2015年9月12日土曜日

【ヨシイエ的『超』経済理論 その4】もっとも効果的かつ、高配当が見込める投資とは! 〜当たり前のことを見逃すな!〜

 前回は、特に下流老人にスポットをあてて、投資詐欺に騙されないようにね〜とか、目先の配当に目がくらんで原資を失ったり、原資に手が出せないような状況に陥らないようにね〜という注意を書いたところです。


 しかし、原資がいつでも自由になり、かつ配当があり、かつ元本保証な金融商品が「普通預金」しかないのであれば、超低金利の昨今にあっては


 原資がただ目減りするだけじゃん!


という恐ろしい事態が起きてしまうわけで。


 そこで今回は、最も効果的で高配当な投資とはなにか!ということについてヨシイエ的理論をぶちかましてみたいと思います。


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 実は第四回を迎えるこのシリーズ、「ヨシイエ的超経済理論」のコーナーは


 実は当たり前のことなんだけど、それを完全に忘れちゃってる日本の経済活動者のみなさんのために、もう一度当たり前のことを思い出してもらう


ということをテーマにしています。当然今回も、物語るのは「当たり前」の話です。そしてかつ、当たり前であるが故に奥深い話ということになるわけで。


 なぜ、こんなに「当たり前」を強調するかといえば、最も効果的で高配当な投資、の答えがあまりにも「当たり前」なことだからです(笑)


 まず、思い出してみましょう。資本金が1000万円あるとしましょう。これが原資です。この1000万円を完全投資(いま勝手に作ったことば)である普通預金に預けるとして、年利は0.01%ぐらいでしょうか?

 ということは、1000万円の貯金で年間もらえる利子は1000円ということです。


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 なあんだ1000円ぽっちか、ひどいなあ!としか思わない人は、普通人です。

 超経済理論を学ぶ者だと、こんな風に考えます。すると、当たり前のことながらものすごいことがわかってきます。


 1000万円の貯金といいますが、このお金はただ寝ているだけではありません。実際には貸し出されて運用され、比喩的にですが1000万円のお金が仕事をして1000円の利息を稼いでくるわけです。

 安全で、危険のない仕事にでかけた1000万円は、利息も少ないですが、「危ない仕事」とか「リスクの高い仕事」にでかけた1000万円は、高い利息を得て帰ってきます。

 こうした「ヤバい仕事」に出かけてゆくことが、お金を高リスク高金利商品に投資する、ということになるわけですね。



 さて、あなたが1年間何かちょこちょこっと体を動かして、年に1000円だけ貰えるとしましょう。

 その作業がとても安全で、かつ1000円がちゃんともらえる仕事だったとして、その時あなた自身には1000万円の価値があるという計算が成り立ちます。


 労働者は「体が資本だぜ!」なんて一般的に言いますが、まさにあなた本体を資本だと捉えるならば、年間1000円の収入を生んだ時、あなたは普通預金換算で1000万円の価値があると言ってよいでしょう。



 しかし、ふつうの人は、年間1000円しか稼げないなんてことはありません。さすがに年収1000万円は無理でも、平均的サラリーマンなら年400万円くらいは稼ぎますので、その時の平均的サラリーマンの資本価値は、単純計算で、


 40000000000円


の価値があるということになるのです。


 ちなみに数字は400億円です。


 あなたは400億円の資本に相当する労働資本価値がある、ということです。


 働くあなた自身が「資本」の一つとして計上できる、という考え方はすでに古典と言われているマルクス経済学でも当たり前の話です。


 つまり、あなたが400億の資本に相当するということは当たり前のことなんですが、誰もそんなことを考えたことはありません。


 しかし、あなたがもし奴隷だったらどうでしょう。あるいは、あなたが奴隷を購入するとすればどうでしょうか?



 普通預金の利息率と、奴隷の稼ぎ率が同じだと仮定します。すると、1000万円預けた貯金が年1000円の仕事をするのと、400億円払った奴隷が年400万円仕事をしてくるのが同じ話だとすぐわかるでしょう。

 そして、1000万円は貯金を下ろすこともできるし、400億円の奴隷を売り飛ばすことだって可能だとすれば、言ってる意味が完全にイコールであることは、理解できると思います。




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 このことから、もっとも高配当で効果的な投資とは、実は自分自身が少しでも長く健康に働けることである、ということがわかっていただけると思います。


 下流老人にならないためには、わけのわからんリスクのある投資話に載るよりも、老後でも自分でできる仕事やキャリアはなんなのか追求したほうが良い、ということです。


 昔に連載していた「高校生のための人生の教科書」にも書きましたが、わたしは仕事というのは結局は「ご飯・エサを探し出してくること」の変形に過ぎないと考えています。

 だとすれば、いくら高齢になったとしても、自分のエサくらいは探せないと飢えて死ぬことになるのです。


 つまり、死ぬ寸前まで何らかの形で人は仕事をすべきだと考えるわけです。



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 しかし、実際には上記の数字のパラメータは作為があります。いくら年400万円稼ぐとはいえ、それが全くのほぼゼロリスクで安全な投資なわけではないからです。

 現実的には、400万円稼ぐあなたは、ストレスや通勤や転勤や災害や、顧客からの暴言や上司からの圧力など、


 ものすごく大きいリスクを取って、その代償として400万円稼いでいる。


という話が成り立つわけです。


 とすると、数字的倍率で言えば、年400万円のサラリーマンという職業は、古代ローマのグラデュエーターほどではないにしろ、かなりの高リスク金融商品だと言えます。


 たとえばここに、1億円でアパートを立てて年5%の実利で運用している不動産投資があるとしましょう。1億円預けて500万円毎年利益が上がってくるという計算です。

 不動産投資も空き室やら孤独死やら、リフォームやらなんやらでかなり高リスクですから、これまた仮に、あなたのサラリーマン人生とアパート経営がいったん同じくらいのリスク率だとすると、


 年400万円稼ぐサラリーマン人生の利息率が年5%だとすれば、その人物の本体資本は80000000円(8千万円)ということになりますね。


 あんたのお値段8千万円


と言われると、ちょっと安いやんけ!とお怒りになるかもしれませんが、まあそうですね。安いんです(笑)



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 こんな風に、人間の価値と人生のリスクを換算するのはとても難しいし、果たしてそこに正当性や整合性があるのか、という問題もあるわけですが、こういう考え方をするだけで、これまでの人生とこれからの人生はちょっとだけものの見え方が変わってくると思いませんか?


 これまたパラメータのいじり方として、わたしたちの生涯賃金の平均がいま2億円を切ったくらいだというので、仮に2億円だとして、


 200000000円÷人生80年=250万

という式が成り立ちます。


 これはとあるおっさんの価値を2億だと仮定したときに、彼が80年間で稼ぎ出した利益が年250万円平均になったよ、ということを示すものです。


 そしてまた、仮にそのおっさんの人生という総資本金額が2億円なのだとしたら、


 200000000円×年1.25%=2500000円


(2億円預けていて、年1.25%の利子がつくと、年間250万の利息)
 

 ということになります。


 「なるほど、ワシの人生の価値って、ちょうどバブルの時の普通預金くらいの感じなのね〜」


と懐かしく思う方も多いはず。あの頃はよかったっすね(なんの話や)



 こういう見方をすると、なんか変な感じもするけど、どこか納得できるようでおもしろいでしょ?





















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