2020年12月8日火曜日

オゾン発生器 オゾン消臭機 を 完全レビューする!(つづき) プロ向けと家庭用の違いとは!

 

 

 さて、みなさんおまちかねの オゾン発生器 レビューの続きです。

 

  介護が必要になった老人の自動車について、車内の匂いを消臭したい!ということがそもそものきっかけだったのですが、


 ”12V仕様で、基盤むき出しのオゾンプレート2枚仕様な「10000mg/h」発生装置”

 

 



 

を実際に使ってみての感想です。(販売価格2500円〜3000円くらい)

 

 運転時間は5分にしてみました。無人駆動で、締め切って私は車外に避難して動かしています。

 

 結果は!

 

 

 凄い!すごい!一回の使用で、体感臭度は半分になった感じ!

 

  臭いに敏感な、うちの奥さんと(機械を外し、軽く換気して)締め切ったまま、2日後に行って、いっしょに判定したのですが、毎回毎回何をしても抜けきらなかった臭気が体感で半分になったと感じます。

 

 もちろん、一発ですべてオールクリア、気分爽快!というわけではありませんが、確実に「効いている実感」がありました。

 

◆ オゾンを使う前は、腐臭・汚臭で不快感がある。この中に入りたくないという気持ちが起こる

 

のに対して  ↓ ↓ ↓

 

◆ オゾン後は、臭いは残っているものの、「不快でえずくような気持ちにはならない」し耐えられる

 

という違いがあります。

 

  おそらくあと2~3回程度、何回かに分けて運転すれば、かなり効くのではないか?という予感です。


 このあとの状況もいずれレポートしてゆきます。

 

 

 

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 さて、今回のレビューで判明したように、オゾンテクノロジーズさんのものや、基盤むき出し型のオゾン発生器、オゾン発生装置は、完全に

 

 プロ向け、業務用

 

であることがわかると思います。孤独死の後に特殊清掃の人が使うのと同じくらいハイレベルなマシンということを理解しておきましょう。

 

 ところが、これらの商品郡とは別に、楽天・アマゾン・ヤフーなんかを見ていると中国製の

 

「オゾン発生器・オゾン消臭器」

 

 がめちゃくちゃ安い価格で売られていることも、ググってみればすぐにわかると思います。

 

 具体的には、

 

◆ コンセントに差すだけのちっちゃなオゾン発生器で2000円〜3000円くらいのもの

◆ 12Vシガー電源に差す、1000円〜3000円くらいのオゾン消臭器を称するもの

 

などがたくさん売られています。

 

 理屈の上でも、やっていることもまったくおなじ「オゾンの発生」なのですが、実は私が今回購入した商品群(仮にプロ向けとしておきましょう)と、これらの安いオゾンマシン(仮に家庭用を称するものとしておきましょう)は全然その中身や本質が違うので、ぜひ今日はそれを覚えて帰ってほしいと思います。

 

 2000円〜3000円くらいで売られているオゾン発生器を称する家庭用の製品群は、実はオゾンの発生量がとても少ないという特徴があります。

 

 おおむね、こうした価格帯の製品は、せいぜい5mg/hくらいのオゾン発生量しかありません。

 

  そして、ほとんどの安価な製品は、ファンを搭載しておらず、ただ機械の周辺にほんのりオゾンをふわふわさせるだけの機能しかありません。(タイマーや断続運転はできるものが多いです)


 なぜそんな仕様になっているかというと、前回と今回の話を総合すればわかると思いますが、そもそもオゾンは毒性が強く


 ヤバイ


からです。

 

 なんにもわからないド素人さんが、「あら便利な消臭器があるのね」と買ってきてコンセントに入れてしまっても、数ミリグラムしかオゾンが発生しなければ、死ぬことはありません。

 

 ほとんど悪臭物質に届く前に、そこらへんの何かを酸化させておしまいになってしまうので、人体に危害を加えることがないくらいのレベルにとどめてあるということなのです。

 

 つまり、

 

「こころもち、気分程度にしか、効果がない」

 

ということで、すなわち

 

「だから、安全、死なない。ヤバくない」

 

ということを両立させているのですね。


 なので、こうした安価な製品では、オゾン発生を「セラミックプレート」のようなある程度の面積がある装置ではなく、


「針のさきっちょ」


くらいの面積で放電させてオゾンを発生させています。ほんのわずかの面積でしか生成していないので、安全だというわけです。

 

 で、ここからがさらにややこしいのですが、実はオゾンを放電で生成させると、酸素同士がくっついてオゾンができるのもさることながら、その周りにある窒素も酸化してしまうので、窒素酸化物が付着します。

 

 オゾンプレートや針は、オゾンを作るとそれと同じくらいに窒素酸化物を作ってしまうので、

 

「実は一定ごとにプレートや電極を掃除してやらねばならない」

 

という宿命になっているのです。具体的には、発生面をエタノールや水で拭く、洗い流すことが推奨されています。

(プレートを取り出して拭くタイプや、水をかけられるように口が開いているものがあります)

 

  ところが2000円くらいの安いオゾン発生器には、そんなメンテナンスができる(開け閉めができる)場所がついていません。


 ということは、電極が窒素酸化物で汚れてしまい、放電ができなくなればそれでおしまいなのです。

 

 だからアマゾンのレビューを見ると、

 

「半年でオゾンが出なくなった」

 

とか

 

「1年もせずに壊れた」

 

という評価だらけになるのですが、それで正しいのです。だってメンテナンスができない仕様なのだから。

 

 逆にそうした安価な機器を買って、その都度分解清掃して使うこともできないわけではないのですが、それだったら私が今回買ったように

 

最初からむき出し!!

 

のスパルタンなマシンを買うほうが理にかなっているということになるのです。おなじ2000円台だしね。

 

 というわけで、総合的に考えた場合の「オゾン発生器」との向き合い方は

 

◆ 無人運転でガッツリ消臭するつもりで、そこそこ高い(1〜3万)ものを買う。ただし、理屈を理解すること

 

が第一。その次に、

 

◆ 理屈がわかっていて、安全に配慮ができるのであれば、ユニットだけを買うのもあり

 

ということになります。

 

 三つ目の視点としては、


 ◆ 安価で、かつオゾン生成量が少ないおもちゃまがいの物なら、買わないほうがまし。ファブリーズのほうがいいかも

 

ぐらいの考え方で決まりだと思います。

 

 




 




オゾン発生器 オゾン消臭機 を レビューする! プロ向け? 家庭用?

 

 久しぶりの更新です。最近はnoteに生息していますが、今回はガジェットレビューのためにブロガーさんに戻ってきました。

 

  ちょっとのっぴきならない事情があって、


「消臭」


に特化した機械を探していたのですが、いきつくところはやはり


「オゾン発生器」


ということに。


 いやはや、ただの消臭だったら液状のスプレーなどがたくさん市販されていたり、脱臭用の炭なんかもあるわけですが、実は親類が「介護が必要な状態」になり、そのための消臭が必要になってきたという次第。

 

 老人臭、加齢臭、介護臭くらいなら可愛いものですが、その人物の場合はどうも尿もれなどがあるらしく、尿臭やゴミなどの腐敗臭が入り混じった状態になっているので、

 

 スプレーごときでは効かぬわ!!

 

ということになってしまったのです。

 

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 というわけで、強力な消臭や除菌に対しては、よくテレビなんかでやっている「特殊清掃」の人が、オゾン発生器を用いて最後に全部キレイにするというのを思い出しまして。


 買ってみました。



 オゾンというのは危険な物質なので、大真面目にレポします。




  まず、買ったのは↑のマシン。


 介護における消臭をするに当たって、まずは本人が使っていた自動車がかなり強烈な匂いを発していたので、本人は免許を返納するのだけれど、病院への移動などにその車を使う必要があったので消臭対象に。

 

 この写真のものは12V電源で特に車に特化したオゾン発生器となっています。実はこれとは別にもう一台購入しており、それが

 


 

  オゾンテクノロジーズさんが出している「オゾン発生器」です。こちらは100V電源仕様。

 

 12Vのほうは車用、100Vの方は主に居室用として購入しました。

 

 

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 さて、ここからが本題です。オゾン発生装置というのは、実は素人さんが簡単に手を出してはいけない危険物で、

「ある程度しっかりとした科学的理解」

をしておかないと、使いこなせない商品ということをまず覚えておきましょう。

 

 オゾンは強力にモノを酸化させ、劣化させるので、その力で菌や匂いを破壊することができるわけですから、ごくごく単純に言えば

 

「毒を撒き散らかす」

 

ということを密閉空間でやるわけです。その空間にいれば、人体だってやられます。

 

 そういう機械だという前提で、話を進めてゆきたいと思います。

 

  12Vのものも、100Vのオゾンテクノロジーズさんの機械も、どちらも高電圧・高熱を発しながらオゾンを生成します。

 12Vのほうはオゾンを発生するセラミックプレートがむき出しで、かなりスパルタンな作りになっているのですが、この青い表面でバチバチと放電を起こして酸素を結合させてO3(オゾン)を作り出すのです。

 ですから、プレートむき出しのほうは触れません。近寄ることも危ないです。(さすがに、高圧を出す電子基板の部分はモールドされています)

 

 100Vのほうは、しくみはまったく同じで、金属製のガワ(箱)の中にオゾン発生プレートが取り付けてあり、おなじく高電圧基盤が隠れています。さらにファンとタイマーが追加されて、実用性がアップしています。


 12Vのユニットは、実はこうした「オゾン発生器」として商品化されるものの「内部ユニット」だけを別にして、とりあえず車用のシガー電源プラグをつけただけの簡易的なものです。


 さすがは中国製で、日本人なら絶対に「ガワ」をつけて販売しないと恐ろしくて売れないようなパーツのみを、とりあえず使えるよ、な状態にして販売してしまうという代物。


 生産者責任なんて全然考えられてないので、購入者が自ら気をつける以外にありません。

 

 


  さて、肝心のオゾン発生量ですが、12Vのものはセラミックプレートが2枚になっています。1枚につき5000mg/hのオゾンが発生します。

  2枚搭載なので、つまり10000mg/hです。

 

 オゾンテクノロジーズの100V機は、5000mg/hのオゾンを作ります。つまり、内部を見るとわかるのですが、セラミックプレートが1枚載っているだけということになります。

 

 ここから、さらに大事なことを言いますね。

 

 12Vのほうは、ネット通販で2500円くらいで買えます。100Vのオゾンテクノロジーズの製品は、1万2000円から1万5000円くらいです。タイマー時間の違いや、プレートの取り替えがしやすい改良型など、いくつかの種類があります。

 

 価格的にはオゾンテクノロジーズの製品が、基盤むき出しより5倍くらい高いのですが、これは「安全なケース、ガワ(箱)と、ファンの値段」と思ってください。

 ぶっちゃけ、電子工作やパソコンを自作なさる方であれば、タイマー部品とファンの値段なんてたかがしれていることをご存知だと思うので、安いユニットだけを買って、既存部品を集めてもう少し使いやすいオゾン発生器を自作することも可能です。

 

 私もそのうち、ケースを自作して使おうと思っているくらいです。

 

 アマゾンを見ていると、「プレートユニット」+100V仕様電源+ファンがむき出して組み付けてあるユニットも売られています。こちらは6000円くらい。

 あとはガワ(ケース・箱)とタイマーを買えばいいのですが、そうなると結局1万円弱くらいになってくるので、 自作が好きな人以外は、ふつうにガワまでセットされた製品を買ったほうが楽でしょう。

 

 で、ここからが大事なこと。

 

 今回私が買った12Vのユニットのほうが、オゾンテクノロジーズのまるごと製品より、2倍のパワーがあります。

 

 でも、ファンとタイマーがないんだよ、という違いを理解しておきましょう。

 

 そして、一番大事なのは、12Vユニットはただ2500円でやすっちいだけではなく、オゾンテクノロジーズの製品より強力でヤバイやつだということを知ってほしいのです。本来なら、めちゃくちゃヤバイ機械が、基盤むき出しで売られているのだ、ということを科学的に理解しましょう。

 

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 実際に電源を入れると、ヤバイことが起きます。100Vのオゾンテクノロジーズの製品は、タイマーと電源スイッチがあるので、電源をONにすると作動します。

 ガワの内部で、青い炎のような放電をしながら、バチバチとオゾンを発生させる様子がはっきり見えます。(家の中が薄暗い場合)

 

 そして、ファンがついているので、強制的にオゾンが吹き出します。


 ユニットだけの12Vのほうは、セラミックプレートの表面で、むき出しのまま放電が起きます。それも2枚も!!

 電源スイッチなどありません。エンジンが起動すればすぐ放電が始まります。



(オゾン発生器 動作の様子 日中/夜間)


 なので、車の中に置く際は、「何かに触れないように、かつあなたが触れないように」安全なところに置いて、ましてや「こけたりしないように」して、周囲の安全と避難ができる状態にしてから、エンジンキーをまわす必要があります。

 

 瞬時に車内は生臭いと形容される「オゾン臭」でいっぱいになるので、吸ってはいけません。すぐにドアを閉めて車から離れてください。

 

 オゾンテクノロジーズが推奨する、「車における作動時間」はなんと

 

30秒

 

です。たった30秒で止めないと、危険ということでもあります。

 

 12Vのユニットに付属する薄っぺらい説明書には、5分作動させて止め、20分換気せよとあります。ですからせいぜい1〜5分までで止めないとヤバイような代物ということになるでしょう。

 

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 とまあ、ここまでですでにいろいろ書きました。オゾン発生器ってどうなの?という以前に、ヤバイ化学物質や高電圧を扱うので、事前に気をつけないといけないことが多いのがこの商品群の特徴なのです。

 

 というわけで、肝心な

 

 

「で、においはどうなったの?」

 

ということは、次回に引っ張ります(笑)期待してね!

 

 実は、次回もまだまだ、知っておくべきことがたくさんあるのです。

 

 

(次回へつづく)