どうも、非経済学者のス・パゲティ教授(自称)です。
ピケティ先生の「21世紀の資本」の流行に触発されながら、資本とは・資産とは何なのかについて考えまくっているこのコーナーも。いよいよ4回めに突入です。
第一回では、貧しきものがピケティ理論を応用することで、いっそ資本を持つ側になってしまおうぜ、というお話をしました。
第二回では、ふつうの平均的サラリーマンにとって、ピケティ理論を応用したらどうなるのかについて考えました。
そして第三回では、そもそも「株や不動産や証券」といった資産は21世紀じゃなくて20世紀型資産なんじゃね?という問題提起をしました。
いよいよ第四回では、21世紀型・新世紀型資産ゲリオンとはどんなものなのかをもう一度しっかり考えてみようという段になります。
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youtubeで映像を上げている人、かつそれで利益を上げている人は労働者か資本家か、という問いを投げかけてみるところから話ははじまります。
そう、いわゆるユーチューバーと呼ばれる人たちは、映像を製作して公開するという仕事をしており、それに比例する報酬を得ているという点では労働者の変形だと捉えることができるでしょう。
逆に、一度作った動画が、そのまま継続的・反復的に利益を生み出す点に着目すれば、youtubeにおける動画は、あたかも利子を生む資産のようにふるまうことがわかると思います。
こうした視点は、20世紀型労働と資本モデルとは多少ことなる場合もあるため、ここでは
21世紀型労働資本モデル
と勝手に名づけることにしたいと思います。
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さて、では実際に具体例を用いながら、21世紀型労働資本モデルである「情報商材を売る人」というシステムを考えてみることにします。
その実例は何を隠そう私パゲティ自身なのですが、私はとある楽器を弾くミュージシャンのはしくれみたいな趣味を持っており、その楽器を弾くためのテキストをPDFファイルでみなさんに頒布しています。
その収入は、これまたおもしろいことに、税金の申告にギリギリひっかからない境界ラインである、年間20万円くらいになっているので好例だと思うのですがいかがでしょう。
(なので、20万円を超えている年だけ、たまーに飛び飛びで確定申告をしています)
さて、パゲティは年間20万円の情報商材の売上げがあり、それはPDFファイルをメールにつけて送るだけですから、
原価コストもほとんどゼロに近く、かつ手間コストもほとんどゼロに近い
ということができます。なので、年間20万円という金額は純利益であり、
「楽器の弾き方という情報商材の原本」という資産が、年間20万円の利子を生むもの
と解釈することができると思います。
ほっておいても年間20万円の利子がつくというのはすごいことで、これが単純な貯金資産だと、仮に、住宅ローン金利めやすである1%で考えると、
1年間に利子が20万円つくための原資は、金利1%で計算すると2000万円
に相当することがわかります。
(2000万円の元手があり、それに年1%の利子がつくとすれば年間20万円の利子が生まれる)
これを、今度は普通預金の金利で計算してみると、ざくっと現在0.02%ぐらいだとして、
1年間に利子が20万円つくための普通預金残高は、金利0.02%で計算して、10億円
に相当することがわかります。
(10億円普通預金で預けると、年0.02%の利子で、年間20万円の利子が生まれる)
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まとめてみると年間20万円の不労所得を生み出すアイデアは、塩漬けされた2000万円~10億円に匹敵する資産価値を持つというわけで、なかなか面白い考え方だと思いませんか?
こうして考えると21世紀型の真の資本というのは、20世紀型の不動産や証券ではなく
不労所得を生み出せるアイデアやコンテンツ
であることがわかります。
ピケティ先生の言うように、先祖伝来の資産を受け継いだものが基本的に有利だとしても、ビンボー人は労働ではなくアイデアとひらめきで同等の資産を作ることは可能だといえるかもしれません。
これが、”超21世紀の新型資本”というわけです。
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