2014年10月12日日曜日

【高校生のための”人生”の教科書08】あえて言おう、縁結びの神様は日本人である

 前回、みなさんに少しだけ考えてもらいました。人が「愛し愛される」時に、その相手となる人は、神様のような存在に決められるのでしょうか?あるいはそうしたことを「運命の人」と言ってよいのでしょうか?ということを。


 もし仮に、世界中の人たちの「運命の異性」同士を結びつけるような神様が存在するとします。そうすると、その神様は、世界中でもっともあなたにふさわしい人を選んでくれるわけですから、


「日本人のA子さんの運命の人は、アンティグア・バーブーダに住んでいるBさん」

とか

「アメリカ人のCさんの運命の人は、セーシェルに住んでいるDさん」

とか

「アフリカ人のEさんの運命の人は、トリニダード・トバゴに住んでいるFさん」


といったことが起こります。まーったく聞いたことがない国の名前が出てきましたね。もし、あなたが少し暇だったらグーグルで調べてください。そんな国があるそうです。私も知りません。


 しかし、この話は考えればすぐに変だということがわかります。


 あなたは「自分の運命の人」がまさかバルバドスにいるとは思いもしません。でも、それがアイスランドとか、ルーマニアとか、アメリカとか韓国にだったら、いるかもしれないな、と思うことでしょう。


 そう、つまりあなたの運命は「あなたが知っている範囲」にしか存在しない、ということなのです。


 もっとぶっちゃけて言えば、「自分の運命の人」は、たいていの日本の高校生は「おそらく日本人」だと思っていると思います。


 もっともっとぶっちゃけて言えば、「あなたが付き合うのは」「あなたが恋するのは」「あなたが結婚するのは」「あなたが愛する人は」・・・あなたの行動範囲の中にいるということです。


 つまり、あなたが運命だと思って付き合ったり、結婚したりする相手の99%ぐらいは、「あなたの目で見えている範囲」にしかいない、ということなのです。


 笑ってしまいますね。そんなものなのです。


 あなたが「運命を感じて」付き合ったり、結婚したりする可能性がある異性は、たいてい「おなじ学校」「おなじ会社」「おなじサークル」「おなじ趣味の集まり」ぐらいの中にいます。


 どうやら、あなたの人生にとって、「運命の異性と結びつけてくれる神様」は日本人のようです。世界全体からチョイスしてくれるわけでは、なさそうですね。


 ちなみに、あなたの友達で「運命の異性を信じている女の子」がいるとしましょう。彼女がある日、

「SNSで知り合ったセントクリストファー・ネイビスに住んでいる男の子が、あたしの運命の人なの!」

と言い出して、彼の顔を見たこともないのに

「彼と付き合うわ!」

なんて言い始めたら、あなたは必死で止めるでしょう。それは詐欺か何かだからやめておけ、と。


 考え方によってはひどい話です。運命の神様を詐欺呼ばわりするなんて!!!


 でも、この場合99%の確率で、あなたの方が正しく、それは無知な日本人の女子を騙そうとする詐欺だと確信できます。


 つまり、99%の確率で、「世界中の男女を結びつける、運命の神様なんていない」ことが証明されたわけです(笑)




 まあ、ちょっと上の話は行き過ぎた冗談ですが、この話から言えることは「運命の異性」なんて、たいそうに考えるのは時として「激しい思い込み」かもしれない、ということに気付くべきだ、ということかもしれません。


 運命の異性のために、人生を大きく変えることはあなたにとって時としてマイナスになるかもしれません。


「この人だ!」


と全ての男女は思いながら結婚し、そして現代の日本人の離婚率は3人に1人が離婚しますから、30%の確率で

「実はこの人じゃなかった!」

ということが明らかになっているのです。




 愛はすばらしいものですが、真実の愛を手に入れることができる確率は、30%以下のようです。

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