社から出ている。

  ただし、Tiny Whoopの基本形状からはどんどん離れていくので、中華フープという枠組みからは、ズレてゆくと思われる。

 

 たとえば、「プロペラガードが上面、前面にある」ものなど。

 TinyWhoopらしい「筒型のガードが4つ並んでいて、中央部が十字架形状になっている」というデザインとは異なってくる。

 

 FPVができるレース機はもっともっとバリエーションがあり、フレームだけで売られているのを構成したりするので、ここでは除外した。

 

 モーターについてもオリジナルは6ミリ×150ミリという細長い筒型のもので、上記の機種もほぼこのモーターが収まるような躯体になっているが、FPVレーシングモデルは横に広いデブっとしたブラシレスモーターが載せられるようになっていたりする。

 

 

 というわけで、お子さんが最初に遊ぶには、SP350/A20/HS210などの「オートマ」モデルがおすすめ。

 

 お父さんが一緒に遊ぶには、あえてのE010/H36/D-005をチョイス。

 

 FPVはより大型の機種で安定感を楽しむか、FPVレーサーを見越して免許申請の間の練習用にA20Wを買うか、といったところかな。

 

 

 

2021年4月28日水曜日

超初心者のためのドローンの選び方 ドローン選びのたったひとつのポイント 2021

 

 前回に引き続いて「最初の」ドローン選びのポイントをご紹介します。

 

  実は2021年を迎えて、超初心者が最初のドローン選びをするに当たって、とても



ハズレ



が少ないようになっています。

 

 これは、ここ3年くらいで、入門者向けの安価なドローンがとても進化したからで、ある程度激安の商品を買ってもハズレがないようになりました。

 

 

 その入門者向けドローンの「違い」というのは、実はたったひとつの要素しかないことに気づいたのでお知らせです。

 

 

 その違いというのは、とてもシンプル

 

 

「気圧センサーがついているかどうか」

 

 

です。それだけで全然違います。

 

 

 2018年ごろまでの入門者向けドローン、ミニドローン・トイドローンは、

 

 

「気圧センサーがついていない機種」

 

 

が多く、それが初心者を悩ませていました。

 

(いまでも、わずかにそうした機種が残っています。)

 

 

 この気圧センサーがあるかないかで、どれくらい差があるかというと

 

 

「気圧センサーがある機種はオートマ車」

 

「気圧センサーがない機種は、マニュアル車」

 

 くらいの違いがあります。

 

 

 一番体感できる差は、最初に飛ばした時に、

 

「気圧センサーがある機種はどこかにいってしまわない。その場で浮いている」

 

「気圧センサーがない機種は、最初のフライトで天井か壁に激突する」

 

という違いです。えらい違いですね。

 

 どれくらい動きに差があるかは、YouTubeの動画で確認できます。

 

 




 (気圧センサーのあるSNAPTAIN SP350)


5:07あたりからよく見てください。




 (気圧センサーのないEachine E010)

 

 4:54あたりからよく見てくださいね。

 

 

 どちらの動画もある程度ドローンに慣れた人が撮影しているので、ぱっと見ただけでは違いがわからないかもしれませんが、

 

■ SP350のほうは、一回浮き上がり、少し高度を下げたけれど、一定の位置で高さを維持している。

 

■ E010のほうは、スロットルを上げてゆくとじわじわ回転が早まり、徐々に上がる。

 

 

という違いがあります。

 

 

 この差は、じつは手元ではもっと違っていて、

 

 

■ SP350は、手元レバーに触れなくてもその位置でホバリングする

 

■ E010は、手元レバーを緩めると重力にしたがって落ちる

 

という感じです。

 

 この差が、気圧センサーのあるなしになります。

 

 

 

==========

 

 この違いは、本来のドローン業界では、「気圧センサがあるほうが高級」という意味ではないからややこしいのですが、FPVドローンのように、ものすごい速度でぶっ飛ばしながら動画を撮影したり、見ながら操縦するレーサーモデルでは当然ながら

 

「オール・マニュアル」

 

 なので、気圧センサーなんかついておらず、ジャイロのみで飛ばします。

 

 

 ところが、DJIのような「空撮ドローン」かいわいでは、「とにかく安定した撮影ができる」ことが要求されるので、高級期では気圧センサーのほかにGPSまで搭載させて

 

「つねに同じ位置に浮かんでいること=オートマ」

 

性能がどんどん高まってきたのです。

 

 

 ですからドローンの定義の上では、「気圧センサーがあるほうがいい」というわけではないのですが、

 

「初心者がはじめて飛ばすには、当然安定するほうがいい」

 

ので、DJIのような設計思想が適しているということなんです。

 

 

 amazonで購入する際には、気圧センサつきモデルは



■ 自動ホバリング


■ 高度維持


といった言葉で説明されます。

 

 また、リモコン送信機の操作レバーが、常に中央に戻ってくるタイプは、気圧センサがあり、自動で高度を維持するものが多いです。

 

 動画や写真のリモコンをみて、操作レバーが一番下まで下がっていたりするものは、自律でレバーが中央に戻らないので、

 

「スロットルがマニュアルなんだな」

 

 とわかります。

 

 

 ご参考にしてください。

 

 



 

 

 

 

 

 

 



2021 ここ3年くらいで、トイドローンが劇的に進化している件

 

 

 2021年のゴールデンウィークは、新型コロナウイルスの影響で「日本全国どこへも行くな!」という状況になったわけですが、おうちで子供たちが遊べるように、

 

 

 ドローン

 

 

のおもちゃを買いました。

 

 実はドローンの購入は初めてではなくRyze Technologyの Telloをすでに持っていたのですが、今回は子供用として新規に買ったのです。

 

 Telloは2018年の発売で、少し古い機種のように見えますが、まだまだ現役です。

 


というのも、ドローン界のリーダーであるDJIの技術が投入されているからで、実売12000円くらいのトイドローンの中では、頭ひとつ抜きん出て優秀とされています。

 

 

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 2018年にTelloが登場する少し前までは、それこそDJIのファントムなどが別格で突出していましたが、


■ ドローンの本家元祖であるPallotのBEBOP


などが、ある程度安価で手を出せそうな機種として売れ筋でした。


それでもシステムをちゃんとそろえると7〜8万くらいはする機種だったと記憶します。

 


 つまり、本格ドローンは別として、トイドローンクラスで、FPVめいたことができる機種は、

 

■ Pallot BEBOP

 

が登場してのち、その手頃版として

 

■ Ryze Tello

■ Pallot MAMBO

 

あたりが1万円ちょい超えの機種として出てきたイメージだったと思います。

 

 

 もちろん、その頃にはすでにたくさんの中国メーカーがトイドローン市場に参入しており、Hubsanなどが、安価な機種を多数発表していました。


 けれど、今でもまあそうなんですが、そうした新興メーカー系のドローンはあくまでもトイドローンで、djiの牙城を崩すものではありません。

 

 PallotのBebopの領域にも到達していなかったと思います。


 しかし、それからしばらくして、言い方は変ですが、TelloやMANBOクラスの模範品が、バカスカ出てくる、という感じになります。



 ところが、そのトイドローンの中身がとても進化しているのです。以前のあまたの中国メーカーの製品は、

 

「ドローンとして飛ぶ」(飛び上がることは飛び上がる)

 

ということのみを主眼としており、やっぱり「おもちゃではじまり、おもちゃで終わる」ような製品が多かったのです。ところが、今は違います。

 

 具体的になにが一番違うかというと


「気圧センサーの搭載」


でしょう。

 

 トイドローンは、当然ながら飛びます。どの中国製トイドローンも、いちおう飛びました。

 

 しかし、2021年現在になると、各中国メーカーのいちばん安価なトイドローンでも


「(コントローラから)手を離しても飛ぶ」


ようになったのです!これはめっちゃすごいことです。(その場で静止できる)

 

 

 

 今回買ったのは、SNAPTAINのもっとも安価な機種でした。

 

 

 SP350という2500円〜3500円くらいで実売している機種です。

 

  なんとこれでも、ほぼ自動ホバリングするのです!

 

 

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 ドローンの上位機種は、

 

■ GPS

■ 赤外線センサ

■ 気圧センサ

■ 加速度センサ

■ 磁気方位センサ

■ ジャイロはかならず搭載

 

など各種センサ類を駆使しながら、自律して高度を維持する仕組みをもっています。

 

 それが下位機種やトイクラスにまでどんどん降りてきていて、現在の中国メーカー品で3000円くらい出せば、

 

 ■ ほぼすべての機種に高度維持機能がついている

 

のは驚きです。

 

SNAPTAIN

Holy Stone

Potensic

DEERC

あたりのメーカーであれば、ほぼ似たようなフライトコントローラを載せているのか、自動ホバリングが可能だと思います。

 

 

 これにくらべて、一昔前のトイドローンや、クレーンゲームの景品になっていたようなより安価な製品は、

 

自動ホバリングができない

 

ので、常に操縦桿を細かく操作していないと、天井に激突して大破します。

 

よく


「安いドローンを試して、一日で壊した、どこかへ行った」

 

というのは、 こうしたタイプのことだったのだろうと思います。



 

 逆に言えば、これからおもちゃのドローンを買う人は、



「一日で壊れたりせず、長く遊べる」


ということです。これは技術の進化ですね!



 

2021年4月21日水曜日

事件解決の速度が早い! 防犯カメラに「トレイルカメラ」を利用するメリット

 

 

 先日から、勤め先の夜間の防犯に「トレイルカメラ」を利用しているのですが、このカメラ、運用が楽ちんで効果が高いので、

 

「最初に導入する防犯カメラとして最適!」


なのではないかと思います。

 


(keepguard社 KG680V 一昔まえの4万円ぐらいした頃の機種)

 

 

 

 そこで、使ってみて何がいいのか、どこがいいのかを説明してみます。

 

 

■1 設置型防犯カメラは、手間がかかる。


・・・企業でも個人でも、設置型の防犯カメラはいちばんコストがかかります。外壁などにビス止めしなくてはいけないことや、効果を上げるには複数台設置する必要があり、またそれらを全部まとめて「録画システム」で記録してゆかねばなりません。

 

 そうすると、設置の費用、日数がかかり、初動捜査に遅れが出てしまいます。

 

 逆に「設置してしまえば」センサーライトなどと一緒に活用することで、「事件の防止効果」は高くなります。見張っていますよ!と主張できるからです。

 

 コストが高いけれど、最終的な防犯効果が高いのが、このシステムでしょう。また、夜間監視能力も高いのが特徴です。

 

 

 

■2 ネットワークカメラは「リアルタイム性」重視

 

・・・ WIFIなどを経由した「ネットワーク型カメラ」も人気が高いです。こちらは防犯効果よりも「リアルタイムでのやりとり」を重視する場合向けだと思います。


 たとえば、おうちに小さな子がいて、リアルタイムで監視したり、そのまま音声通話でやりとりをするような場合です。お年寄りの家の見守りなども、ネットワークカメラの強みだと思います。

 

 しかし、室内を見るために置くのであればよいですが、「室外に向けて設置する」となると、設置型防犯カメラとおなじ弱点が浮かび上がります。

 

 設置箇所の選定や工事も必要ですし、そのカメラで写した映像を録画する機器も必要になります。

 いつでもスマホから見られるという利点はあるものの、24時間スマホを見つづけるわけにはいきませんので、どこかで長時間録画をしなくてはいけないため、結局設置型とおなじ深みにはまります。

 

 また、ネットワークカメラは、その特性上寝静まった夜間にリアルタイムで見ることが少ないので、暗視機能はおまけ程度のものが多いです。

 

 

 

■3 トレイルカメラはどこがスゴいか!

 

 ・・・その点、トレイルカメラは設置についてはとても簡単、「置くだけ」でOK。そこらへんに置くだけでよい、ということは、どの場所から撮影するのがいいか、何度も何度も、毎日でも少しずつ調整が可能ということでもあります。

 屋外、屋内を問わず、自由度が高いのでとても便利です。


 また、録画機器についても、トレイルカメラは本体一体ですから、SDカードなどの容量が許す限り録画でき、また上書き録画も可能です。


 そして何より、他の防犯カメラ、監視カメラでは、24時間撮影したあと、それをまた24時間分かけて早送りしながら見直す必要がありますが、トレイルカメラは人感センサーによって、「熱源がある時」しか録画しないので、再生するときも最小限で済むのです。

 

 必要最小限しか録画せず、電気もあまり食わないので乾電池駆動でも数週間持つため、コスパに優れていて、買ってきてすぐ置けるのは魅力です。

 

 また、暗視機能、夜間監視機能が比較的高いのもトレイルカメラの利点で、30灯〜50灯近くの赤外線LEDを搭載して、暗闇での撮影に耐えます。

 

 赤外線感知範囲も10m〜20m程度のものが多く、かなりの高確率で獲物を狙えます。

 

 

 

■4 トレイルカメラにも弱点がある!

 

・・・ その代わりに、トレイルカメラにはいくつか弱点があります。

 

 まず、置くだけなので、そのカメラごと持ち去られる可能性があります。いちおうトレイルカメラには盗難防止用のワイヤーなどが取り付けられるようになっていますが、犯人がその気になればもぎ取ってゆくことができます。

 

 そして、犯罪「防止」効果については、基本的には「ない」ということです。

 

「ここに防犯カメラがあるよ!」ということを見せつけながら、犯行を躊躇させるのが「設置型防犯カメラ」の利点だとすれば、トレイルカメラは

”どこから撮影しているか、バレないほうがよい”

カメラです。

 

 だから、「防犯」効果は低く、その代わりに「秘密裏に、犯人像を捉える」ことに強みを発揮するカメラだと言えます。

 

 その意味では、もし設置箇所がバレてしまうと、持ち去られることが弱点になるわけです。

 

 

 

■5 トレイルカメラの効果的活用法(弱点の補強)

 

・・・簡単に置けることは、簡単に持ち去られる危険があるということですが、これを逆手に取れば、弱点は補強できます。

 

 それは、トレイルカメラが1台5000円程度で買えるというメリットです。設置型監視カメラシステムの場合、複数台設置だとシステム全体で5万円10万円かかりますが、トレイルカメラだと5万円出せば10台買えます。

 

 10台も通常は不要ですが、仮に2〜3台同時に置いておくのであれば、「犯人が気づいたトレイルカメラを持ち去る姿」まで別のトレイルカメラで撮影することが可能になるのです。

 

 私の場合は、3000円台で買ったトレイルカメラを複数台設置して、感知漏れも防いでいますので、万全です。

 

 もし、犯人が撮影に気づいて持ち去っても、残りのカメラまでしらみつぶしに探すわけにはいきません。一刻も早く立ち去るのが懸命なので、最初の一台を持って逃げ出す可能性が大です。

 

 それでも被害が3000円で済んだのなら、たいしたことではありません。

 

 

 

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 以上のように、「とりあえず防犯カメラがほしい!」という人は、トレイルカメラを試してみるのが最適だと思います。

 

 このやり方、実は2020年以降のつい最近にメジャーになってきた方法で、それまではあまり浸透していませんでした。

 

 というのも、初期のトレイルカメラはアメリカの企業のものが多く、一台3万円〜5万円もしたので、費用がかかったためです。

 

 ところが2018年ごろから、中国製互換モデルが多数投入されて、価格が一気に下がりました。2021年現在では、フルHD録画モデルがおおむね7000円前後で販売されています。

 

 また、初期のトレイルカメラは「カメラ部」と「赤外線部」しかなく、SDカードに保存して、あとでカードを抜いて映像をほかのPCなどで見る機種が多かったのです。

(いまでも中国製3000円以下の機種はモニタなしがたまにあります)

 

 

 最大手のブッシュネルなどは、その場でSDカードが見られる液晶リーダーモニタを別に販売していたくらいです。

 

 ところが、これも比較的新しい中国製互換品では、最初から液晶搭載のものが大半になりましたから、今5000円台以上で売られているものの9割は、液晶が最初からついていて、その場で確認できるようになっています。

 


(液晶+設定ボタン+SDカード挿入部+ACアダプタ端子 ほぼ全てが装備する)

 

 

 ですから、トレイルカメラを防犯カメラに流用する!というワザはこれからがブームになるやり方だと思います。

 

 

 みなさんもぜひご活用くださいね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年4月7日水曜日

中国製 激安トレイルカメラを評価する?! 標準的仕様と比較レビュー! 2021

 

 前回、前々回と2021年現在比較的安価に購入できる「トレイルカメラ」(防犯カメラ・赤外線カメラ)についてレビューをしている最中ですが、いよいよ

 

 

 激安トレイルカメラ

 

が届きました!

 

 激安!とは何を持って言うかも難しいところですが、

 

 

■ 標準的 中国製トレイルカメラ 7000円台から1万円弱

 

としたら、

 

■ 激安 中国製トレイルカメラ  3000円台!

 

という価格帯です。おなじものが4000円くらいで売られていることもあります。

(2021年春現在)

 

 実際に人身御供として購入してみて、標準品との差がいろいろわかりましたので、お話したいと思います。

 

 

 

 

<比較対象 標準的構成 abaskのトレイルカメラ> 右

<今回購入 3000円台  Ancocsのトレイルカメラ>左

 

 



  どちらもサイズ感はおなじような感じです。防水パッキンつきで、開閉して電池を入れたり、設定をするようになっています。

 

 ただし、abaskのものは自立するようになっていて、Ancocsのものは自立しません。三脚穴のところがちょっと飛び出ていて、自立しにくくなっています。

 

 


 

 2台並べて開いてみると↑のような感じです。

 手前がabask 奥がAncocsです。

 手前が2.4インチの液晶、奥が2インチの液晶ですが、まあ似たような感じです。物理的なスイッチもどちらも搭載しています。

 

 パッキンのつくりなども、似たような感じだと思います。

 


 ↑ abaskのほうがスイッチが多いです。その分わずかに使いやすいですが、基本的には似たようなものです。

 




↑ こちらが Ancocsのもの。スイッチがわずかに減らされていますが、できることは似ていますので問題ありません。



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 さて実際に動かしてみると、肝心の赤外線検知機能などはどちらも実用十分でした。後から説明しますが、パーツ類の違いで性能差があるものの、監視カメラとしてはどちらも役に立ちます。



<大きな違い>


■ cmos性能が500万画素と130万画素

→ 最大の違いはここです。どちらも表面上はフルHD撮影をうたっていますが、画素補完で無理やりHDにしているのが安い方。

→ たぶん、ひと世代前は720P対応かなんかで売っていたものをブラッシュアップしたのかもしれません。


■ 検知範囲が20mと10m

→ 使っている素子の価格差、性能差だと思います。20mは高性能なんですが、実は私が使っている環境では、遠くの移動物(つまり、敷地外を走る車)まで検知してしまうので、10mでもいいかも、

 

■ 検知速度が0.3秒と0.8秒

→ これも素子の性能差がそのまま出ている感じ。


■ 日本語メニューがない、取説も英語

→ これは、困る人もいるし、別に困らない人もいるでしょう。付随しての話ですが、作動させている機能OSは、やはりabaskのほうがわかりやすいです。

 Ancocsのほうは、設定と再生の切り替えがちょっとわかりにくいです。慣れればOKですが。

 

 

<意外と健闘しているところ>

 

■  どちらも不可視赤外線940nm

→ 両機種とも見えない赤外線を搭載。

 

■ どちらも防水はIP66

■ どちらも検知角度は90°

■ どちらも乾電池8本対応

 

 実はabaskとおなじ価格帯、7000円前後で売られているものには


□ 防水IP56

□ 検知角度40°/60°

□ 乾電池4本

□ 可視赤外線850nm


のものがあり、 実はスペックが下のものもけっこうあるんです。


もちろん、可視赤外線850nmには、「より明るく写る」などのメリットもあるし、乾電池4本タイプはコンパクトであるなどの利点があるのですが、


7000円台なのにスペックダウン

3000円台なのに、意外とハイスペック


という比較をすれば、コスト/パフォーマンスをじっくり考えられると思います。


 3000円台の利点は、それくらいの性能差なら、2台買いができること!

 複数運用ができるのは、かなりメリットなのではないでしょうか?

 

 

 本来の画素数がフルHDに届いていない、という点さえ我慢できれば、選択肢に入ってきますね〜。





2021年4月6日火曜日

2021 トレイルカメラ おすすめ評価! ベスト3

 

 前回の記事で、トレイルカメラ(防犯カメラ・監視カメラ)のおおよその傾向と対策については説明したのですが、今回はいよいよ、実際に販売されているものの中で「ベストバイ!」をご紹介したいと思います。

 

(前回の記事はこちら)

トレイルカメラの選び方

 

 基準はやはり、「標準構成」がベースにあって、それより上のグレードのものと下のグレードのものを選ぶような感じです。


 ある程度金額を出せば、仕様はしっかりしたものになってきますから、あとはコスパ重視なのか、性能重視なのかによりますね。



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<第3位> 標準構成 ABASK 

 


 

 アマゾンで7000円台くらいで販売されているタイプ、型番はありません。

 

 1600万画素 フルHD 乾電池8本タイプ 90°検知 不可視赤外線

 

という、必要にして十分の機能を持っているタイプです。SDカードつき。(本来のcmosは500万画素)

 

 便宜的に第3位としていますが、これを最初に買っても全然OK。むしろ2021年現在で、一番教科書どおりのスタンダードな仕様です。

 

★ 基本的に中国製カメラの解像度はあってないようなもので、1600万画素と書いてあってもデジタル補完です。

  ただ、1600万画素を称するカメラのcmosは500万画素としても、3200万画素を称するカメラのcmosは800万画素なので、いちおうは比例しています。

  1200万画素を称するものと1600万画素を称するものは、どちらも500万画素cmosです。

 ただし1200万画素を称するもので、実は130万画素cmosを搭載しているものがあります。

 うーむ、めちゃくちゃすぎる。

 

  けれど、結局フルHDの画素数は200万画素くらいなので、フルHD画質以上を追求するのであれば、300~500万画素のcmosでもまあOKということになります。


 

<第2位> campark T85

 

 



 こちらはアマゾンで1.3万円〜ぐらい。


 camparkの真ん中くらいの機種です。camparkの構成は、下位機種だと、標準構成に近いのですが、赤外線の波長が850nmのものが数機種あり、赤外線LEDが見えてしまいます。

 その点こちらは、すべてにおいて標準構成を上回り、かつWifiつきです。

 

  2000万画素 1296P HD 乾電池8本タイプ 120°検知 不可視赤外線

 +Wifi

 

(この機種は実際のcmos画素数が不明です)

 


<第1位> 4K機種は必要性で選べ! abask VS campark

 


 ベスト3と言いながら、上位の4K機種は必要性とコスパで買うべきものが変わります。

 

 


 型番なしですがabaskの上位機種は

 

 3200万画素 4K 乾電池8本タイプ 120°検知 不可視赤外線

 

です。wifiがついておらず、1.2万円〜くらい。コスパがいいのです。SDカードつき。



 


一方 campark T100 は最上位機種で、

 

3200万画素 4K 乾電池8本タイプ 120°検知 不可視赤外線 +Wifi


です。 こちらはSDカードなし。1.6万円〜ぐらいです。

 

(これらは本来のcmosは800万画素と思われる。)

 

 ☆ 結局 「abaskはメモリーカードつきでwifiなし」「camparkはメモリーカードなしでwifiつき」なのですが、その価格差が4000円ということ。

 ☆ね?微妙でしょ?

 

 

==========

 

 総まとめをすると、Wifiが必要な場合は、camparkの上位機種がおすすめ。

 Wifiがいらない場合は、abaskならメモリーカードが最初からついているので楽ちん、という感じでしょうか。

 

 同性能、同レベルならabaskのほうが少し安いです。

 

 

 



2021年4月5日月曜日

トレイルカメラ (監視カメラ・防犯カメラ)の選び方 レビュー・評価

 

 ちょっと思うところあって、夜間の防犯用に「監視カメラ」「防犯カメラ」を探していたのですが、自宅とは違うところで撮影したかったので

 

 トレイルカメラ

 

なるものをチョイスしました。

 

 もう、この種のデジタルガジェットは中国製の商品の独壇場なのですが、アマゾンなどで見ていても

 

めちゃくちゃ種類が多い!

 

のでどんなものを買えばいいか悩むと思います。そこで、中国での物作りの傾向を交えたヒントを。

 

 

 ヨシイエは別アカウントで物品の製作なんかもしていて、その関係で中国からパーツだけ買ってきて組み上げることも多いのですが、中国製品というのは、

 

「ものすごく互換品、いわゆるパチモンが多い」

 

のが特徴で、それを言うならそもそも

 

「正規品が存在せず、すべてがパチモン」

 

みたいなところがあります。そのパチモンたちの中でも出来がいいものが、「よい商品」としていっそう流通するみたいな感じです。

 

 しかし、中国メーカーの名誉のために言っておくと、そもそも「パチモン」ではないのですね。

 

 今回のデジタル系カメラなんかで言えば

 

■ カメラモジュール

■ メモリモジュール

■ 液晶

■ センサモジュール

 

なんかは、最初から互換品がゴロゴロしているわけで、それをどう組み合わせてオリジナリティを出してゆくかの戦いだったりするのです。

 

結果的に「なんか姿形が似たようなものが山ほど登場して、どれが正統なオリジナルなのかわからないまま、どんどん増殖してゆく」みたいなことが起こっています。

 


 で、今回購入したのがAbaskの型番なしトレイルカメラです。

 

  アマゾンとか楽天で見ていると、似たような形のものが数十種類販売されており、それぞれ中身が違います。(実は外見も違う。デザイン著作権を意識しているんだか、していないんだか)

 


 

  中身はこんな感じ。液晶と、操作部とマイクロSDカードが入るところと、そして乾電池駆動です。

 

(おおむね7000円台で購入。2021年春期現在 )

 

 この機種なんかは、2020年後半から2021年前半にかけては標準的仕様かと思います。

 

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 さて、では、あまたある機種のうち、いろんな要素で見る見分け方について説明しましょう。そのためには、まず、今のところ暫定的な「標準」とは何かについてお話します。

 

 

■ 写真解像度 1600万画素 (本来のcmos解像度は500万画素)

■ 動画撮影 フルHD 1920×1080P

■ 液晶2.4インチ

■ トリガー距離 20m

■ センサー角度 90°

■ トリガー時間 0.3秒

■ マイクロSDカード32G対応

■ 赤外線LED27個 波長940nm(見えない赤外線)

■ IP66防水

■ 乾電池8本


 

↑ これが今回私が買った商品です。

 


 で、同価格帯、同ランクの別商品だと

 

□ 液晶2.0インチ

□ センサー角度120°

□ トリガー時間 0.5秒 

□ 赤外線LED22個 波長850nm(見えちゃう赤外線)

□ IP56防水

□ 乾電池4本


になっているものがあります。ちょっと仕様が良い部分もあるし、悪い部分もあるので、同等とわかりますね。ちなみにCamParkというブランドのものです。

 

 問題は赤外線の種類で、940nmだと不可視で、夜間でも光っているところが見えません。850nmだとかすかに赤く光りますので、犯人にバレることがあります。

 

  相手が動物だと、全然関係ないのですが泥棒だと微妙です。


☆ まずここ大事!1

赤外線の波長によって選択する おすすめは940nm


(850のほうが明るく写るという特徴もあります)


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 では、これが上位機種(1万円越え)になると何が違うか見てゆきましょう。


□ 動画解像度が → 1296Pになったり

□ 動画解像度が → 4K対応になったりする

 

□ 静止画解像度が → 2000万画素になったり

□ 静止画解像度が →  3000万画素になったりする

 

このへんの違いで12000円〜15000円と変動します。

 

 それから、構成の違いとしては

 

□ ソーラーパネルが付属する

□ Wifi対応で画像を飛ばせる

 

なんかもあります。これも12000円越えです。

 

 

☆ HD越えの画素数とおまけ機能については、好きにしろ!

 

  結局、標準にどれだけ+するかで価格が変わるので、このへんはお好みでどうぞ。

 

 それより、センサー角度とか、電池が4本系と8本系で待機時間が倍違うので、そこらへんを慎重に選んだほうがいいと思います。

 

 

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 さて、ここからは反対に安値になるとどんな問題点が起きるかをご説明。

 

 アンダー5000円以下だと、標準からいろいろ格下げ、省略が起きてきます。

 

 

■  液晶モニタがない商品があるので気をつけろ! (3〜4000円台)

→ 設定画面がなく、PCから設定ファイルを書き込んで使うというマニアックな機種もあるぞ。

 

■ 動画解像度が720Pのものがあるので気をつけろ!(旧型に多い)

 

■ トリガー時間が遅いものがあるので気をつけろ!(0.8秒〜)

 

■ センサー角度が40〜60°とせまいものがあるので気をつけろ!(7000円台でも)

 

 

 ともかくトレイルカメラは液晶画面がフタの中にあるものが多く、ぱっと商品写真をみただけではわかりません。ちゃんと液晶があるものを選んだほうがいいです。ないと非常に使いにくい・・・。

 

 まあ、1万以上出せば、そうハズレではないモノがやってくるとは思うのですが。

 

 

 ちなみに最安値3000円クラスで、そこそこおもしろい機種もあります。

 

 

■ 写真解像度 1200万画素

■ 動画撮影 フルHD 1920×1080P

■ 液晶2.0インチ

■ トリガー距離 15m

■ センサー角度 90°

■ トリガー時間 0.8秒

■ マイクロSDカード32G対応

■ 赤外線LED30個 波長940nm

■ IP66防水

■ 乾電池8本

 

 なんと、ほぼ標準に近い仕様で3000円台なので、人身御供として購入してみますね!

さあ、どんなのが来るでしょうか・・・。

 

Ancocs というブランドの機種なんですが・・・。