2018年6月15日金曜日

■【資本主義をハックする 4】 弱者とは何かを真面目に考えてみた ~弱者がわかれば強者になれる~




 資本主義とは何か、をマジメに考えながら、「どうやればこの世知辛い社会を渡ってゆけるのか」のワザをひねり出そうとする資本主義をハックする(ちょっとだけ人気)コーナー。


 
 今日は、「弱者とはいったい何なのか」にあえて向き合うことで、「強者への道」を探そうとしてみる備忘録です。


 そう!”弱者の反対を行えば、強者になれるだろう”、という短絡的な発想で、「持てる者である強者に対して、弱者は何を持っていないのか」を紐解いてゆきましょう。




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 つきつめて考えてみると、「強者はフォース(力)を持っている」「弱者はフォース(力)を持っていない」に行き着くのですが、もう少し要素に分けてみてゆきたいと思います。



 弱者が持っていないものとは、いったい何なのか、に注目してゆきます。




■1 お金と資本に関するもの

 弱者は、お金を持っていません。それも単に「お金」というだけでなく


 ◇ 継続して入ってくるお金・収入・給与

 ◇ 貯蓄された資産や資本、あるいは不動産や換金可能な財物


なども含めて、まずは、「お金的なものを持っていない」 ということができるでしょう。





■2 知識や技術に関するもの

 弱者は、情報や知識、あるいは時に智恵を持っていません。あるいはそれは、手に職などの「技術」という形で現れることもあります。

 学歴や学力なども、これに類する要素であるといえます。




■3 関係性や人に関するもの

 弱者は、頼れる親族・家族や協力者を持っていないことが多いようです。それは友達でもいいし、組合のような集団や、帰属する会社でもかまいません。

 とにかく、「人との関わりや、手助けしてくれる人たち」を失うと、人は弱者の立場になってしまうことが多いのです。




■4 心身や健康に関するもの 

 健康でない心身や加齢、病気などによって、弱者は生まれます。心身の健康を失えば、誰しもが弱者に転落する可能性があります。




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 実は、弱者の定義は、↑の4つの要素くらいで説明することができます。


 そして、面白いことに、1つくらい要素を失っても、「人はなんとか生きていける」ことは確かです。


 お金があれば、友達がいなくても生きていけるでしょうし、逆に、親身になってくれる周囲の人がいれば、多少お金がなくてもなんとかなったりします。


  身体が不自由な人でも、幸せにくらしている人はたくさんいるし、元気な体があれば、アホでもなんとか生きていけるかもしれません。



 逆に、4つとも失ってしまったときには、それはもう弱者以外の何者でもないでしょう。



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 また、それぞれには、実は最底辺に落ちてしまわないためのセーフティネットが整備されていることも、興味深い事実です。


 ■ お金の要素には「生活保護制度」があり

 ■ 知識や技術には「無償の義務教育」があり

 ■ 関係性には「福祉職員や民生委員制度」があり

 ■ 健康には「健康保険制度や高額医療制度」などがある


ことからも、 きちんと機能しているかはともかくとして



「弱者の4つの側面に対して、政府はまったく手当てしていない」ということは無いんだ、ということはなんとなくわかってきます。


 そのため、日本では「絶対的貧困」に陥る人が少ないと言えるかもしれません。本当に底引き網のようなところでは、制度上の保護策が一応はあるからです。




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 では、今度は逆です。何を持てば、我々は「強者になれる」のでしょうか?



■ 定期的に入ってくるお金と、蓄えられたお金や資産


■ 知識・智恵・技術・資格など


■ 他者との良好な関係や助け合える人付き合い


■ 健康であること



 これらがあれば、私達は強者となれるのです。



 そしてこれまた面白いことに「全部4つ揃わないと強者にはなれない」ということはありません。1つくらい足りないものがあっても、弱者にならずに済むことは確かです。





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 弱者を脱出するには、4つの要素を意識して、「全部そろえよう」と思うのではなく、一つずつでもいいから、持てる要素を増やしてゆけばよい、ということに気付かされます。



  仮にお金がなくとも、残りの3つの要素を努力して手に入れることは可能だからです。


 
 私たちは時に、自分がお金がないので弱者だと思い込みがちですが、実際には問題点はそこだけではありません。



 あなたがもし弱者だとすれば「人間関係や健康や、知識技能の面でも何か問題を抱えている」というのが実際のところかもしれません。



 であれば、まずは一つずつ、要素をクリアしてゆかねばならないと思います。



 この中で、最もコストをかけずに出来ることは、「誰かと関係性を持つこと」「誰かと繋がること」そして、時には「誰かに助けを求めること」です。


 助けを求めることは、プライドさえ捨てれば、たやすいことです。


 ネット社会ですから、「知識を得ること」や「情報を探すこと」も、比較的ローコストできるようになってきました。


 
 
 この2つを実行に移すだけで、(ほんとうに行動を起こしさえすれば)状況は変化することは確かです。


 ただ、残念なことに、弱者がある日を境に強者へと変貌することはありません。


 ゲームで経験値を積むように、日々のトレーニングでマッスルボディを手に入れるように、それは毎日わずかな変化かもしれませんが、一歩一歩が


「結果にコミットされちゃう」


こともまた事実なのです。


 ぜひ、一度試してみてほしいと思います。
  

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