ラベル panasonic の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル panasonic の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年3月9日水曜日

ナショナル/パナソニックのバリカン 「カットモード」の歴史が面白い!

 

 まいどおなじみ「バリカン沼」に落ちてしまっているヨシイエさんのたわごとのお時間です。

 

 バリカンの面白さ、セルフヘアカットの面白さに目覚めてしまったヨシイエさんですが、実はバリカンなんてものは昔からあるものの、実用的なセルフカットができるようになったのは、比較的最近であることがわかりました。

 

 もちろん、丸刈りや、カリカリのボウズにする人は、昔ながらの電動バリカン・ナショナル「スキカル」なんかでも十分セルフカットができたと思いますが、ちょっと複雑な髪型だと、やはり、 おなじナショナルでも


 カットモード


あたりの登場を待たないと厳しかったのではないか?と思います。

 

 そもそも、中年以上なら松下のバリカンと言えば「スキカル」だったわけですが、その周知されたネーミングを捨ててまで、「カットモード」に切り替えたのには、なにか訳がありそうですね。

 

 ただ単に「刈る」「スく」以上のことができるようになったので「モード」と名づけたのかもしれません。

 

 では今回は、ナショナル・パナソニックの「カットモード」の歴史を振り返りながら

 

「現代バリカンの進化のすごさ」

 

について読み解いてゆきましょう!

 

 

~~~~~~~~~~

 

◆ スキカル ER501 (このあたりまでは、まだ「スキカル」だった)

  https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER501.html

 

  いわゆるスキカルシリーズの最終に近いラインナップです。カットモード前夜ということで紹介します。

 この頃までのスキカルは「刈り/スキ」が真逆のスイッチで切り分かれていました。まさに「スキカル」の名前のとおり、2つの機能があったわけですね。

 

 

 ◆ スキカル ER505

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER505P.html


 まだスキカルです。しかし、「刈り/スイッチ」の反転がなくなりスイッチは統一。その代わり「スキ刈りアタッチメント」になってゆきます。このスキ機能のアタッチメント化で、次の世代のカットモードへの進化が飛躍するのです。

 


◆ カットモード ER507 (このあたりからカットモードへ)

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER507P.html 

 


 

 もしかすると順序は多少入れ替わるかもしれませんが、このあたりから「カットモード」らしい機能変化があります。

 それまでは、「刈り/スキ」しか機能がなく、ちょっとだけ別のアタッチメントをつけることでスポーツ刈りに対応したり、丸刈りに対応していたのですが、このER507は現代と同じコンセプトである「(ロングな)スライドアタッチメント」が差し込めるようになりました。

 この機種では、10ミリ~40ミリの長いカットができるようになっています。スキ刈りは、アタッチメント方式です。

(ER326 セルフヘアカッターが派生機種です。)


 

 

◆ カットモード ER504/ER508/ER509 (現行機種の直系先祖)

 https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER509P.html 

 https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER508P.html

 https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER504P.html

 

 


 現行機種のご先祖に当たるものです。504・508・509と三機種並んでいますが、これも現行の3機種揃えに繋がります。

 509のほうが上位で、60ミリ対応のロングなスライドアタッチメントがつきます。508は40ミリまで。504は、ロング系のアタッチメントがついていません。

 三機種とも「washable」になり、洗える防水機能を搭載。これも現行に繋がります。

  ただ、すこし注意が必要なのは、この頃はアタッチメントが少し迷走しているため、真ん中のER508には「刈り高さアタッチメント」が全部入っているわけではなく、1個しか付属しなかったりしています。

 ER509のフルセットだと、「ロング1(40~60)」「ロング2(10~30)」「スキ」「刈高さ1」「2」「3」の合計6つのアタッチメントが入るのですが、下位機種では省略があります。

 スライドアタッチメントもちょっと不思議な構成になっていて、

 〇509 → 40~60 10~30 の2つ

 〇508 → 10~40

という仕様です。つまり、この時は508と509とでは、入っているアタッチメントが全部違うのですね。

 それが現行機種では、「おなじアタッチメントを使い、入っている数が違う」という風に変わっています。



◆ カットモード ER5204/ER5208/ER5209

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER5209.html 

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER5208.html 

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER5204.html 



 以前のシリーズと比べて、(ロングな)スライドアタッチメントが10ミリ長くなり、「50~70ミリ」「20~40ミリ」に変わりました。ER5209が上位で、アタッチメント数が減ってゆくのは、前回とおなじ。

 5209・5208は、「70㎜ロング(スライドアタッチメント)」が入っているかどうかだけの違いで、それ以外は同じです。

 このシリーズの売りは、すべてに「ナチュラルアタッチメント」がついてくること。

 旧スキ機能と似ていますが、もっとバラけさせてスク長さを散らすことができるようになりました。

 スキ刈りアタッチメントと、ナチュラルアタッチメントは、同じような目的があるのですが、使い方が逆なので、注意は必要です。

 ◆ スキ刈りアタッチメントのときは、上からなでるように髪表面を下ろしてゆく

 ◆ ナチュラルアタッチメントは、ロング系とおなじように、下からかきあげる

という使い方で、真逆です。

 

 

◆ カットモード ER-GF80/ER-GF70/ER-GF40

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER-GF80.html 

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER-GF70.html 

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER-GF40.html 

 

◆ カットモード ER-GF81/ER-GF71/ER-GF41

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER-GF81.html

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER-GF71.html

https://panasonic.jp/haircut/p-db/ER-GF41.html 




 このあたりが現行機種です。へんてこな話ですが、80/70/40系と81/71/41系は中身は同じで、型番のみ更新とのこと。

 なので、実質この6機種は本体は全部いっしょです。

 前回の5209/5208の「フタが開く」バージョンとでも言いましょうか。以前も水洗いOKだったのですが、フタが開いてさらに奥まで洗える(刃を外さなくても洗える)機能がついています。

 ロング系のスライドアタッチメントが2つつくのが81/80で、1つしかつかないのが71/70です。

 5209時代と同じ、「50~70ミリ」「20~40ミリ」スライドアタッチメントとなっています。実は、アタッチメント自体もいっしょらしく、5209/5208時代のものが、新世代の機種にもハマるそうです。

 フルセットでは、「ロング1」「ロング2」「スキ」「刈り高さ1」「2」「3」が入っていて、さらに「耳まわり/ナチュラルアタッチメント」が入ります。

 この最後の「耳まわり/ナチュラル」兼用アタッチメントというのは、前回のナチュラル機能に加えて、「耳まわり専用」機能を選択して使えるようになっています。

 ぶっちゃけこのへんで、バリカンカットに必要な機能は全部揃ってしまったように思います。


 余談ですが、ER-GC40という派生機種があります。さきほど6機種といいましたが、実は7機種ですね。

https://panasonic.jp/mens/products/hair/er-gc40.html

 

 この機種は男性向けで、ちょっとへんてこな商品構成です。

「 本体 旧型ナチュラルアタッチメント 刈高さアタッチメント3/6 9/12」

だけが入っています。


 おなじ本体を使っているER-GF40であれば


「本体 新型耳まわり/ナチュラルアタッチメント スキ刈りアタッチメント 刈高さアタッチメント3/6 9/12」

 が入っているので、こっちのほうがお得なんですが・・・。

 

 ただまあ、GC40は色がブラックでカッコいいです。GF40は白です。

 

 

~~~~~~~~~~


 さて、こんなふうに歴代どんどん進化しているカットモードなのですが、今から買うならER-GF81の一択だと思います。

 なんせ、歴代開発されたアタッチメントが全部入っているので、その中から使いたいものをチョイスできるからです。


 実はロング系アタッチメントは、テスコムやイズミなど他社さんからも出ているのですが「ナチュラル系」「耳まわり系」については、パナソニックの独壇場です。それもそのはずで、特許庁の申請図面なんかを見ていると、パナはガンガン開発して、特許を取っているようなのです。

 歴代の開発力を見ると、すさまじいものがありそうです。

(まあ、開発スパンは意外と長めだけれど)

 

 そのせいで、今回取り上げたシリーズで、後半に登場する機能は、中国製バリカンなどでは実現していません。特許で止められている部分もあるでしょうが、やはり、アタッチメント設計が古いままなのだと思います。

 

 amazonで人気の中華バリカンをよく見ると、パナソニックの業務用の1~2世代前の機種をコピーした形状が多いです。下請けやプラ型作りなどで、模倣しやすかったのでしょうね。

 

 となると、結局はパナ製品を買うのが、いちばん正解ということになりそうです。

 

 他社さんも頑張れ~。

 

 


2022年2月2日水曜日

バリカン・セルフカットの歴史は、ナショナルの歴史?! セルフヘアカッター今昔


(Panasonic セルフへアカッター ER-GS40) 



 さあて、 バリカンを巡る旅も、いよいよ3回目に突入です。

 

 自分でセルフカットをしたい!という欲求のために、バリカンのあれこれ、その本質について研究を重ねてきたわけですが、実は

 

「セルフでヘアを切る」

 

ということをすでに40年近く研究している会社があります。

 

 それが、いわずと知れた家庭用バリカンの雄である「ナショナル・パナソニック」で、私がこどもの頃から製品が出ていますので、かなり歴史が長いことがわかります。

 

(わたくし、もうアラフィフですよ)

 

 今でこそ市販バリカンを使っての「セルフカット」「セルフヘアカット」ができるようになってきましたが、実はそこに至るまで長ーい研究の成果があるのだ、ということです。

 

 別に私はPanasonicの回しものではないのですが、本当に小学生の頃から父親がナショナルホームバリカンで刈ってくれていたので、その頃の製品の様子などを思い出すと現在の発展がよくわかるというものです。

 


 

 上の写真は、ナショナルホームバリカンや初期のスキカルのパッケージ写真ですが、「カット」や」「刈り上げ」に櫛を使っていることがわかります。

 

 つまり、櫛を使わないと、微妙に長さを調整しながらのカットはできなかったということです。

 

 まさか後の世のように、「アタッチメントをつけて、そのままガリガリ地肌に押し付けて刈ってゆく」なんて方法はあまり意識していなかったことがわかるのです。

 

 

 

 さて、前々回の記事で書いたように、バリカンというのは基本構造はあまり違わず、「ただ、歯が横に動いて切るだけ」の機械ですから、変幻自在のヘアカットを実現するには

 

 アタッチメントをどう開発するか

 

がすべてです。

 

 そこで、特に今回は「セルフヘアカッター」の進化に着目しながら、男性のヘアをどのように切ればいいのかを考察してゆきましょう!



=========

 


■ ナショナル・カリオ  ER322 ■



 男性のセルフへアカッターの歴史は、これから始まったと言っても過言ではない名作?いや迷作です。

 

 刈り上げスタイルは、しばらくすると髪がのびてだらしなくなりますが、サイド部分の三角形を復活させるために「三角に刈ればいいんだ!」と思わず思いついてしまったという恐ろしさ。


 なので、横から大きな歯で「三角形にカット」しようとしたのがこの機種!長い櫛が上に飛び出て、短い櫛が下に飛び出るので、結果的に刈り上げ三角が再現されてしまう、という設計です。

 

 またアタッチメント部分を外せば、巨大なバリカン刃(縦に長い)が出てきます。細かい部分はそれで刈れ、ということだったようです。


 他社からも類似品がいくつか出ましたが、ヒットしたのか、しなかったのか、髪だけに「キワもの」だったような気もします。


 しかし、この設計思想は、確実に後世に伝わってゆくのです。


(たしかに横は刈れるけれど、うしろやスソはどうしたのでしょう・・・)





■ ナショナル  ER324 ■

 


 ■ ナショナル ER325 ■

 


  ”自分でカット”という文字が目を引きますが、カリオから進化したセルフヘアカッターは「ひげそり」みたいな形になりました。

 

 ER324 / 325は、ほぼ似たような仕様です。


 この機種はちょっと変わっていて、画像で言えば「上」の部分に「仕上がり短・長」とだけ書かれています。

 

 いわゆるアタッチメントを使ってカットする機能はここに集約されており、「長短」の2パターンしか刈ることができません。(ボリューム落とし、と表示しています)

 

 そして、スイッチまわりが円になっていますが、アタッチメント部分がぐるりと180度回転して、バリカン刃そのものが出てくると「カット」ができます。これは単なるバリカンそのものです。

 バリカン刃には「スキ刈り板」がついていて、スキ刈りもできるようになっています。


 さて、この機種は「もみあげの調整」「キワや耳まわりの調整」はできるのですが、肝心のカットは「髪量の調整・ボリューム落とし」くらいしかできませんでした。

 

 なぜかというと、髪量調整コーム(上部分)は、短7mm、長9mmしか調整できず、髪を上から撫でることで、少しずつカットして減らすことしかできなかったからです。


 コームを地肌に当てて、肌から7mmもしくは9mm残してカットする、という理屈なのですが、上から下に向かってなでおろす形で使います。実はそれなのに、コーム部分にしかけがあって、1mmずつくらいしか一気には刈れないようになっています。

 つまり、 一気にザクッといかないようになっているのですが、この作りだと本当に少しずつなで落とすくらいしかできないのではないか?と思います。

 

 さて、実はこの設計には前段階があって「スキカル入門」という初心者向け、子供向け製品がこの前に登場していた経緯がありました。

 


 (ER352 スキカル入門)



(ER353 らくらくショートヘアー)


 この2機種、どちらも基本設計はおなじですが、上部に「仕上がり 短・長」と書かれたコームがあることがわかります。そう!ER324/325と同じですね。

 スキカル入門もらくらくショートヘアーも、結局は上からなでおろす形で、ちょっとずつ髪量を減らす、という機種でした。

 

↑取説でもちゃんと、上からおろすように書かれています。


 一気に切れてしまわないので、初心者でも安心なのですが、「ただちょっとずつ髪が減る」というだけの構造なので、本格的なセルフカットとは呼べない残念さがあったと思われます。


 これらの機種で「上からなで下ろす」という刈り方は打ち止めになってしまいます。


 コームをつかって残量を調整するという発想は、カリオ時代から受け継がれているのですが「横刈り」もダメ、「上から刈り」もダメだとわかってきたのです。





■ ナショナル セルフヘアカッター ER326 ■



 さあて、いよいよこの機種から「セルフヘアカッター」の名に恥じない機能がつくようになりました。

 上からなでおろすカット方法を見直して、現行とおなじ「下から刈り上げる」方法がとられるようになったのがER326です。

 刈り高さは40mmまで対応するようになり、明らかに(ベリーショートだけながら)前髪や頂点部分まで刈れるように革新されたわけです。


 この10mm〜40mmというロングアタッチメント方式は、現行機種のER-GF41・71・81にまで引き継がれています。


 ただ、この機種も万能ではありません。さすがに頂点からキワ・スソまでを同じアタッチメントで処理するのは厳しく、ひとつあたりの段階が大きすぎる結果になってしまいました。

 特にサイドやうしろなど、細かい刈り上げがしたいときには、1センチ刻みというのはちょっと荒すぎます。結果として段差を解消するために、かなり細かくバリカン刃で調整しなくてはいけなくなったのです。




■ Panasonic ER327 ■



 そこで登場したのが、現行とほぼおなじ形のER327です。

 

 ER327は25mmまで5mm刻みのスライドアタッチメントが搭載されており、「下から刈り上げ」方式です。

 

 ところが、何を血迷ったか、ここであの「上からなでおろしアタッチメント」が復活。

 

 アタッチメントを取り替えることで、ER326のようにも使えるし、ER324やER325のようにも使える、という贅沢な仕様になりました。

 

 しかし、たぶん購入した人は、使っているうちによくわからなくなったと思います。なぜなら「下から刈り上げ」方式と、「上からなでおろし」方式は全く本質的に意味が違うので、構造をわかっていないと使い分けすることが混乱するはずだからです。

 

 今回の記事でいちから説明したので、「上から」「下から」の違いはもうわかったと思いますが、買った人はマニュアルを読み込まないと、絶対途中で間違えて逆に使ったことでしょう。

  逆に使うと、切れすぎてしまったりパッツンになるので、それはもう悲劇です。


 想像するだけで恐ろしい、罠のような製品になってしまいました。

 

 

 

■ 廃盤 GS50 と  Panasonic ER-GS40 ■


 さて、いよいよ最新機種です。実は同時に発売されたGS50とGS40ですが、現在はGS40のみが販売継続で、GS50は廃盤になりました。


 


(ER-GS50)

 


 (ER-GS40)

 

 これらは、既に登場した ER326 ER327のマイナーチェンジ版です。特にGS40では、亡霊のように蘇った「なでおろしアタッチメント」が取り除かれました。

 

 結果として、5mm〜25mmの「下から刈り上げアタッチメント」のみが残ったわけです。

 

 この現行機種では、「前髪と頂点」については”あきらめ”ました。

 

 セルフカットでもっともエネルギーを注ぐべきである「サイド」「キワ」「スソ」「うしろ」などに重点をおいて、前髪からトップはあまりいじらないことにしたのです。

 

 しかし、5mmごとに「刈り上げる」ことだけを専門にしたので、男性のセルフカットという面ではもっとも使いやすい機種になったと思います。

 

 これ以上「できることを増やす」と、結局メインストリームである「家庭用バリカン」と差がなくなってしまい、「セルフへアカッター」ならではの「簡単さ」が失われるのかもしれません。

 

 

 

 しかし、今後まだまだ発展進化するかもしれないパナソニックさんの研究陣に、ついつい期待してしまうところです。

 

 まーた、そのうち「上からなでおろし」型が復活したりしてね。てへ。

 

 

(おしまい)




 


 

2022年1月31日月曜日

目からウロコのバリカン選び ~ 絶対後悔しないのはこのバリカンだ!スペシャル ~


 (Panasonic ER-GF81 カットモード)

 

 

 

 みなさんこんにちは。

 目からウロコなバリカン選びのコーナーがやってきました。

 

 コロナ禍ということもあり、人との接触を極力避けて「理髪店」「美容店」へ行く回数を減らして

「バリカン」

の購入が増えているそうです。かくいう私もセルフカットのために「バリカン」を買い揃えました。

 

 うちのきょうだいが「美容師」をやっているものですから、プロの目線も踏まえて、

 

「絶対に間違いがない、バリカンの選び方」

 

について、今日はお話しようと思います。

 

 この話を一回読んでおけば、みなさんのバリカン選びに「迷いがなくなる」ことは確実です!

 

 

 

 

◆ ポイント1 ◆ バリカンは切るものであり、切れてしまうものである。

 

  バリカンというものは「刈る」とか「刈り上げる」ものだ、と一般的にはイメージしていると思いますが、まずは「切る機械である」と認識しましょう。

 ハサミのように髪を切ってしまうもので、刃が当たれば「切れちゃう」ものです。

 なので、バリカンを使って失敗する人は全員、

 

「前髪や後ろ髪がまっすぐに切れてしまって、パッツンになってしまう」

 

という悲劇を体験します。 これは「刈る」機械だと思っていたのに「切れて」しまったことによる悲劇です。

 そもそも僕たち私たちは「刈る」とはなんぞや?ということをよくわかっていません。それなのに刃を当ててしまうと「切れて」しまうので、変てこなまっすぐヘアスタイルになってしまうわけですね。


 だから、最初に認識を改めましょう!


「バリカンとは切れてしまう機械だ」


ということを意識するのです。


 切れてしまう機械という意味では、市販されているすべてのバリカンはほぼ同等です。1万円のものも、1000円程度で買えるものも、「切る機能」としてはまったく同じなので

 

 どれを選んでもかまわない

 

ということが言えます。

 

 


(Panasonic セルフヘアカッター ER-GS40 の刃先)

 

 写真は、自分一人でおっさんのヘアカットができるというパナソニックのER-GS40という機種の刃先ですが、すべてのバリカンの刃先は、ほぼ同じです。

 

(5㎜~25㎜まで刈れるアタッチメントつき)

 

  2枚の刃がモーターによって左右にスライドして、その間に入った毛を切る装置ですから、どこのブランドでも、どの機種でもやっていることはまったく同じです。

 

  では、「すべての機種がまったく同じ」なのだとしたら、僕たち私たちは、いったい何を選んでいるというのでしょうか?

 

  世の中に山ほど出回っているバリカンに多様な機種が存在する必要がなくなってしまいます。


 そこで、2つめのポイントが大事になってきます。





◆ ポイント2 ◆ バリカンの使い方の真実は、「いかに切れてしまわないか」だ!


 ポイント1で述べたように、バリカンは切れてしまう機械です。それはもうめちゃくちゃ切れてしまうので、素の状態で髪にバリカンを当てると「ボウズ」になるくらい丸刈りで切れてしまいます。

 前髪などはすっぱりパッツンになるし、刃が当たった部分は0㎜や1㎜まで切れてしまうのです。


 理髪店や美容院では、ほとんどの理美容師は、素の刃の状態に近いところから髪にバリカンを当てますが、彼らでも実は切れてしまうので、「切れてしまわないように、技術で手首を返して逃がしている」のですね。

 なので、理美容師さんは「切れてしまわないように動かす技術」で、おまんまを食べていることになります。

 

 当然、素人である僕たち私たちは、おなじことはできず、マネをすると、「切れてしまい」ます。なので、刃形がくっきり残ったり、ギザギザになったり、段々になったりします。段々に切れてしまうからです。

 

 じゃあ、素人でも「切れてしまわない」ためには、どうしたらいいのか?それが3つめのポイントです。

 

 

 

◆ ポイント3 ◆ バリカンを買うんじゃない!アタッチメントを買うんだ!

 

  これが今日の一番のポイントかもしれません!僕たち私たちは、「バリカンを選択して買っている」と思っていますが、実はそれが大きな間違いだったのです。

 バリカンの本体は、刃が電池で横に動くだけのシンプルな機械です。なので、実はどれを買ってもそう大差はありません。

(中には、部品が比較的折れやすい、なんてメーカーもありますが、それは横に置いといて)

 

 そしてそのままでは、どのバリカンもめっちゃ切れてしまうので、「切れないように制御」する必要があります。

 まるでエヴァンゲリオンみたいなもので、ロボットみたいに見えているのは全部制御するために装甲板で囲まれているから、ということです。

 

 その「切れない」ための制御板が、バリカンにいろいろついてくる「アタッチメント」ということになります。 


 だから私たちが選んで買うべきなのは、「バリカン」ではなく「アタッチメント」を見て決める必要があるのです。


 この点に関しては、理美容師さんと一般人では意見が真逆に違います!(要注意)

 

 なぜなら、理美容師さんは、制御する技術を持っているので、「切れないように押さえ込む」ことはまったく不要だからです。そこは腕がカバーします。

 だったら、彼らが選ぶ機種は、「切れまくる中でも、さらにめっちゃ切れる機種」ということになります。

 そんなもんを素人が選んでしまうと、いきなり無免許で新幹線を走らせるかのごとく、

 「切れ味鋭いパッツン」

 が出来上がってしまうのです。

 

 さて、日本で買える一番安くてシンプルなのは、「ロゼンスター」の「CB-211」という機種です。




  この機種、なんと実売1000円ちょっとで買えます。乾電池式で、パワーも十分あります。

 

(1.5V電池2本で、3V駆動です。逆に、へんな話ですが充電・交流両用式の内部電池は、1.2Vのニッカドもしくはニッケル水素電池1本だけですから、乾電池のほうが電圧が高いくらいです)

 

 写真に青いアタッチメントが写っていますが、これをスライドさせると3㎜から15㎜まで刈り高さを替えることができます。

  アタッチメントを外せば、ボウズ丸刈りが可能で、ほぼ0㎜全剃りみたいになるということですね。

 

 逆に言えば、こうした3㎜とか15㎜とかのアタッチメントがついている機種を使うと、

 「すべての髪が3㎜とか15㎜とかに短くなってしまう」

ということです。ふんぎゃー!


 なので、こうした機種を使いこなすには、「自分の腕、技術で、髪の先っちょだけしか切れないように、力を抜いて、毛先方向に動かしまくる」必要があるのですね。

 もちろん、理美容師さんは、それができるので、この機種でなーんの問題もありません。仕事に使うにはちょっと非力なだけです。


 そして、素人さんでも、頭髪の長さが全部完璧に0㎜(僧侶)から15㎜(ボウズ)な人には、とっても適しています。激安だし。

 取りあえずアタッチメントに沿わせて頭皮にバリカンを押し付けていれば、その長さでしか切れないからです。

 (つまり、ボウズにする人は、結局なんでもいい)

 

 けれど僕たち私たちの大半は、髪が1センチ五ミリ以上はあります。前髪なんか10センチ近くありますから、それを1.5センチにされてしまったら、たまったもんじゃありません!

 そこで次の話です。

 



◆ ポイント4 ◆ そもそも刈るってなんなんだ?

 

 さっきから「切れてしまう」話ばかりしていますが、バリカンとは「刈る」ものだと一般には認識されています。なので「刈る」とは何かについておさらいしますが、結局は前項目でお話したとおり

 「ある一定の長さに全部切ってしまう」

 ことが「刈る」という意味です。羊さんの毛刈りをすると、皮膚から数センチを残して、全部切ってしまうわけですね。

 丸刈りもそうです。ボウズもそうです。一定の寸法だけを残して、あとはすべて切り落としてしまうのが「刈る」という行為なのです。

 




  上の写真は Panasonic ER-GF81 ER-GF71 ER-GF41 についてくる「刈高さアタッチメント」です。ロゼンスターはスライド式でしたが、こちらは3㎜ごと段階になっています。

 このメーカーでは3㎜から18㎜まで、このタイプのアタッチメントで刈り高さを調整できます。

  やっていることはロゼンスターとまったく同じですね。ダイヤル操作で刃を出し入れして、長さを調整するようなメーカー、機種もありますが、それでもやっていることは同じです。

 

 私は1970年代の生まれですが、ちょうど80年代くらいに小学生だったので、父がナショナルの家庭用バリカンでよく散髪してくれました。

 この時は、バリカン本体と上のようなひし形アタッチメントが同封されていただけで、それだけのバリエーションで刈られるものだから、後頭部はほぼボウズにされてしまいました。

 前髪もパッツンです。

 父親はどんどん腕を上げて上手に切ってくれるようになったのですが、幼稚園児くらいの写真を見るとものの見事にパッツンになっていたのを思い出します。

 

 すべてはバリカンのせいです。

 

 

 

◆ ポイント5 ◆ 画期的発明 「スキカル」「スキカット」

 

 確実に犠牲者をパッツンにしてしまう家庭用バリカンの世界でしたが、ナショナル「スキカル」の登場で、「梳く(すく)」ことが可能になりました。

 刃を部分的にカバーして切れなくすることで、「長いまま」の髪と「短くする」髪をちょっとだけ分別できるようになったのです。

 

 これで「完全パッツン」から「おおよそパッツン」へと進化しました。

 

 ナショナル・パナソニックと並んで比較的歴史が長い「テスコム」製のバリカンも名称が「スキカット」になっており、同等の機能があります。

 

  そのため、現在では多くのバリカンに「スキ」機能がついています。(ボウズ用バリカンなど、ついていないものもあります)

 

 



 (ER-GF81/71/41に付属のスキ刈りアタッチメントとER-GS40のスキ刈りスライド)

  ※ロゼンスター CB-211にはスキ機能はない OEM製品で、ほぼおなじものである貝印のKK-0228には、スキ刈りアタッチメントがさらに1個ついています。

 

 スキ機能の登場で、わずかに切り口を自然にぼかしたり、ボリュームだけを減らす用途に使うことができるようになりました。

  理美容師さんは、この用途には「スキバサミ」を使いますから、バリカンにスキ機能を求めていません。なので業務用バリカンには、スキ機能がないもののほうが多いと思います。しらんけど。

 

 けれど、ど素人の僕たち私たちには必須の機能と言えるでしょう。

 

 

 

 

◆ ポイント6 ◆ 画期的発明 ナショナルスポーツ刈りコーム

 

  さて、ほとんど一般かいわいでは知られていないものの、現代の技術のベースになっているすごい発明がありました。それがナショナルバリカン向けに開発されたスポーツ刈りコームです。

  


 スポーツ刈りというのは、私が子供のころから流行しだした、前髪だけやや長い丸刈りみたいなものです。後ろはガッツリ刈り上げられているけれど、前髪はちょろっと長めに生えている、というスタイルでした。

  この製品、ようするに「何もしないと刈られてしまうので、大きな櫛を当てて隠しておくことで、その部分が刈られてしまわないようにしよう」という発想です。

 めっちゃ大きく「マスキング」するような感じですね。

 

 ただ、この段階では「コームからはみ出した部分の毛をバリカンで切る」という形になっています。

 ところが、それを逆転させたさらなる発展系が生まれたのです。

 

 それがPanasonicの「スライドアタッチメント」という、比較的近年に生まれた器具です。

 

(2009年発売のER5209あたりでしょうか)

 

 




 写真は ER-GF80 に付属のスライドアタッチメントです。Panasonicでは、70㎜まで対応のアタッチメント、40㎜まで対応のアタッチメントを販売しており、どこまでの長さのものがついてくるかで、機種名が違います。

 

◆ ER-GF81 ER-GF80 ER5209  70㎜まで

◆ ER-GF71 ER-GF70 ER5208  40㎜まで

(そのほか、吸い込み機能がついたER511などは80㎜まで可能です)

 

  この機能がどうすごいかというと、完全に「刈ることを放棄している」からです。「70㎜、80㎜までは絶対にそれ以下に切らせない」という堅い決意がにじみ出ています。

 

 しかし、切れてしまうことを徹底的に防ぐのですから、ある意味理にかなっています。

 


 みなさんは美容師さんが↑の図のようなことをしているのを覚えていると思いますが、髪を櫛で持ち上げて、そこからはみ出したところだけをわずかに切ってゆく技術が、美容師のワザですよね。


 よーく図を見ると、スライドアタッチメントを使うと、70㎜、80㎜まで「髪が残る」わけですから、擬似的におなじことをできているのがわかると思います。

 

 そう!この長いアタッチメントは、理美容師のワザを、素人でもできるように開発されているのです。

 

 そうすると、「切り過ぎない」「刈り過ぎない」「切ってしまわない」ところから徐々に髪を減らしてゆくためには、 「長いアタッチメント」の力が役立つというわけなのです!

 

 長いアタッチメントを持つ機種では、最初は「長いの」から始めて、ブロックごとに「段々短いの」に付け替えるように勧めています。

 

 最初にガッツリやっちまっても、70㎜は確保されているので、それほど恐ろしい目には合いません。だからど素人でも、失敗が少ないのですね。

 

 

 

 

<まとめ>

 

  さて、いよいよ結論です。70㎜などの長いアタッチメントをつけている機種はそれほど多くありません。

 2022年の現行機種では、

 

 Panasonic ER-GF81

 Panasonic ER511

 テスコム TC470

 

の3つだけです。

 

 

 

 ちょっと前まではイズミ(現在マクセルイズミ)が

 

  HC-FW36/26 34/24

などを出していて、それに70㎜アタッチメントが付属していたのですが、現行品になってからはありません。

 

 もちろん、70㎜ではなく、40㎜まででよければ、パナソニック・テスコム製があり、また35㎜まででよければマクセルイズミ製があります。


 ちなみに頭頂部を40㎜くらいでカットすると、短髪の時のベッカムくらいになります。



 今回私が買ったのは上の写真に出てきている3機種ですが、オススメはやはり


 Panasonic ER-GF81


一択です。

 

 ナショナルホームバリカン時代から、次々に新しい進化アタッチメントを開発しており、アホでも最低限それなりに見られるカットができるようになっています。

 

 「スキ刈り」の進化版で、さらにあまり刈らない「ナチュラルアタッチメント」もあります。

 

(それくらいなら、もう最初から刈るなよ、というツッコミはやめてね)

 

 このアタッチメントは、耳まわりだけに特化した「耳まわりアタッチメント」にもなります。

 

  ナチュラルアタッチメントだけで、ボリューム落としもできちゃう優れもので、なおかつ耳まわりも、一回あたりが「ほとんど刈れない」ので、何度でも修正が利きます。

 

 (もはや、「刈れない」のが ”善で正義” みたいになってる)

 

 

 というわけで、一回の動きで「切れてしまわない」ことがいかに重要かわかってもらえたと思いますが、まあ、騙されたと思ってパナのカットモードを買ってみてください。


 ぜったい「切れすぎない」のをお約束いたします。



 ☆ 業界では第一位「パナソニック」が独壇場、二位・三位を「テスコム」「イズミ」が競っているようですが、個人的に使ったことがある経験では

 「テスコム製は、刃のユニット内部に割れが生じる」

 ことが起きました。今は解消されているのかわかりませんが、その情報はかなり有名です。

 

  いっぽうのイズミ製は、「切れない」というレビューがかなり多く、(どうも刃の取り付け設計に問題があるのか)、使いづらい体験談が多いようです。

 価格は多少高いですが、panasonic製は、そうした不満はほぼないので、まずは王道を購入なさることをお勧めします。