2018年11月7日水曜日
【資本主義をハックする 14】 日本人の生産効率を上げるには、サラリーマンを減らせばよい
これからの日本の状況をわかりやすく示した記事として、次の記事が話題になっているようです。
マカオ転職で給料4倍!
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1810/23/news046.html
ITメディアさんの記事ですが、なんと、日本からマカオに転職したら給料が4倍になった!というお話。
まあ、話の内容そのものは国際経済においては至極当然のことで、たとえば、
「スイスでマクドナルドを食べると、1000円もするんだぜ!」
と言っていることは実はそれほど変わりません。
ただ、従前からスイスだったら
「ヨーロッパだし、ロレックスやらオメガは高いから、マクドナルドも高そうだなあ」
というイメージと合致していたものが、
「えー?今までぶっちゃけ日本より下に見ていたアジアのほうが、今や経済的にも日本より上なの?」
という現実を見せ付けられる感のショックのほうが大きいという話かもしれませんね(苦笑)
なんでも、中国の某企業では、
「初任給が40万円!」
に相当するらしく、みなさんビックリしていますが、なんていうことはない。
現在絶賛40代のわたくしヨシイエの父親の初任給は3万円だったわけですから、父の時代から見て、私達の初任給が18万円というのは、まさにこのオドロキと同じなのです。
もっと言えば、父親が子供を生む1つの世代の間に給料が6倍になったわけですから、私が子供を生んだ息子の世代には、
初任給は 18×6=108万円 !!!
になってなくちゃならなかったわけで、 失われた20年とやらが本当に
失われすぎやろ!!
と突っ込まずにはいられません。ワシの(息子の)108万円を返せー!!!
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しかし、今回の資本主義ハッキングのポイントはそこではありません。
むしろ記事の後半のほうですね。
日本における昨今の「生産性」という言葉は、どうも恣意的に誤解されうるように使われているので気をつけて文脈を読むようにしている
☆参考記事☆
経済的に豊かであるとはどういうことか
https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2018/08/blog-post_22.html
のですが、一般的には
「日本全体のGDPを上げよう」
というニュアンスで用いられていて、かつ
「でも、今いる人たちの給料を2倍にして、価格を2倍にしたらGDPは増えるぜ、という文脈ではない」
というところがポイントだと思っています。
その点、この記事の著者さんは、そのあたりはかなり正確に描写なさっていると思います。
「生産効率とは、つまり中抜きをやめて本来の生産そのものとリンクさせるべし」
という意味合いですから。
(ただし、この著者さんの言うとおりにすると、かさ上げされているGDPは減りますので、つまりは、生産効率は上がり、生産は落ち込むことになります。
しかし、著者さんの意見に添えば、それでもいいから、個人あたりの生産効率は上げろ、ということになります)
ヨシイエさんは、建築系中小企業で働いているので、この中抜き構造はよくわかります。
「 スーツ組の給料を出すために、下請け業者は3分の一の値段で仕事をさせられている 」
という側面があります。逆に言えば
「ブランド業者ではない下請けに直接頼めば、3分の一の価格で工事ができる」
ということでもあるし
「ブランド業者は、3倍ぼったくっている」
ということにも繋がります。
ただ、このことを直接今回の記事に当てはめると
「工事業者に、直接3倍の支払いをすれば、生産効率は上がる」
と言っていることになるので、それはちょっとどうなん?という意見も出てくるでしょう。
(3分の一で工事ができてしまうのに、3倍払う必要があるのか、という点において)
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しかし、上の点はさておき、中抜き構造を改善すれば、生産効率があがるだろう、ということは誰にでもよくわかるところだと思います。
ということは、必然的にスーツ組が減るわけですから、
「(いわゆる)サラリーマンは減少する」
ということに繋がります。
顧客との間を取り持つスーツ組がいなくなれば、最終的には
「 実際に何かを行う者、直接提供者の収入は上がる」
ことは間違いないでしょう。
しかし、そうなると、私達は資本主義ハッキングの上で
「会社にぶらさがることが出来るサラリーマンには、いよいよ就業できなくなる」
ことも覚悟しなくてはなりません。
起業するか、なんらかの形で
「直接提供者になる」
という努力は必要になりそうです。
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