2021年5月17日月曜日

セルフィードローンの、構造的弱点を科学する 初心者向けじゃないドローンとは?

 

 ふとしたことからJJRCのH37を入手して飛ばしてみたのですが、このドローンもしくは、似たような構造のドローンにちょっとした弱点があったのでレポートです。

 

 

 JJRCのH37は、名機と言えば名機でもあり、迷機といえば迷機です。兄弟機がたくさんあって

 

■ JJRC H37

■ Eachine E50

■ FLYBOX

 

 あたりは同型

 

■ JJRC H47

■ Holy Stone H160

 


 あたりは後継機種になるでしょう。

 

 これらは4本の足を折りたたむことができ、コンパクトに収納されます。手軽に持ち出して、自分を空から撮影する用途に使うという意味で「セルフィ」タイプと呼ばれることもあります。

 

 もちろん、足を折りたためるタイプは、Djiなどにもあって、別に機種がたくさんあるのですが、構造的に違いがあるので、そのあたりも今回お話したいと思います。

 

 

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 まず、誤解がないようにあらかじめ言っておくとすれば



☆ プロペラガードがないのがダメ、というわけではない


☆ 折りたたみ機能がダメ、というわけではない



ということです。これはちゃんと宣言しておきます。

 

 もちろん、初心者がドローンを操縦するには「プロペラガードがあること」は重要かもしれません。また「折りたたみ機能があるとガードをつけられない」といったこともあるので、無関係ではないかもしれません。

 

 けれど、実はそこではなく、

 

☆ これらのドローンの構造上、知っておくべき特性がある

 

ということなのです。

 

 興味深いことに、H37の同封物には「プロペラ4枚」と「ギア4つ」が入っています。この段階で、アレ?と思う人はするどい!

 

 なぜなら、通常、たいていのドローンを買っても「プロペラ4枚」は最初からついてくるけれど、ギアが入っているのは珍しいからです。

 

 ではなぜ「ギア」が入っているのか。それは、この機種や、同型機は

 

ギアを壊す可能性が高い

 

からついているわけですね!

 

 

 

 実はこの系統の機種は

 

■A モーター横置き + ギアで90度転回させてプロペラを回す

 


ということをやっています。

 

 その他のたいていの機種は

 

■B モーター縦置き + 直接モーター軸でプロペラを回す


■C モーター縦置き + ギアで平行にプロペラを回す

 


という構造です。 


 まるでガソリンエンジンの「水平四気筒」がどうのこうのとか「縦置き」「横置き」見たいな話ですが、この置き方で結果が変わってくるのがドローンなのです!

 

 

B  まず、モーター縦置きの場合は、墜落や着地のショックは、縦型の筒の下から上に向かって突き上げます。


 

 モーターは筒型なので、この方向の衝撃には比較的強いし、かつ、仮にその衝撃で縦に突き上げて全体の位置が上方向にズレても、プロペラを回すことには直接関係がありません。

 

 

A ところが、横置きモーターの場合は、ギアで90度回転させてプロペラを動かしているものだから、下からの衝撃が加わると、ギアの噛み合わせ部分に微妙なズレが生じるのです。

 


 ましてや、これらを収めているハウジングに変形が生じると、90度の噛み合わせ部分に「余計な力」がかかり、回転の足を引っ張ります。

 

 90度の部分は、その噛み合わせが90.5度になっても、キシみが生まれるわけですね。

 

 C の縦置きでも、ギアが上下方向にズレてもかみ合っている限りは特に問題なく回ります。ハウジングが変形しても、縦にズレるだけなら、まったく問題はありません。

 


 

 そのため、まずH37型のような「横置きモーター」は最初から設計上の弱点があるということになります。

 

 

 

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 もうひとつの弱点はランニングギア(脚)部分です。

 

 ドローンは「着地するとき、あるいは墜落するときに、どこが真っ先に当たるか」が重要な要素です。

 

■ 通常時は「ランニングギア」部が当たる = 真下部分

 


■ 非常時は、腕下部(脚)が当たる = 4つの脚部分

 


■ 横方向だと、羽根に当たる = 真横部分

 

■ H37型はランニングギアも、腕下脚もない → ギアボックスハウジングが当たる

 


 

 これが、H37型が衝撃に弱い構造的理由です。

 

 こうした実状が判明したからか、折りたたみ系のドローンでも

 

■ 縦型モーター

■ 縦型モーターのハウジング兼用腕下脚

 

を持つようにデザインされたものが多くなってきました。

 

 

 

 ちなみにセルフィのはしりである「Dobby」は

 

■ 縦型モーター

 

のみ、という設計でした。

 

 まあ、これだけでは案の定、腕をぶつけて故障させた人が続出したようですが・・・。

 

 

 

 なかなか奥が深いですね。

 

 

 



 

 

 

2021年5月16日日曜日

気圧センサーなし 高度維持機能なし 修行用ドローンを探せ!  E010代替機

 

 2021年現在、おもちゃレベルのトイドローンでも、どんどん高性能化しており、ほんとうにほんとうの初心者や子供でも

 

 いきなりそれなりに飛ばせる

 

ようになっている昨今です。うちの小学生の息子でも、ワンキーでテイクオフして、数十分でけっこう自在に操れるようになるくらい!

 

 

 それって、たぶん、いいことなのですが、ドローンの技術訓練のためには、逆にそうした「自動ホバリング機能」や「高度維持機能」がないほうがいい場合があるようで、操縦に慣れた人は


 高度維持機能なし


に、あえて着目するようです。



 私も実際に高度維持機能ありの機種と、なしの機種を飛ばし比べていますが、

 

「まったく挙動が違う」

 

ので、マジで修行になります。


 そこで高度維持機能がない「 練習機 」に向いた機種を一覧で。

 

 

■ Eachine E010

■ Luxon D-005

■ JJRC H36

■ FuriBee F36

 

・・・ド定番のNH010型機種。中身はおなじ。ただし、技適ありは、だんだん国内在庫のみしかなくなりそう。中国ストアからは技適なししか入らないと思う。

 

 

■ HAC2375 (スタイリッシュジャイロドローン)

 

・・・国内の企画品なので技適がしっかり印字されている。機能的に素のE010系と似ているが基板は違う。

・・・そのままのボディはかなり飛ばしにくいが、機体を取り替えるとおもしろいヤツに早変わり。

 

 

 

■ SANEI RCコンパクト ドローン

■ Gforce PXY nano

■  CCP pico Drone

 

・・・いずれもケース兼コントローラの極小サイズドローン。 ナノドローンという名称もあるが、中身はたぶん似たようなものだと思う。Gforce品は技適が安心。




■ Gforce PXY


・・・付属コントローラはモード1。カメラ付きなのでスマホからの操縦も可能。

 

 

■ Gforce SQUARED(初代)

 

・・・ 付属コントローラはモード1。このへんのGforceの機種は古い(2017年ごろ)ので、日本向けにプロポがモード1のものが多い。

 SQUAREDシリーズは、カメラ付きの新型は自動ホバリングがついているので×。



■ CHUSEI ミニドローン SHARP

■ ラジオコントロールタイプ ミニ ドローン

 

・・・アミューズメント景品。クレーンゲーム用?国内企画っぽいが、技適は現物を見ないと不明。高度維持なんて高度な機能は最初からついていないぜ〜。

 

 

■ ピーナッツ・クラブ クアッドローン

 

・・・ これもアミューズメント景品。なーんもついていない素の機種。ジャイロとLEDだけのシンプル構成。

 

 

■ P&Kコーポレーション ドローンV

 

・・・コントローラが、H823とE011を足して割ったような感じなので、中身はまともな機種かもしれない。 H823の左ジョイコンをマニュアルに変えたような感じ。

 

 

■ ZERO2NEO

■ ZERO

 

・・・素性がよくわからない謎のドローン。アミューズメント景品。

 

 

 

■ gptoys ミニマルチコプター f8

 

・・・ これも、E010/E011系の似たようなコントローラを使っている。スタイリッシュジャイロにも似ているが、コントローラはそれぞれ微妙に違う。

 

 

■ JOZEN ジャイロマスターG4 (AHでないものAHはオートホバリング)

 

・・・ジョーゼン社も古くから国内企画でけっこういろいろ出しているが、古いもののほうが高度自動機能がない。

 

 


■ 童友社 ピッコロ

■ 童友社 ナノスパイダー


・・・これもE010系コントローラの製品。それぞれ微妙に違うのはなぜ?


 



2021年5月15日土曜日

2021年ドローン界 中華フープのもと、Eachine E010系列は、今後日本では入手できなくなる?  幻の名機

 

  ドローン界隈に遅ればせながら片足をつっこんでヨシイエさんですが、

 

■ 空撮ドローン

 

の世界と

 

■ マイクロドローン

 

の世界へと、界隈は分化していることを知りました。

 

 で、マイクロドローンがらみを見ていると、中華フープと言われる、ちっちゃいドローンにカメラをつけてFPV化することが、数年前から流行しているそうです。

 

 そのベースとなる機体がいくつかあるのですが、「Eachine E010」「JJRC H36」「Luxon D-005」「Furibee F36」などと呼ばれている

 

 NH-010型機

 

というものが世界中で人気を集めています。

 

 この機種は、すでにレビューや関連サイトが日本のみならず世界中に山ほどあるのですが、

 

■ もっとも素直で高性能な機体

 

■ ぶつけても壊れる確率が低く、互換パーツがたくさん出ている

 

■ 気圧センサーがなく、高度維持機能がないことで、逆に練習にうってつけ

 

という特徴を持っています。

 

 FPVにハマる人や、ドローンの技術を磨きたい人は、今ではほとんどといってよいほど、この機種に触れて、マルチプロポなどを導入して飛ばしているとのこと。

 

 ところが、この機種、今の日本では問題があって、

 

■ 当初は技適を取得しておらず、付属のコントローラで飛ばすのは違法状態だった

 

■ 一部のショップやバイヤーが、技適を取って販売したが、コントローラに技適シールを貼らずに出荷されたものが多かった

 

■ 機体のみを技適取得済のプロポで飛ばすのはもちろん合法

 

ということになっています。

 

 機体というか、付属コントローラ(プロポ)は技適は通っています。ですが、その表示が不完全なものが多いために、結果として違法状態になっているわけです。

 

 なぜ、そうなるかというと、この機種は2015年に登場したかなり古い設計の機体で、今から遡れば6年前の機種ということになります。

 

 各メーカーはここ3年くらいの間に、体制を整えて良心的なメーカーは中国製であっても「製造段階から技適取得/表示(印刷で印字)」するようになっており、ふつうに出荷しても適法となります。

 

 ところが、この機種は古いので、日本に向けて適法状態で出荷しようとすると手間がかかるわけです。

 

 日本向けではなく、海外でもバンバン売れているので、そちらに顔を向ければ日本のことなど気にすることはないわけで、当然、海外では技適なんか知らんがな、ということで今でもバカスカ売られています。

 

 

 ところが、2021年5月初旬の段階で、最後までアマゾンでこれを販売していたEachine社がついに在庫を一掃してしまいました。

 

 そして、E010の販売から撤退したと思われます。

 

(別にE010にこだわらなくても、後継機種は普通に売れるので、会社としては問題はない)

 

Eachine社は、途中までは良心的と思われていて、技適シールを貼り直して出荷したりしていたのですが、最後はもうシールも貼らずに販売していたようですね。

(もうええわ!という気持ちになったのかもしれません)

 

 

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 というわけでおそらく今後、日本ではE010型機(NH-010)は新たに販売はなされないと思います。


 後は、小売店、バイヤーなどに残っている在庫のみが流通するだけだと思われます。


 そうした在庫品は、E010なのかH36なのかわかりませんが、


■ 技適は通っているけど、表示(シール貼り付け)がないもの

 

が9割だと推定されます。

 

 私が調べている限りでは国内トレーダーが技適を取って販売しているものでも、シールの貼り付けがないものが多いです。

 

 

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 しかし、国外では当たり前のように売られていますので、中国系ネットサイトから購入すれば、技適なしのものは輸入できます。

 

 また、技適表示がなくても「技適表示ありのマルチプロポ」 で飛ばすにはぜんぜん問題がないので、古参マニアはどこからでも仕入れてくるでしょう。



 しかし、これで、「これからドローンをはじめたい!」と思っている志ある若者にとっては

 

「もっともふさわしい練習機がない」

 

 という事態が生じることは間違いありません。

 

 2021年以降の新造トイドローンの99%は、

 

■ 気圧センサーありのオートマ車

 

ですから、マニュアルの運転が練習できないことになるのです。

 

 

 これ、ドローン界隈にとって、「一大事」かと言われれば、たぶんそうではなく、

 

「技適ありのオートマ高度維持ドローン」

 

は別に普通に買えるし、初心者はそれで運転すればいいだけなので、 表面的には問題があるようには思えないと感じます。


(E社も、本音はそうなのでしょう。めんどくさい機種はもう扱わねばいいだけです)



 しかし、高度な腕を磨きたいという志あるものにとっては



『高度維持機能なしの、純粋な練習機』


は、探し回らなければ入手できない事態になった、ということです。

 

 そう、まるで自動車の世界で、『マニュアル車』がレアものになったように!!

 

 

 ・・・というわけで、最後のE010を買い込みました。ちゃんちゃん。

 

(アマゾン、売りきれたわ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年5月14日金曜日

中華ドローンの技適問題について 検証! Eachine E010 JJRC H36 Luxon D-005 技適探偵団

 

 まいど、ドローン探偵「泥(どろ)沼男(ぬまお)」です。

 

 ドローンネタをやりはじめると避けて通れない「技適」問題。

 

 FPVなどをやりたい人は、ささと無線免許を取ったり、マルチプロポを買ったりして、個々の機種の技適についてはあまりギャーギャー言わないかもしれませんが、いちおう法律問題・遵法問題なので、知らないでは済まされない感じ。

 

 法律というのは、その内容を知らなくてもお国は許してくれないので、理解はしておく必要があります。

 

 ここ5年くらいの間は、技適のないドローンが国内に入ってきたり、実際に販売されていたりして微妙に脱法状態が続いていたのですが、

 

 

2020年、2021年ぐらいの新作で、メーカーがしっかりしているもの

 

については、技適問題はほぼキレイにクリアされるようになっています。

 

 アマゾンでは中華ドローンがたくさん売られていますが、

 

■ Dji

■ Parrot

 

あたりの大御所はもちろんバッチリ大丈夫です。(個人輸入品とかでなければ)

 

 また、私が実物をみて確認している範囲では、

 

■ SNAPTAIN

■ HolyStone

■ DEERC

 

あたりも、ちゃんとしています。バッチリくん。

 このへんの機種は、送信側も、受信側もちゃんと技適を取って、かつ印刷でボディそのものに印字されています。

 

<注意>

似たメーカーにPotensic/関連会社Tomzonがありますが、こちらは技適・5G帯・200g重量などの管理がアバウトらしいので、注意が必要です。

(こちらの会社はシール貼り付けらしい)


 

 国内での販売にきちんとエネルギーを割いているこうしたメーカーでは、

 

☆ 技適認証をちゃんと取る



☆ 技適番号を印字で表示する


ということをやっていますので、一安心。

 

 

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 しかし、一方で、DJIとParrotならびに、こうした新興メーカーに比べて、ひとむかし(5年くらい)前からドローンの製造販売を行っている中華メーカーやトレーダーは、日本向けの技適が問題視される前から製造をしているわけで、技適のない国でもバンバン販売しているものだから

 

■ 技適への対応が未整備、不十分

 

だった時代があったようです。

 

 そこで、後から機種ごとにトレーダーや日本国内の販売会社などが

 

「国内販売向けに、あとから技適を取る」

 

ということをやったらしいのですね。

 

 そうすると、製造段階で技適番号が印字されていないものだから、輸入販売はしたのだけれど

 

■ 技適表示がきちんとなされていない。技適シールが貼られていない

 

ということが起きてしまっているのです。

 

  こうした機種では、もったいないことに「技適はちゃんと通っている」けれど、「その表示が不十分」なので、結果として「違法状態」になっているため、残念です。

 

 


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 さて、ここから。

 

 

(☆検証内容は独自研究ですので、あくまでも参考情報としてください。以下のデータについては、その内容を保証するものではありません。)

 

 

 私の持っているLuxon D-005は技適シールが貼られています。ところがこれは製造メーカーが申請した認証ではなく、どこかのバイヤーなりトレーダーが取った技適番号なのだと思われます。


◇ Luxon D-005  技適 204ー520295


実はこの番号で、JJRCのH36に貼り付けしたものも確認しています。

よって

 

◇ JJRC H36 技適 204ー520295

 

でもあるわけですね。 


 一方、福山商事さんが独自に技適を取得しており


◇ (JJRC) H36 技適 208−180114


です。

 

 さらにEachineも独自に技適を取得しており

 

Eachine E010 技適 201−170957

 

の番号になっています。

 

 ただし、これらの技適番号は、兄弟機であるNH010型の「旧型」に当たるもので、基板が緑色の

 

■ JR-NH010T  / JR-NH010R


に付された番号だと思われます。

 

 NH010型は、近年基板が赤色に更新されており、

 

■ JR-NH010T5  / JR-NH010R5


へとバージョンが変わっています。


 おそらくこれに対する技適番号は


◇ Eachine E010(新)  技適 210−128222

 

です。2019年以降は変更になっている可能性が大。 



 ややこしいことに、これらのJJRC・Eachine製品は、技適は通っていてもシール貼り付けがない場合が多く、そのため混乱が生じています。


 意外に Luxon D-005は、パッケージにも技適マークが印刷されており(ただし、マークのみで、番号はないので無意味)おそらくこの製品名で販売企画された段階で、技適については「ちゃんとやろう」という意識が働いたものと思います。

 結果として、おそらくLuxon品は、技適番号が貼られた状態で世に出ている可能性が高いと推測します。



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 と、ここまでが前半。まだまだ謎が隠されていますよ!


 実は、LuxonのD-005に付与されている技適番号ですが、おなじ番号で

 

◇ JJRC H37 技適 204−520295

 

になっている個体があるのです。これはこの目で確認済。

 

 H37はセルフィドローンで、当初は技適が通っておらず、未認証の機体が国内にも入ってきていましたが、今は通っています。

 

 このH37については、福山さんが

 

◇ JJRC H37 技適 208−180114

 

でも通しています。

 

 ところが、技適番号を検索すると

 

204−520295は「F180・F181・F183・F186」という機種に対して付与されていることになっています。


余談ながら


208ー180114は「H47・H36・509W」への付与です。


 F180うんぬんは、Holy stoneのF180シリーズと思います。まあ、機体呼称は違いますが、チップが同じかなにかで、ざっくりで通したのでしょう。


 福山さんのほうも、H47でH37の認証を通しているようで、これは中身がおなじなのだと思います。


(余談 H37は元々480Pで撮影できるセルフィドローンだった。たぶん、これは認証が通っていない機種。

 それが720Pで撮影できるタイプにバージョンアップした。これがH47と同等なのだと思われる。F180シリーズも720P撮影が可能なドローンなので、この段階でH37の技適が通ったのだろう。

 当初のH37は機体も古いので、認証は取っていないものと思われる)

 

 

 全体を見ると、H36とH37はチップが共通。なのでD-005とH37の技適番号が同じということがありうるのだと推測します。

 

 それにしても204−520295は簡易的というか、機体呼称と合致させずに技適が通っているので、非常にわかりにくいです。

 

 本家のHoly Stoneさんは、後でF180シリーズを含めて別の

 

◇ HS 主要機種  技適 011−170233

 

の番号で改めて通していますので、 結局「旧」技適番号は宙ぶらりんになっているような感じですね。


 SNAPTAINも、SP650の技適をSP600で通しているロットがありました。ところが、この機種はバージョンが変わると新しい技適番号を取り直しています。


◇ SNAPTAIN 主要機種 技適 007−AJ0077(受信側)

◇ 同送信側          007−AJ0078


 SNAPTAINやDEERC(実はHoly Stoneと系列会社)では、直近の技適は、


「送信機側」「受信機側」

 

の両方を連番で通しています。

 

 これは2.4GFPV搭載の機種(つまり撮影可能機種)が増えたことで、 プロポと機体のどちらも電波を出す場合が多いので、セットで技適を取ってしまい、カメラなし機体でもそのまま使えるようにしているようです。


◇ DEERC 主要機種 技適 211−191106(受信側)

◇ 同送信側         211−191107



 というわけで、おすすめメーカー


■ SNAPTAIN

■ Holy Stone

■ DEERC


 

 注意が必要なメーカー

 

▲ Potensic

▲ Tomzon

▲ Eachine

▲ JJRC


などなど。



 いやあ、技適って本当におもしろいですね。さよなら、さよなら、さよなら。





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 

 

 

 

 

 

2021年5月11日火曜日

中華ドローン 兄弟機メモ 

 

 基本的に似たスペックやおなじボディを持つと思われる「兄弟ドローン」の一覧です。

 

 本体は同じでも、カメラが違うことがあります。特にPhantomタイプの吊り下げカメラは、別のモジュールが載っていることがあります。

 

 付属するリモコン(コントローラ)も、別のものが付属する場合があります。

 

 また、基板の中身がわずかに異なることもあるようです。

 

 

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■ SNAPTAIN SP650  =  ■ SMAO S5 PRO カメラ違い

■ SNAPTAIN SP600  =  ■ SMAO S5

 

■ SNAPTAIN SP650  = ■ MUSASABIドローン2 カメラ違い

■ SNAPTAIN SP650本体部  = ■ DRONE PRO

■ SMAO S5 PRO  = ■ SAC DRX35

 

 

■ SNAPTAIN H823H(カメラなし)  =  ■ CCP H823(カメラあり)

 

■ Eachine E010  =  ■ JJRC H36

■ LUXON D-005  =  3機種おなじ

 


■ Eachine E011  =  ■ JJRC H67


 

 

■ CIVORC C56  =  ■ NEHEME NH320  = ■ JJRC H74

 

■ Eachine E50  =  ■ JJRC H37  = ■ DHD D5

■ Eachine E50  =  ■ SAC DRH810

 

■ SNAPTAIN SP500 = ■ GoolRC S166

 

 

☆随時追加します〜。

 

 

 



 

 

 

2021年5月10日月曜日

中国製 トイドローンのプロトコル一覧表 JJRC Eachine Hubsan Walkera プロトコル

 

 中華ドローン、中華フープをいじくっていると、それぞれの製品のプロトコルがどうなっているか知りたい場合があるので、そのメモ。

 

RCモデルデータベース


たとえばこれ Eachine E010は2019年に変更になっていることがわかる。


2016・9・7  E010  NRF24L01  MJXq

 

 Select "E010" format option, XN297L@250kbps, might not work with every NRF24L01 module

 

 

2019・5・16 E010  CC2500  E010

 Should work better than NRF24L01 protocol



■ 旧 E010は MJXq チップはNRF24L01

■ 新 E010は E010 チップはCC2500

■ ちなみに E011(もってないけど)は Bayang NRF24L01

 

■ JJRC H36は 旧E010とおなじ。

 

 

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https://github.com/pascallanger/DIY-Multiprotocol-TX-Module/blob/master/Protocols_Details.md 

 

こちらも役に立ちます。

 

旧E010

新E010

のどちらも記載あり。新はR5

 

☆ メモ随時いろいろ追加します。



Tiny Whoop 関連メモ タイニーフープとはなにか。 ドローンの歴史まとめ

 

 ドローン沼にはまりつつあるヨシイエの個人的メモ。

 

 ネットにはすでに、たくさんの情報が溢れ返っているので、わかりやすいようにシンプルにまとめたもの。

 

 

 

<ドローンの歴史 ざっくり>

 

■ 2010年 フランスのParrot社 「A.R.Drone」を発売。

 ・・・一般向けドローンのはしり。720P撮影。

 

■ 2012年 中国のDJI社 「PHANTOM」を発売。

 ・・・初代。抜群の安定性でヒットしたが、カメラは別だった。

(ジンバルでカメラをぶら下げるスタイルの元祖)

 

■ 2012年。Walkera Ladybird 登場 

 ・・・マイクロクアッドのカテゴリが徐々に生まれる。FPVカメラをつける改造も行われた。

 

■ 2015年 Parrot Bepop 発売

 ・・・1080P撮影が可能な、民生機。これも大ヒットとなり、コンパクトドローンのお手本となった。 個人的には欲しかったのでポチる寸前だった。7万円。

 

 

■ 2015年 Blade Inductrix 登場 

 ・・・これに後付けでカメラをつけたものを「Tiny Whoop」と呼んだ。ダクテッドファンの形状は、多くの模倣品を生む。



■ 2015年 Eachine E010 登場

・・・Inductrixのコピー品。これにカメラをつけて「中華フープ」ブームも起こる。



■ 2016年 本家Blade からInductrix FPV が登場。

 ・・・公式にカメラがついたタイニーフープが発売された。


■ 2016年 セルフィードローン Dji Spark / ZEROTECH Dobby 登場

 ・・・セルフィー(自撮り)がプチブームになるが、その後収束。

 ・・・この前後に数機種、自撮りに特化したドローンが出た。Dobbyは4K撮影ができたのがミソ。

 

 

■ 2021年現在 

  ・・・トイドローンもFPVマイクロドローンも中国系各社から百花繚乱の状態。

 ・・・FPVマイクロドローンはフレームサイズが、65ミリサイズから75/85/95まで拡大。

 ・・・搭載バッテリー数も、1S(ひとつ)から3S・4Sまで拡大しているらしい。

 ・・・トイドローン系は、Djiの折りたたみ「Mavic」の模倣機なども増え、メーカーも新興企業が増えた。

 ・・・モーターは、ブラシありから「ブラシレス」へと発展。

 ・・・カメラは当然720P→1080P→2K→4Kへと順次性能アップ中。

 ・・・オプティカルフローセンサ、GPSなど安定飛行のための装備が増える。

 ・・・当然、電気を使うので、3.7Vから7.4V等へ電圧アップ。トイドローンで2000mah越えも。



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 2012年頃がいわゆる民生ドローン草創期だとすると、2015年くらいに小さな革命がいくつも起こって、今につながるっぽいことがわかった。



 2015年ごろ、ParrotのBepopが欲しいなあ、と何度も悩んだのだけれど、セットで揃えると10万くらいかかるので、いったん保留にしていた。

 

 その後、中華製品が大量に溢れて、元祖で本家だったPallotもMAMBOというトイドローンを売り出した。(2016)

 その対抗馬が、Dji関連のRyzeが出した「Tello」(2018)だったので、telloを購入。


(このあたりで、トイ機が一気に低価格帯に降りてきた)


 2018年〜2021年の3年間で起きたのは、

 

『旧来の上級機の機能(気圧センサー)などの搭載が最下位クラスの機種まで降りてきた』

『FPVはレース向け5.8G帯と、トイ向け2.4G帯で完全に切り離れたものとなった』

『1万円以下で、そこそこ/かなり遊べる中華機が激増した』


ということかしら。

 

 Djiの最高峰牙城はあまり崩れず、Parrotも個性的な中〜上級機を小ラインナップで作っている。

 それ以下はトイの世界/レーシングドローンのマニアな世界。

 

 2020年以降は、気圧センサー搭載の自動ホバリング機が、3000円前後で買えるので、初心者はどこから入ってもOK。



 

 

2021年5月7日金曜日

中華フープ マイクロドローン(ベース機) 3台レビュー E010/H36/D005 SP350 C56/NH320

 

  ドローンにハマりつつあるヨシイエです。

 

  Tiny Whoopのベース機になるトイドローンをいくつか購入したので、レビュー。




 左から、【CIVORC C56】 【LUXON D-005】【SNAPTAIN SP350】 です。

 

 

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◆ CIVORC C56 (NEHEME NH320)

 


 アマゾンで2500円くらいで販売されています。65mmマイクロドローンの互換機としては、 後発ではないかと思います。

 コントローラがやや大型で使いやすいです。

 自動ホバリングや、3Dフリップなど、近年の基本的なトイドローンの動作は押さえています。

 全面ガードなので、ぶつけても故障が少ないと思います。 

 電源スイッチはワンプッシュで上面にあります。


  


 裏面はこんな感じ。裏蓋がごっそり開きます。バッテリーは格納タイプ。ほんとうはバッテリー裏蓋は、ネジ止めするようになっていますが、ネジはなくてもちゃんとツメで止まるので、ネジは外してしまって大丈夫でしょう。


 

  コントローラのサイズ感はこんな感じ。

 

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◆ LUXON D-005 / Eachne E010 / JJRC H36 / FuriBee F36

 

 



  中華フープの基本中の基本、誰もが通る道とはこの機種のこと。

 65mmフープのベースとして、おそらく世界ナンバーワンベストセラーだと思います。

 この機種のあと、いくつか性能アップ版が発売されたのですが、どんどんFPVフープのほうに移行してしまい、終売に。

 結局、いちばんベーシックなE010のみが現在も売られています。

  中国系サイトでは1500円くらい、国内アマゾンでも2500円くらいで売られています。

 

 

 バッテリー格納はオープンタイプ。差し込んでおくだけ。電源スイッチもなく、バッテリーをつなぐと即起動します。

 今回紹介する中では、この機種のみが「自動ホバリング」ができません。マニュアルスロットルです。

  私は息子とともに、自動ホバリング機から入ったのですが、それでも充分習熟できます。

 ほんとうに良い機体です。

 


 

 コントローラは、ダサいけれど味わいのある独特のものです。今となってはこれを見ると、「E010だ!」とすぐ分かりますね。


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◆ SNAPTAIN SP350



 
 もちろん自動ホバリングOK。E010のコピー機はいくつかの会社から出ていますが、形状や質感はどんどんレベルアップしています。

 その分、形状互換はどんどんズレていっているので、フレームの形はそれぞれけっこう違ってきています。


  こちらもバッテリー格納タイプですが、軍事用ヘリの後ろがパカッと開くみたいに、ボディの後部がヒンジで開くようになっています。

 写真では小さく白いのが写っていますが、マイクロスライドスイッチが搭載されています。



 SNAPTAINのコントローラは、後発だからなのか、かなり洗練されていて、かっこいいです。自動発着ボタンがわかりやすく、子供はこのボタンでスタートできるので便利。ちゃんと機能が印字されているのも好感触です。

 

 

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 実際に飛ばしはじめてみると、気圧センサーつきの自動ホバリング機は似たようなものです。E010のみが挙動が全然違うのですが、それはマニュアル車なので致し方ないというもの。

  全体を通してみると、後発機のほうが、製品としては洗練されていて、機能が上がっている感じはあります。

  

 今回は購入していませんが、子供が最初に遊ぶ機種としては、H823やC56など

 

「プロペラが全面ガード」

 

のものが安心かもしれません。かならずあっちやこっちにぶつけますので・・・。

(毛などを巻き込みにくいという意味でも、全面ガードは安心です)

 

 

 以上、3機種レビューでした。