2014年4月13日日曜日

買ってはいけない!マンションの話。

 こちらのブログではあまり「マイホーム」関連のことは書いていないのですが、実はもともとヨシイエの専門は「おうちの話」でございました(笑)


 そんな昔の話の載っているブログはこちら↓


 吉家孝太郎のマイホームあれこれどれそれ
 http://blogs.yahoo.co.jp/nensyu_300


 さて、今日は久しぶりにおうちの話を思い出しながら書くのですが、なんとここで


STAP細胞もビックリ!な新しい理論を提唱しながら話を進めます。


 まあ、気楽に読んでくださいな。


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「バブル」なものがヤバイ、ということは現代日本人なら実際にバブル時代を経験してきて体験的には知っているわけですが、バブル時代を享受した人からすれば

「あんなおいしい時代はなかったなあ」

という感想でもあり、

「しかしまあ、あんなにお金がお金を生むはずはないわな。はじけて当たり前だよな」

ということもなんとなく納得しているはずです。


さて、バブル(経済)とは簡単に言えば何か。

それは実際の価値以上に「それを欲しい」と思う人の数が増えることです。


 たとえば、チューリップバブルというのがありました。オランダでチューリップが「価値があるらしい」と誰かが思い、それが伝播してみんながチューリップの球根を追い求めた結果、値段がべらぼうに上がって、最終的には

「チューリップにそれほど価値があるわけではない」

という当たり前のことに気付いて一気に価格が下落した、という史実です。


 日本経済におけるバブルは、「株式や土地」を対象にして、「それを欲しい」「それに価値がある」と思い込んだ人たちが激動の日本史を形成しました。こんなのは、みなさんもご存知のはずですね。

 
 となると、そもそも実際の価値以上に「欲しい」と思う人が増えているだけですから、実際の価値と乖離して価格が上がってしまうと「欲しい」人が急激に減るわけです。

 そうするとバブルははじけます。

 今度は、誰も「買ってくれなく」なるわけで、価格は急激に下がってしまいます。


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 ここまでは、たいした話ではありません。そして、世界のどこでも「ああ、できるならバブル経済になることは避けたいよね」と思いながら毎日暮らしているはずです。


 ところが、急激に膨らんで急激にしぼんでしまう、いわゆるみなさんの知っている「バブル」に似ているんだけれど、誰もそれが「バブル」だと思っていない現象があるのをご存知でしょうか。


 それが、「マンションの購入」です。


 ここから先は、僕の仮説です。


 マンションの購入が「バブルに似ている」なんてことを現代の誰も信じちゃいないと思いますが、僕はこんなふうに考えています。

『バブル経済は、一気に膨らんで一気にしぼんでしまうので混乱をもたらすけれど、ゆっくりふくらんで、ゆっくりしぼむものや、膨らんでから一定の期間その形を維持するものは、気付かれない』

のではないか、と仮説を立てているのです。


 経済学的には、「ゆっくり膨らんで実態経済のインフレと同調しているもの」については、バブルだとは考えられていません。それは単なるまともな経済現象です。

 
 僕が提唱している「ポリバブル理論」は、それとは異なります。「膨らむもののうち、最後にしぼむことが確実なのに、長い間持ちこたえるもの」を「ポリバブル」と呼ぼう、ということです。



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 ポリバブルとは何か。


 こどものおもちゃ、玩具で、チューブからストローに液体をからめて、「ぷーっとふくらます」おもちゃがありますね。

 ポリバルーンとかプラバルーンと呼ばれるものです。

 あれは「泡」そのものですが、外壁にあたるものの性質がある程度強いため長い間形を維持することができます。

 ハードシェル(硬い殻)なバブルだと言い換えてもいいでしょう。(ハードシェルバブル)


 このポリバブル理論は、「価値が膨らむ」→「それが一定期間維持される」→「最後はしぼむ」ことを想定しています。

 そういう意味では、バブル(経済)と本質的には同じなのだけれど、気付かれないもの、を指します。


 なぜ、マンション購入が「ポリバブル」だと言えるのか。それはこういうことです。


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 マンションの建設とは、平屋であれば10軒の家が建てられる敷地を押さえて、そこに高層で建物を建てるということです。

 高層にするため、たとえば、10軒分の敷地に対して、実際の部屋数は10階建てで計100軒の戸数を確保できることになります。


 この時点で、バブルの膨らむほうが発生します。実際の価値に対してざっくり10倍の価値肥大を起こすことができます。(10倍欲しい人を発生させることができる)


 問題はここからです。


 マンションの場合、10倍に膨らませた価値を、躯体レベルでおそらく60年程度維持できることになります。つまり60年間、建物は持つ、ということです。

 ところが、60年後、この価値はどうなるでしょうか。


 法律的には「区分所有」といって、100分の1の権利をそれぞれが保有することになりますが、実際にはそれは「マンション躯体」があってはじめて成立することになります。

 そう、ここで現実には「バブルが崩壊」するのです。


 60年後、躯体がダメになった時のバブル崩壊率(笑)について考えてみましょう。最初に10倍に膨れ上がった価値肥大が、いくらに集束(戻ってくる)かわかりますか?


 一見10分の1になるように思えますが、このバブルの場合、もっとひどいことに100分の1に集束して凝集してきます。

 60年後のマンションの価値判断、価値基準はたったのひとつに戻ります。


 それは「建て直すか、つぶすかを意思統一する」というたったひとつの決断です。


 建て直す場合、「相応の追い金(追加費用)をして、10倍になった価値肥大を維持する」ことができます。つぶす場合、10分の1に価値を引き戻すことになります。


 しかし、価値を維持できるかつぶすかは、「一瞬の判断」「一つの結論」を経ないと無理ですから、簡単に言えば

「所有者の意思を100分の1に統一」する必要があるということです。


 これははっきり言ってかなりのリスクですね。バブルは60年間しか維持できないことが最初からわかってるわけですから(苦笑)



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 よく似た話をもう一つ僕らは知っています。


 一回建設すれば、40年間おいしい思いが出来ると思われていた「原子力発電所」ですが、廃炉に「うん十年」かかることや、その他のリスクも明らかになってきました。

 原発利用とはある意味「ポリバブル」の活用なのかもしれません。


 経済学者さんによっては「ポリバブル」であっても、「その期間を有効に使えるはずだ」という論証を考える方もきっとおられることでしょう。


 しかし、本質的に、「ポリバブルはまっとうな経済現象に惑わされ易いが、その本質はやっぱりバブル」だとすれば話は変わってきます。

 
 さあ、世界の賢い人たち、ポリバブル理論を制圧してノーベル賞を取ってみませんか?!






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