2018年11月9日金曜日
■【資本主義をハックする 16】 資本主義ハッキングの方法まとめ (個人的中間メモ)
これまで1~15回の資本主義ハッキングのアイデア出しにおいて、とりあえずのまとめです。
■ 資産のポートフォリオがあるように、労働や生産についてのポートフォリオがある。
■ それを「おしごとポートフォリオ」と呼ぶ。
労働報酬 資本収益 生産収益 などの複数のポートフォリオバランスが大事
■ 労働には金利がつかないが、資本には金利がつくので、だから「仕事人間・会社人間で終わる」のはダメ
■ 何者でもない弱者(若者)のうちは、労働報酬しかないが、それを徐々に「資本へ変容させてゆく」必要がある。
■ 資本主義における最終目標は、「資本を持ち、そこから収益を自動的に生む」こと以外ない。
■ 起業して収益を上げるのも、もちろんよい。しかしリスクがある。
■ 限られた時間、おなじ24時間を消費に使うのが一番もったいない。その時間を生産に当てれば収入は増える。
■ そのためには、自分の好きなことを遊びのように副業で行うのがよい。好きなときに好きなだけ。
■ 情報の非対称性や、できることとできないことの非対称性が価値や利益の正体
■ 資本は金銭だけではなく、こうした情報の差も資本となる。
などなど。
【資本主義をハックする 15】 強制労働社会を生きる術 ~おしごとポートフォリオを考える~
前回の記事で、「引きこもりの人であれ、なんであれ、基本的に人は就業することが望まれている」というニュアンスのことをちらりと書きましたが、実は
「会社員になる。就職する。どこかの職場に所属する」
というのは、日本の歴史においては、そんなに主流であった時代は長くありません。
たとえば、江戸時代までは、農家という生産者である生き方をする方が大半だったし、商家においても、家単位で活動をしていました。
もちろん、奉公人や丁稚などもいましたが、日本人の8割とか9割が丁稚になったわけでは全然ないわけです。
むしろ、そうした生き方はマイノリティでしたから、日本人の多くが「組織に属して仕事をするようになったのは、高度成長期以降」と言っても過言ではないかもしれません。
また、ある人の一生において、子供の時代、学生の時代のつぎに、「会社員(などの組織に属する)時代」がそのままやってくるというのは、世界的にみてもまれなことで、 海外では新卒一括採用などもありませんし、どうしても
「無業である期間」
「何者でもない期間」
を経て、
「就業という道もある」
という生き方をすることが大半です。
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そういう意味では、現代は、「いかなる人であれ、とりあえずは何らかの形で組織のようなものに属して労働者として活動することが多い、あるいは望ましい」という
強制労働社会
にあると仮定することはできるでしょう。それが正社員であれ、派遣社員であれ、バイトであれ、とりあえずは
「なんらかの形で労働者である」
ことが社会において必須とされているわけです。
そうすると、海外の新卒者のように、
「何者でもない若者」
なんてのは、許されないわけで、そのために「引きこもり支援」でもそうですが「とりあえずどこかに属して働け」という圧力がかかるのですね。
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ところが、こうしたスタイルは、一見すると「資本論」でマルクスが書いた「資本家と労働者の姿」にぴったりと合致するものですから、私達もなんの疑問も抱かずにその暮らしを社会全体で行っているのですが、実態としては
「みんながみんな資本家と労働者で成立するというのはナンセンス」
であることも事実です。
引きこもりという無業者がいてもいいし、自営者がもっといてもいいし、生産者がいてもいいわけです。
むしろ、資本主義ハッキングの観点から見れば、ある人が
「ある時は労働者、またある時は資本家、そしてまたある時は生産者」
といういくつかの「おしごとポートフォリオ」を有しながら人生を歩んでゆく、というスタイルが、望ましいのではないか?と思います。
富裕層の人などは、「社員でもあるし、別の会社の役員でもあるし、資産運用もして株主だし、また別の法人でも活動している」なんてことはよくあります。
彼らは「強制労働社会」という枠からはみ出しながら、生きています。
あるいは地方の農家さんで兼業なさっている人は「社員でもあり、また生産者でもある」ということになります。
これも、「強制労働社会」から片足はみ出していることになるでしょう。
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こうして考えると、本来、人は「組織に属してもいいし、属さなくてもいいけれど、なんらかの報酬が生まれる活動には従事しなくてはならない」ということになるでしょうか。
何者でもないなら、道端で露天を開いてでも、現金収入は必要だからです。
ところが、組織というのは、実は「何者でもない人間にとって、もっとも容易に報酬を得る場所である」という側面もあります。
現代は「強制労働社会」が発展してしまったがゆえに、私達は「強制的に組織に属して労働を行うことを、実はいやなことだと受け止めている」わけですが、その反対の面を見れば
「会社などの組織に属さなければ、フリーランスとして自分ですべての経営を行って報酬を探さなくてはならない」
ということが起こりえます。
これは、会社員としても能力が高い人で、自営でも能力が高い人には、フリーになってもあまり問題は無いかもしれませんが、
「自分に経営能力がなく、言われたことしかできない弱者」
にとっては、 困窮を意味します。なので、派遣社員であろうと、バイトであろうと、実は
「能力のない者については、今日からでも現金を得られる救い」
であることは、ある意味では事実なのです。
なので、そこをうまく突いて、資本家は労働を搾取することができる、という面ももちろんあります。
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資本主義ハッキングの側面からこのことをまとめてゆくと、最終的には
「資本主義ハックの究極の目標は、自営業者になること。そして資本家になること」
以外にはありません。
そして、そのために初期の段階では自分に力も資本もないために
「まずは雇われ労働者になって、当初の現金を得ること」
を、とりあえず行っている(その制度があってラッキー!)ということになるでしょう。
そして、労働者賃金と、資本収入と、経営による利益というさまざまなポートフォリオのバランスをとってゆくことが
「望ましい資本主義下での生き方」
ということになるのではないでしょうか。
前回、ニャートさんの論に従って、「働けない弱者はどうしたらいいか」ということをじっくり考えてみましたが、上のようなことを踏まえると
「働けない弱者は、自分で報酬を生み出さねばならない」
という、より難易度の高い状況に追い込まれるから、引きこもりから長い間脱出できないことになるのですね。
まったく逆説のようですが、「働けない人ほど、どこかの組織に属して働くことが、もっとも楽に報酬を得られる方法である」ということが起きているのです。
この矛盾は根深い問題だと思います。
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ただ、私は副業などを実際に行っている中で、「おしごとポートフォリオ」のバランスにおいて、
「これは幸せだろうな、幸せだなあ」
と感じることが一点あります。
ふだんは労働者をしているわけですから、「強制的」にやらされている仕事という感ももちろんあります。
しかし、副業については、
1) 自分の好きな時間に、好きなだけ取り組める
2) 自分の好きな価格を提示し、好きな利益を享受できる
3) 好きな場所で行えるから、強制された場所へ行かなくてよい
という3つの幸せポイントがあることに気付かされます。
ただ、それが本業の収入よりもかなり少ないから、まだ資本主義ハッキングが完了していないだけで、もし、「おしごとポートフォリオのバランス」において、副業で生活できる収益が上がるのであれば、
もはやおしごと人生に悩みはない!
とまで言い切れるのではないでしょうか。
この点を考慮すると、引きこもりの方に向いた就業とは
「自分の好きな場所で、好きな時間だけ取り組める(できれば好きなだけの報酬であればよいがそれは厳しいかも)」
ものである、ということが浮かびあがってくると思います。
じゃあ、具体的にそれは何の仕事か?ということがミソではあるのですが(笑)
ひきこもりと労働 ~働くとはどういうことか~
いつも敬愛しているニャートさんが「ひきこもりの働き方」について、アイデア出しをなさっているので、ヨシイエならこの問題をどう考えるかについて、一人会議を行ってみました。
元ネタはこちら
引きこもりの働き方(アイデア出し)
http://nyaaat.hatenablog.com/entry/2018/11/07
(ニャートさんのブログから)
一般的な引きこもり支援というのは、元記事にももちろん言及がありますが「就労」によって、万事OK!となっている節があります。
引きこもりなので、働いていなかったのだから、働けるようになれば万々歳だろう、という単純な話です。
しかし、学校関係に務めていたヨシイエさんとしては、まるで「不登校の子が学校に来るようになればOK」みたいに感じてしまうので、それもどうかなあ、という部分がなきにしもあらず(苦笑)
それはともかく、ニャートさんのアイデア出しでは「引きこもりというものがキャリアのひとつとしてカウントされたら面白いのに」という部分が核になっているようです。
一方ヨシイエさんの場合は、「そもそも働くとはどういうことなのだろう」という点から、引きこもりと労働について意識を再構築してみようと思っています。
はてさて、働くということは、実は単純明快です。わかりやすく平たく言えば
1) 行動を提供して対価をもらうこと
2) 行動による成果物を提供して対価をもらうこと
この2つしかありません。
行動というのは、たとえば肉体労働であれば荷物を運ぶとか、土を掘るとか、取引先に会いに行くとか、とにかく肉体を使ってなんらかの行動を行うことです。
そのことに対して報酬が発生します。
成果物というのは、翻訳された書籍が完成したり、なんらかのレポートが出来上がったり、録音録画されたものが完成したり、あるいは流し込むためのテキスト記事が出来たり、とか、そういうことです。農作物でもいいでしょう。
このことを念頭に置くと、引きこもりが引きこもりのまま報酬を得ようとすれば、
「成果物を提出する以外にない」
ことがわかるでしょう。
なんせ、外に出て「行動を提供できない」という事情があるわけですから、残りは成果物の提出以外には、どうしようもありません。
あるいは、その行動を「家の中だけで、自分ひとりだけでできるもの」と少しだけ限定してやれば、1のほうも実行が可能になると思います。
たとえば、「パソコンとにらみあいながらデイトレーダーをやる」とか「ライブチャットを垂れ流す」とか「不動産を所有して管理会社にまる投げする」とかであれば、家の中だけでも「行動」を報酬に変えることができるかもしれません。
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さて、もうひとつポイントがあります。
それは、仮に、成果物を家にいながらにして報酬に変えることができるとして、
「それを誰かがシステムとして提供してくれるのか」
と
「それを自分でシステム化して行うのか」
という2つです。
ニャートさんのイメージでは、なんとなく前者の「万人に提供されるシステムは作れないものか。そして、引きこもりの人は、そのシステムに楽に乗っかれるといいよね」という考えに近いように思います。
逆に、後者だと、「引きこもりから起業する」というアクションに相当するでしょう。
となると、引きこもりの人が報酬を得るには成果物を作ってもらえばいいわけですから、
「内職の元締めをやる」
とか
「引きこもり向け内職マッチングサイトを作る」
とか、そういうことになるかもしれません。
もちろん、現物を作らなくても、デジタル納品でもいいわけですから、ランサーズとクラウドワークスに引きこもり向け案件があれば、もう明日からでもそのシステムは存在することになるかもしれません。
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逆に後者のほうの「自分でシステム化して行う」というのは、実は単なる起業です。
引きこもりの人が、自分で成果物を生み出し、それをマネタイズする、というひとつの成功譚というわけです。
そうすると、「何が成果物として売れるのか」ということが、この話の根幹であるということになります。
今回のニャートさんとみなさんのアイデア出しにおいては
「引きこもり」という経験をどのように成果物に変えることができるか
を考えていることになるでしょう。
・引きこもりの日常を漫画にして売る
・引きこもりの体験をnoteで販売する
・四六時中ネットをしている体験記を売る
・引きこもりを脱した体験を引きこもりを持つ親に売る
・引きこもりの過ごし方セミナー
・引きこもりから脱出した方法を学ぶセミナー
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
なんか、どんよりしてきましたね。なにか違---ううう!!!!
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個人的には、実はヨシイエさんには「誰かにやってほしいこと」というのがいくつもあります。
たとえば、私は別の名義で木工品を作って販売しているのですが、もうすべて私が作るのは手間が取られて仕方がないので、どなたかに自宅でこちょこちょ作っていただいて、それを私が買い上げてもいいし、注文はひっきりなしに来るので、それを発送まで任せてしまってお金を支払ってもいいのです。
ですが、これは単なる下請け作業、ということになります。工場に出勤してもらわなくていいだけで
「家内制手工業」
です。引きこもり対策 ”にも” なるだけですね。
ちなみに余談ですが、工場に出勤して労働者に成果物を作ってもらうと、その品質管理は企業が責任を持たねばなりません。
しかし、引きこもりの方に製作を任せてしまうと、その品質管理は、引きこもりの方にも責任が生じます。
木工品ではイメージがわきにくいと思いますが、「梅ジャム」を工場で作っているのと、引きこもりの方の個人宅で作ってもらっているのを比較すると、実は食中毒を出してしまったとして、
「引きこもり対策とは、責任を引きこもりの方に負わせることにもなる」
という面があることに気づくことでしょう。だから企業は「出勤しなさい」というわけです。自分たちの管理下に置いたほうが、楽だからです。
で、管理に管理を重ねるので、労働者はやられてしまうわけですが。
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もうひとつ、ヨシイエさんは「絶対に儲かる商売」というのをずっとやっています。
絶対に儲かるビジネス
https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/05/20.html
絶対に儲かるんですが、そろそろヨシイエさんは本業が忙しくてやっている暇がないので、引きこもっている方に下請けしてほしいと時々思います。しかし、
「残念なことに、下請けに出してしまうと、絶対に儲かるのでその人が自分でそのビジネスをやりはじめてしまう」
という大きな矛盾!にしてやられてしまうのです。
なので、もう少し私がウハウハになってからでないと、お願いすることはできません。
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こうして考えてゆくと、全体のまとめに入りますが、引きこもりの方が報酬を得てゆくには
A「自分の人生を切り売りする」
B「現物もしくはデジタル内職をする」
C「起業する」
D「家内制手工業を行う」
といった方法があるらしいということになりそうです。
しかし、よく考えるとこれは、
「勤め人になる以外、なんでもやります」
ということに他ならないのではないか?と思ってきました。
そうだ!なんでもやってみればいいのだ。
2018年11月7日水曜日
【資本主義をハックする 14】 日本人の生産効率を上げるには、サラリーマンを減らせばよい
これからの日本の状況をわかりやすく示した記事として、次の記事が話題になっているようです。
マカオ転職で給料4倍!
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1810/23/news046.html
ITメディアさんの記事ですが、なんと、日本からマカオに転職したら給料が4倍になった!というお話。
まあ、話の内容そのものは国際経済においては至極当然のことで、たとえば、
「スイスでマクドナルドを食べると、1000円もするんだぜ!」
と言っていることは実はそれほど変わりません。
ただ、従前からスイスだったら
「ヨーロッパだし、ロレックスやらオメガは高いから、マクドナルドも高そうだなあ」
というイメージと合致していたものが、
「えー?今までぶっちゃけ日本より下に見ていたアジアのほうが、今や経済的にも日本より上なの?」
という現実を見せ付けられる感のショックのほうが大きいという話かもしれませんね(苦笑)
なんでも、中国の某企業では、
「初任給が40万円!」
に相当するらしく、みなさんビックリしていますが、なんていうことはない。
現在絶賛40代のわたくしヨシイエの父親の初任給は3万円だったわけですから、父の時代から見て、私達の初任給が18万円というのは、まさにこのオドロキと同じなのです。
もっと言えば、父親が子供を生む1つの世代の間に給料が6倍になったわけですから、私が子供を生んだ息子の世代には、
初任給は 18×6=108万円 !!!
になってなくちゃならなかったわけで、 失われた20年とやらが本当に
失われすぎやろ!!
と突っ込まずにはいられません。ワシの(息子の)108万円を返せー!!!
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しかし、今回の資本主義ハッキングのポイントはそこではありません。
むしろ記事の後半のほうですね。
日本における昨今の「生産性」という言葉は、どうも恣意的に誤解されうるように使われているので気をつけて文脈を読むようにしている
☆参考記事☆
経済的に豊かであるとはどういうことか
https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/08/blog-post_22.html
のですが、一般的には
「日本全体のGDPを上げよう」
というニュアンスで用いられていて、かつ
「でも、今いる人たちの給料を2倍にして、価格を2倍にしたらGDPは増えるぜ、という文脈ではない」
というところがポイントだと思っています。
その点、この記事の著者さんは、そのあたりはかなり正確に描写なさっていると思います。
「生産効率とは、つまり中抜きをやめて本来の生産そのものとリンクさせるべし」
という意味合いですから。
(ただし、この著者さんの言うとおりにすると、かさ上げされているGDPは減りますので、つまりは、生産効率は上がり、生産は落ち込むことになります。
しかし、著者さんの意見に添えば、それでもいいから、個人あたりの生産効率は上げろ、ということになります)
ヨシイエさんは、建築系中小企業で働いているので、この中抜き構造はよくわかります。
「 スーツ組の給料を出すために、下請け業者は3分の一の値段で仕事をさせられている 」
という側面があります。逆に言えば
「ブランド業者ではない下請けに直接頼めば、3分の一の価格で工事ができる」
ということでもあるし
「ブランド業者は、3倍ぼったくっている」
ということにも繋がります。
ただ、このことを直接今回の記事に当てはめると
「工事業者に、直接3倍の支払いをすれば、生産効率は上がる」
と言っていることになるので、それはちょっとどうなん?という意見も出てくるでしょう。
(3分の一で工事ができてしまうのに、3倍払う必要があるのか、という点において)
=========
しかし、上の点はさておき、中抜き構造を改善すれば、生産効率があがるだろう、ということは誰にでもよくわかるところだと思います。
ということは、必然的にスーツ組が減るわけですから、
「(いわゆる)サラリーマンは減少する」
ということに繋がります。
顧客との間を取り持つスーツ組がいなくなれば、最終的には
「 実際に何かを行う者、直接提供者の収入は上がる」
ことは間違いないでしょう。
しかし、そうなると、私達は資本主義ハッキングの上で
「会社にぶらさがることが出来るサラリーマンには、いよいよ就業できなくなる」
ことも覚悟しなくてはなりません。
起業するか、なんらかの形で
「直接提供者になる」
という努力は必要になりそうです。
ラベル:
資本主義をハックする,
生産効率
2018年11月6日火曜日
【資本主義をハックする 13】 顧客満足度の終わりと、「提供者満足度」のスタート
ハンドメイドが流行したり、自分でいろいろなものと手作りして、なおかつ販売しようという機運が高まっている昨今ですが、どうやらツイッターなんかをみていると
「手作り品が高い!」
と、作者に対して文句を言ってくる人たち、という存在があるようで、話題になっています。
私も別の名義で手作り品を販売したりしていますが、この手作りの概念というのは、とても難しくて、たとえば小さなアクセサリーなんかでは
「このアクセが8000円」
という価格提示があったとして、
「高い!」
という反応をする人と
「そりゃそれくらいするよ!」
という反応をする人に大きく真っ二つに分かれるのは理解できます。
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人があるものに対して「高い」と感じるか「安い、もしくは妥当だ」と感じるかは、その基準となる
「ふだん購入しているもの、ふだん目にしている情報」
によります。
100円均一とか、せいぜい500円程度の雑貨を見慣れている人からすれば、8000円のアクセサリーは高いと感じるのは、ある意味においてはいたし方ありません。
しかし、自分でモノづくりをしていたり、あるいは高級手作りブランド品を知っている人からすれば、「安いなあ!」とは言わないにしても「妥当だな」くらいの感想に落ち着くのではないでしょうか。
たとえばランドセル。高級品であれば10万円。普及価格帯でも5万円くらいは平気でします。しかし、イオンの最安値は8800円くらいからあります。
さて、手作りで本皮を使ってランドセルを作る場合、どれくらいなら納得できる価格でしょうか。
ランドセルがピンとこないなら、本皮の手さげバッグや、クラッチバッグならどうでしょう。
このあたりは自問自答なさってみると面白いと思います。
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さて、資本主義社会、商業主義社会の中で、これまでは「生産者と消費者」というものが明確に別れていましたが、これからの社会は、メイカームーブメントなどに限らず、もう少し
「提供者(生産者・販売者)と消費者の垣根が低くなったり、その差が薄くなったりしてゆく」
時代がやってくると思います。
そうすると、資本主義をハックするという観点では、このすり合わせや、合致点・妥協点を見出すことも、重要になってきます。
ということは、これまで企業の活動においては
「顧客満足を追求し、顧客満足度を上げる」
ということが第一義のように叫ばれてきましたが、あなたもわたしも提供者になるのですから、
「提供者満足とは何かを考え、提供者満足度も上げる」
必要が出てくることに気付くわけです。
ツイッターの例ではないですが、8000円のアクセサリを作っている作家さんに対して
「それでは高い!どう考えても材料費は1000円くらいだ」
と言ってくる一般者が存在するわけですから、
「じゃあ、3000円でなら買おう」
「いや8000円じゃなきゃ、よそへどうぞ」
というせめぎあいが、これからはどんどん増えてゆくであろうし、それもまた商取引そのものなのだということになるかもしれません。
(オークションは、こういう機能を持っています)
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アクセサリを提供している、提供者から見れば、自分の作品が1000円呼ばわりされたり、3000円しか評価されないことは不快です。満足感はありません。
しかし、仮に、心持ちお値打ちで7500円だったらどうですか?と一般のお客さんに言われたとしても、そこまで不快にはならないでしょう。
満足度はやや下がるかもしれませんが、それはある一定の枠内に収まっていると考えても差し支えないでしょう。
この「提供者満足」という考え方は、実は資本主義の「スポットライトを当ててこなかった、重要な側面」だと思います。
これまでは「顧客満足」だけにスポットライトが当たっていましたが、実は資本主義には、かならず「提供者満足」という側面が存在しているのです。
それは、労働者が、「いくらの賃金で働き、またどのような処遇や境遇で働くことができるか」という観点です。
労働組合華やかなりし頃は、労働運動という形でこのことにスポットライトが当たっていましたが、どうしてもそれだと共産的な
「搾取する資本家と搾取される労働者」
の文脈で語られてしまうのでわかりにくかったかもしれません。
しかし、これからのように提供者と消費者が個人間で繋がるような事例が増えてくれば
「提供者満足と、顧客満足は、均衡が取れる地点でこそ成立するものである」
ということに、だんだんとスポットライトが当たるようになるでしょう。
このことが多くの人に理解されるようになると、「労働力の提供」とはなんであるか、がもっとはっきりしてくるのではないか、と思います。
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資本主義ハッカーの観点から、この「提供者満足と顧客満足の話」を解析すると、いくつかのポイントがみえてきます。
<ハッキングポイント その1>
『 提供者満足は、どこに存在するのか。
材料費と手間にかかった費用はコストであるから、提供者の作品であるという価値は、もしかすると利益にこそ存在する、という仮説が立てられるかもしれない。
そうすると、提供者の利益は、どのくらいであれば、顧客の満足度とつりあうのだろうか、という問いが立てられる。
仮に利益が20%~30%のあたりが、常識的な提供者満足の源泉だとすれば、手作り品を紹介したり、店舗のように販売できるサイトに登録した場合の手数料が20%~30%あるとすれば、提供者満足度は、恐ろしいことに仲介サイトにまるごと搾取されることになる
だとすれば、提供者満足と顧客満足の均衡点は、個人売り対個人買いでこそ成立するのだろうか』
↑ たとえば、こんな考え方で読み解いてゆく方法もありそうですね。
<ハッキングポイント その2>
『 手作り品販売サイトにしても、手数料が取られ、あるいは、労働者として雇用されても、利益分は会社に取られるのだとすれば、
「直販直取引こそが、提供者満足が最大になり、かつ顧客満足も最大になる方法かもしれない」
と考えられる。一部の自営業者が「下請けから、直販に舵を切り替える」というのは、まさにこのことを指しているのであって、労働者も実は「労働者から企業家へ」という流れがもっとも提供者満足が上げられる方法なのではないか 』
↑ こんな風に考えはじめると、労働そのものの意味づけも変わってきますね。
==========
今回は、試論のような形で「提供者満足」という言葉を作ってみましたが、実はこれが「ワークライフバランス」とか「働き方改革」とか、そういうものの
コア・核の部分
なのではないかな、と思います。
このあたりをしっかり読み解いてゆくことで、資本主義をうまく立ち回るためのハッキング方法が見えてくるような気がします。
2018年10月19日金曜日
【資本主義をハックする 12】 もし消費税がなかったら、あなたの給料は2倍になる
消費税が10%に上がる、ということがどうやら決まってゆくようで、もともと消費税なんてなかった時代から生きている40代のおっさんとしては感慨深いものがあります。
まあ、簡単に言えば、それだけ「政府が国民に対して行政サービスを行う費用がかかるようになった」ということなんでしょう。そして、その元手が、所得税とかでは足りない、と。
よくよく考えれば、所得税で「お金を手に入れたら分け前をよこせ」と税金を取り上げ、消費税で「お金を手放したら分け前をよこせ」というわけですから、二重課税もいいとこで、考え方によっては
ヤクザのショバ代よりもヒドイ
所業ではありますが、それが資本主義現代社会における世界各国のわりとリベラルな合意形成だというのですから、仕方がありません。
さて、それはともかくこういうセカイ、こういう時代に生きているのですから、逃れられはしないのですが、それにしても
10%もの税金を取られる
とはどういうことか、しっかり理解しておいてもいいところです。
吉家さんは、しがない中小企業の管理職をしていますが、ふだん売上の伝票を見ていて、たとえば商品を売る、自社で配送するので運賃をもらう、という風に伝票を書いていって、
「うわあ、うちがもらっている運賃より、今回は消費税のほうが多いのか」
とかゲンナリすることが多々あります。
商品そのものはメーカーが作っているので、利益は上乗せ分だけだとしましょう。しかし、運賃をもらっているということは、その分自分達が汗水たらしているわけで、
われらが労働より、税としてもっていかれる方が多いというのは、なんだかなあ!
と思うことは、とくにやぶさかではありますまい(←ことばの使い方がおかしいのはやるせないからです)
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消費税8%というのは、実は、「あなたの1ヶ月分の給料」を持っていかれること
に相当するのは、おわかりでしょうか?
つい「え?12%だったらじゃないの?」とか思う人は、完全に錯覚です。
年間所得が200万円だとして、その1か月分の給料は、
200÷12= 16.6万円
ですね。
200万円の8%は16万円
です。
なので、今度消費税が10%に上がると、「1ヶ月の給料以上がまるまる持っていかれる」ことになるのです。
もちろん、莫大な貯金ができる人は、この限りではありませんが、収入=支出に近い人ほどそうなるのです。
あなたは1ヶ月間、政府のために(あるいはどこかの老人のために)タダ働きをしている
ということでもあるでしょう。
==========
以前にした話の繰り返しにもなりますが、私の会社は卸しをしているので、商品の利ざやのみで生きている会社です。
ということは、
商品の20%ぐらいの利益の中から、会社経費と給料をぜんぶ賄っている
ということなんですね。
(参照)
あなたの給料を2倍にする秘策を教えよう
https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/06/blog-post_13.html
そして、その20%の利益の半分の10%が会社にかかるお金で、半分の10%が給料になる原資だとすれば、
消費税10%分がなければ、そのまま全部給料に乗せても問題ない
のですから、消費税がなければ給料は2倍にできるわけです。
さあ、みなさんは給料が2倍の世界で暮らすのと、今の政府のもとで暮らすのとどっちがいいか、ということでもあります。
かなりざっくりですが。(苦笑)
2018年10月11日木曜日
【資本主義をハックする 11】 あなたの給料が増えない理由
毎度おなじみ吹けば飛ぶような中小企業に勤める取締役が、この資本主義の荒波をなんとか越えてやろうともがいたりあがいたりする、「資本主義をハックする」のコーナーです。
このシリーズで一番アクセスがあるのが、「あなたの給料を2倍にしよう!」と頑張ってみた↓の回なのですが、その関連で、今回は「なぜ給料は実際に増えないのか」について語ります。
あなたの給料を2倍にするための秘策を教えよう!
https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/06/blog-post_13.html
実際には、私を含めて我々サラリーマンは、会社から給料をただ貰うだけの社畜なのですが、なぜ社畜の給料が増えないのか、についてまじめに考えたいと思います。
今日の教科書はダイヤモンドオンラインさんの記事から。
日経平均「バブル後最高値」でも我々が恩恵を全く実感できない理由
https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/06/blog-post_13.htmlこの記事はタイトルは普通なのですが、書いてあることはなかなかすごいことが示されています。
詳しいことは記事を見てほしいのですが、めちゃくちゃかいつまんで書くと、
■ バブルの前と後で、ボクたちワタシたち従業員というものの本質が大きく転換した
ということが書かれているのです。
今も昔も、企業というものは利益を上げながらこの世知辛い世の中を邁進しておるわけですが、バブルまでは
「売上至上主義」
であった、というところがポイントです。
売上市場主義とは
「どんなことしても売上が上がったらええんじゃい!」
「金や金や!金もってこんかい!」
「飲ませて食わせて、抱かせて大物物件をとったれ!」
と、下品に言えばそういうことです。
ということは、つまり、従業員たるものは、その売上をとってくる、お金を持ってくる人たち(エージェント)であった、ということにもなります。
なおかつ、そのお金の持って来る方法については、「売上が高くなるのなら、ええい!小さいことは気にしないぜ、わかちこ!」ということだったわけですね。
==========
ところが、現在の企業の主眼は、もはや売上至上主義ではありません。実態として人口減、少子高齢化が進み、
「右肩上がりから右肩下がりの経済社会」
がやってくる中で、「売上が昨日より上がる、なんてことは物理的にない」ということに賢い人たちは気付いているのです。
そうすると、総パイが減少する中で、企業が利益を上げるということの意味は、ボクたちワタシたちのような庶貧民には気付きにくいことですが、
「売上などから経費を引いて、その残った利益がナンボあるか」
という前提に対して、
「その残った利益を増やすのだ!」
というものすごいミッションが生まれているということなのです。
記事の著者さんは「利益至上主義」と書いていますが、この中身は考えようによってはすさまじいことを言っています。
つまり、売上から経費を引いて、その残りを「増やす」ことに命をかけているということです。
同じことですが、何回でも言います。
「売上から経費を引いた残りが増えるにはどうしたいいか」
これは、
「経費を削る以外に、方法はない」
(しぼってしぼって搾り取れ)
のですね。
で、この数式における従業員は、バブル以前までは「どんなことをしても許されるエージェント」だったのに対して、現在では
「経費」
以外の何者でもないのです。
従業員は単なる経費になってしまったから、「給与は低いほうが望ましい」のですね。
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こうして会社が成長しても従業員が成長しないモデルが出来上がったというわけです。
大企業の内部留保がたくさんあるのに、従業員に還元されないのはこういう理由です。
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さて、問題はここからで、これまでのお話で終わってしまえば「従業員は可哀想だね、ちゃんちゃん」でしかありません。
この連載は「資本主義をハック」することが目的ですから、私達はこの状況をハッキングしなくてはならないわけです。
となると、資本主義の本質がおのずと見えてきます。
■ 従業員が単なるコストであるのだとすれば、利益が還元される相手は誰なのか?
■ 会社や企業とひとくちに言っているが、その正体は何か?
ということです。
ここで、不肖なるワタクシ吉家さんが、単なる従業員ではなく取締役役員であることにも関係してきます。
吉家さんは、従業員かつ役員です。
となると「会社」というものの正体は「ワタシ」なのか、それとも別の「誰か」なのか、よくよく見極める必要があります。
会社にとっては、ワタシはコストに過ぎません。役員報酬、従業員給与は低いに越したことはないのですから。
では、利益の享受者である「会社」の正体とはいったい誰なのでしょう。
それは、結論から言えば「株主」に相違ありません。
庶貧民のみなさんは「社長がどうせ儲けているんだろ」と勘違いしがちですが、そうではないのです。
最終的に利益還元祭(byじゃぱねっと)で、還元される対象は、社長ではなく、株主なのです。
もっとも、中小企業の場合は、会社の全株を所有しているのは社長ですから、そこを捉えて「社長が儲けている」と考えるのは自由ですが、ここは資本主義ハッカーとしては
「そうか!ではボクたちワタシたちは、従業員から株主になれば、この資本主義社会をハッキングできるんだ」
と気付くべきなのですね。
利益は、株主に還元される
これは今回の名言です。
従業員はコストであるが、株主はコストではなく、リターンそのものである
とも言えるでしょう。これがハッキングのヒントです。
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資本主義,
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