前回は人生には、大きく分けて「土地を持っている人生」と「土地を持っていない人生」の2通りしかない、という話をしました。
そして、これからのあなたの人生が土地とどう関わるかは一先ず置いておいて、それでもあなたのこれまでの人生と土地はどうやら関わっているらしい、という話をしましたね。
ですので、まずは土地がなぜそんなに重要なのか、を話しておきましょう。
土地、というのは人が住むための場所です。基本的には。自分がこの地球に生まれて「そこにいていいよ」「そこで生きていていいよ」と自他共に認める場所がなければ、とても不安だろうことは想像がつきますね。
もちろん、世界には遊牧民のように移動して暮らしている人たちもいますが、遊牧で移動していても、その土地はおなじ国内であり、「そこにいていい」という保証があるから移動できるわけです。
世界中どこを探しても、よその国へでかけていって、その土地の牧草を勝手に家畜に食べさせたりすることで暮らしている民族はいません。残念ながら、そんな暮らしをしている人たちは真っ先に「土地を持っているその地の人たち」によって滅ぼされてしまうでしょう。
世界中のすべての紛争は、土地をめぐって発生しています。戦争はすべて土地がらみです。
日本で言えば、竹島の問題や尖閣諸島の問題が外国との摩擦を生んでいますが、あれも当然土地問題だと言えます。
土地をめぐって人が殺されたり、殺したりする。それほどまでに土地は重要なのです。
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少し話がワールドワイドになってしまいましたが、「土地」は住むところという意味だけでなく、別の側面も持っていることを説明しておきましょう。
それは「お金になる」あるいは「別の価値を生む」ということです。
田んぼや畑であれば農作物を作ることができます。食料を生み出します。宅地であれば、売り買いすればお金になります。なので土地を持っていることは「お金と密接に関係する」わけです。
前回までの記事で、あなたがなぜあなたの町で暮らしているかを話しました。それは土地のせいなのですが、それだけでなく、あなたの暮らしぶりも土地に大きく関わりがあります。
都会の中に土地を持っていたお父さんは、その土地にアパートを建てたり、駐車場にしたりして小金を持っているかもしれません。
田舎に田んぼを持っているお父さんは、赤字なのに米をつくらなくてはいけないかもしれません。
マンションを買ったお父さんは、住宅ローンの支払いに悩まされているかもしれません。
賃貸住宅に住んでいるお父さんは、ずっと家賃を払い続けなくてはいけません。
すると、当然、子どもであるあなたの暮らしぶりにも影響が出てきます。土地があるほうがいいのかないほうがいいのかは、そのお家の状況次第ですが、必ずあなたの暮らしぶりに関係が出てくるのです。
それは、「経済・お金の問題」に変換されて表面に出てくる、ということですね。
土地は住むためだけでなく「経済の問題」つまり「資産や負債」としても人生に関わってきます。売れない山奥の田んぼばかり持っている人もいるし、地主として収益を得ている人もいます。
あなたはそうしたお父さんたちの子どもですから、いずれそれらの利益や負債を受け継ぐことになるかもしれません。
あるいはそうしたあなたのお家の家計の状態によっては、「大学へ進学できる、できない」「留学できる、できない」「資格をとれる、とれない」といった人生の選択肢と関わってくるのです。
これはたいへんなことですね。あなたの努力とは無関係に、そうした状況が生まれているのですから。
ですが、こうしたことは「すでに起きてしまったこと」なので文句が言えません。あなたを取り巻くいかなる状況も、基本的には文句が言えないので、あなたの人生でどうにかしなくてはならないのです。
なので、あなたは人生において「あなたがどうしたいか、あなたがどうするのか」ということを考えなくてはなりません。
お父さんやお母さんがいま「そうなっている」ことは、あなたのお父さんやお母さんの人生においてそうなってしまっているので、それはこの際どうしようもありません。
で、あなたは、どうしますか?
ということなのです。
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