前回もちょこっと、古い言い方で言えば「マイコン」がらみの話を書きましたが、うちの息子がハードウエアのプログラミングをしてみたい!というので、Arduinoを触り始めています。
AVRはすっぽ抜けていて、電子工作はPICで止まっていたヨシイエですが、久々に勉強中。まあ、相手が子供なので、ゲーム関連が面白いかな~と思って調べているとすごいことになっていますね!
昔話をすれば、1997年に「トランジスタ技術」に掲載された「PIC16C84で作る ワンチップ・ブレークアウト・ゲームの製作」という記事が、当時電子工作界隈に衝撃をもたらしました。
この作例が凄いのは、いわゆるテレビに繋ぐ「ビデオ信号」を送出してゲームを作っているところです。液晶表示機にデジタルで出力しているのではないのが、草創期のビデオゲームに通じます。
私もその前後からPICにハマったくちです。
さて、昔話は脇へ置いておいて、ここ数年で自作ゲーム界隈はめちゃんこ楽しいことになってます。特に初心者向けといわれるマイコンボードの「Arduino」近辺・AVR利用での作例が多く、ふた昔前のビデオゲームがほぼ再現されているという恐ろしさ!
これはぜひ、作ってみたい。
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◆ TinyJoypad
https://www.tinyjoypad.com/
AVRワンチップマイコン Attiny85を使った自作ゲーム機です。部品点数も少なく、かつ、シンプルでわかりやすいハードウエアに、往年の名作ゲームが載ります。
テトリス・インベーダーゲーム・パックマンなど、70~80年代の名作アーケードが移植されています。
自作でも楽勝でパーツを集められるのですが、初心者はピコソフトさんから出ている基板を中心に組むのがおすすめ。
http://www.picosoft.co.jp/ORANGE-mono1/index.html
↑基板売ってます。キットにはなっていませんがパーツリストもあるので、部品あつめは難しくありません。
https://github.com/kosaku-damashii
↑工作魂さんは、ヤフオクなどで不定期にキットを販売なさっています。
◆ Arduboy
https://www.switch-science.com/catalog/7157/
スイッチサイエンスほかで国内でも入手しやすいArduino系既製(自作)ゲーム機。
ATmega32u4使用。
メモリ性能が上がっているので、より容量が大きいプログラム・ゲームが載ります。世界中のファンが、ゲームの作例をアップしているので
https://www.tinyjoypad.com/arduboy
ゲームがたくさんしたいねん!という人はArduboyを作りたくなるかも。
(ただ、基本原理や、プログラムそのものをいじってみたい人はTinyjoypadのほうがベーシックなのでとっつきやすいと思います。
Arduboyは本来、チップごとにゲームを書き込んで本体のICソケットに刺すのですが、ArduboyFXという上位機種があり、そちらはROMにめちゃくちゃたくさん(250作品?)のゲームがすでに書き込まれています。
ただ、FXは1万円くらいするので、たかが8ビットゲームの詰め合わせに1万円出すのなら、ファミコン互換機のほうがマシかもしれません。あくまでも「作りたい!」というのなら、無印Arduboyでもいいと思います。(ただし、無印は国内では多くの店で終売になっています)
誤解があってはいけませんが、当然Arduboyも自作可能です。2~3千円もあればできると思います。
◆ AttinyArcade
https://webboggles.com/attiny85-game-kit-assembly-instructions/
Attiny85使用のTinyJoypadをさらにシンプルにしたマシンです。Tinyjoypadは、十字キーを持っていますが、AttinyArcadeは2ボタンのみ。
部品点数があまりにも少なく、ハードウエアとしては逆に凄いです。
「AVR1つ、ボタンスイッチ2つ、電池ケース1つ、 抵抗2つ、圧電ブザー1つ、ディスプレイ1つ」
これだけで動きます。
そのかわりできるゲーム数は少ないですが、新しい自作ゲームを開発する余地がありそうです。
◆ TinyHandheld
こちらもTinyJoypadの派生機種です。十字キーをジョイスティックにして、 外部EEPROMを加えたもの。
上位互換機といったところでしょうか。
◆ Gamebuino
2017年ごろ、秋月電子でも売っていたArduino系ゲーム機です。今は国内販売なさそう。
本家はバージョンアップしてる??METAが登場。
互換機の作例はありました。
https://ht-deko.com/arduino/gamebuino_clone.html
◆ 番外編 Attiny10/13利用のゲームなど
https://www.tinyjoypad.com/attiny10
https://protopedia.net/prototype/592
Lチカのグレードアップ版としてAttiny10や13を使った「サイモン」ゲームの作例がたくさん挙がっています。こちらはLED表示で、ディスプレイを使わないので、見た目のワクワク度は下がりますが。
世の中はすごいもので、Attiny10で インベーダーゲームを作っている人もいます。昔のPICブレークアウトを思い出しますね。
https://www.youtube.com/watch?v=aq30EdgSpOY
こちらはビデオ出力です。
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8ピン
Attiny13 8bit/20MHz プログラムメモリ:1kB EEPROM:64B RAM:64B
Attiny85 8bit/20MHz プログラムメモリ:8kB EEPROM:512B RAM:512B
Arduboy
ATmega32u4 8bit/16MHz プログラムメモリ:32kB EEPROM:1kB RAM:2.5kB
(Arduino Leonardoに搭載)
Gamebuino
ATmega328P 8bit/20MHz プログラムメモリ:32kB EEPROM:1kB RAM:2kB
(Arduino Unoと同じ)
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プログラムをちゃんと読みながら、ハードウエア、ソフトウエアともに作ってみたい!という人には、
「Tinyjoypad」か「AttinyArcade」
あたりから始めるのがよいと思います。TinyJoypadは、著作権まわりの処理のためか、ダウンロードできるプログラムのある場所が現在隠されているのですが、探せば転がってます。
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