2016年12月9日金曜日
新卒でも転職でも、採用面接で訊けばすべてがわかる魔法の質問はたったの2つ!
ふだんは、某中小企業の管理職としてサラリーマンをしている吉家ですが、これまでにいろんな職や役割をしてきた中で
誰かを選抜するとか、試験する
ということを多々実施してきた経験があります。
それは、今の会社で言うなれば、採用の可否を判断するとか、以前の仕事であれば、何らかの合否を判定するとか、成果物に点数をつける、とかそういうことなのですが、この日本社会においておそらく最も重要な試験や選抜となっているのは
就職試験、採用選抜
において他はないと思います。
この就職における採用選抜というのは、古くは
■ 家柄などの出自に関わるもの
■ 学歴や出身校などの学力にかかわるもの
などが用いられてきて、それから近年はそれらに対する反省も踏まえて
■ コミュニケーション能力や、これまで身につけてきたもの
などを重視しているのが昨今だと思います。
ところがどんどこしょ。
東洋経済オンラインより
「コミュ力だけ就活生は通用しない」
http://toyokeizai.net/articles/-/96991
などの記事にもありますが、実態としてはコミュ力だけある就活生に騙されて、実はあまり実務能力がない人を採用してしまう、などの問題が頻発しているのも事実なのです。
では、採用試験や採用選抜、あるいは面接でどのようなことを注意すれば、その人の本来の力を判定することができるのでしょうか。
吉家孝太郎的には、とても簡単で、かつ「その人物の仕事に対する真実を判定できる」ものすごい質問を2つ挙げたいと思います。
明日からでも、さっそくすべての企業がこの質問を投げかければ、すばらしい人材が採用できることは請け合いです。
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その前に、この質問では何を見ているのかを解説しておきます。
仕事というのは、基本的にはプロとしてその業務内容をきちんと遂行することと、それによって利益を稼ぐことが中心です。
そして、学生と社会人の大きな違いは、
「学生時代までに行うことは、全て努力すれば一定の成果が現れるもの」
であるのに対して
「社会においては自分だけがいかに努力しても結果が出なかったり、あるいは完全なる不本意の状態でも任務を遂行しなくてはいけないことが多い」
ということに尽きると思います。
であれば、学生時代にどんなサークルでどんな成果を挙げたかとか、学生時代にどんなことに取り組んだかとかは、
実はあまり関係がない
ということになるわけです。
未来のことは誰にもわかりません。その人材がこの会社でどのような未来を「作り出せるのか」は採用面接者にはわからないのです。
なので、採用人事では、これまで「学生時代という過去に何をやってきたか」ということを尋ねて、会社に入社後の未来に彼に何ができるのかを推測しようとしているのですが、実はそれは
「過去の実績と未来の実績はほとんど無関係」
と言ってもよいくらい、万人に予想するのが難しい命題だと言えるでしょう。
すべての企業では、例えるならハンカチ王子が活躍するかどうかを高校生の時に面接で決めて判定する、ということをやっていますが、
ハンカチ王子があんなことやこんなことになるなんて、どうして未来がわかりましょうや。
ということなのです。
そこでヨシイエ式採用面接では、2つの質問をします。その質問は実は「尋ねている」のではなく
未来を担保する
という作業を実はしています。これは受験者・就活生においても「未来を担保する」ということでもあるし、会社の方も「未来を担保する」ということをやります。
(会社と社員は公平な立場である、という前提に基づきます)
では、いよいよ、その質問を公開しましょう。
■ 質問1
「うちの会社は、年商20億円です。従業員が50人ですから、一人当たり年間4千万円ずつ売り上げていることになり、毎月では333万円ずつ売り上げていることになります。
さて、ここで会社はひとつあなたにお約束をします。あなたにはこれから、すぐかどうかはわかりませんが、何か一つの仕事を自由に遂行できる権限をお渡ししようと思っています。
つまり、あなたが責任者で、あなたがリーダーとなって一つの仕事を立ち上げてくれてかまわないということです。
そこで質問です。
あなたは、毎月333万円売り上げるために、どんな仕事をしますか?あるいはどんなプロジェクトを立ち上げますか?そのアイデアと、実際にその任務についた時にあなたが何をするかを説明してください。」
■ 質問2
「最初の質問で、当社はあなたに一つのプロジェクトをいつか必ず任せるということをお約束しました。しかし、ここでもう一つだけ、お断りをしておかなくてはいけないことがあります。
当社においては、すべての従業員に最初のお約束を叶えようとしていますので、そうなるとこれもすぐかどうかはわかりませんが、あなたの思いとは異なったり、アイデアや手法があなたの理想とは違う手段で仕事が遂行されている部署での勤務をしていただくことが必ずあります。その部署では、あなた以外の人が、その人なりのアイデアと手法で、最初の問題を解決しようとしているからです。
このように全くあなたの意に添わず、あなたの考えるあなたらしさが発揮できない仕事内容が生じることも確実に生じることをお約束しておきます。
では、あなたはこの任務についた時に、333万円に到達するためにどのように行動するかを教えてください」
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これは大変に難しい質問です。
どのようにすれば毎月333万円のお金を稼げるのか。そのアイデアを出せというのは、
■ 業界の状況と、業務の内容をしっかりと理解していること
■ 自分なりに意欲的に行動することの具体的中身
■ そのアイデアに誠意があり、コンプライアンスに適合するかの人間性
■ 口先だけでない実現可能性(必ず君にやらせる、と言っていることから)
などを総合的に判定することができるのです。
まず、意欲や能力がない人材は、この質問に回答する前に辞退します。
とにかくお金を稼げばいいんだ、という荒い発想の人間は、コンプライアンス的にグレーな方法を提示するでしょう。
正直に、「思いつかなかった」と謝る人間もいるでしょう。その人材を合と見るか否と見るかは、会社次第です。
滅私奉公的な労働量で実現させようとする者もいるでしょう。そういう人材が欲しければ採用すればいいことです。
仮に、本当にいいアイデアを持ってくる若者がいれば、早期に彼を抜擢してさせてみればいいわけです。
2つ目の質問では、逆境や苦しい・不本意な状況で受験者や就活生がどのような思考をするかを見ています。
もちろん、この質問でも、辞退しようとする人材がいると思います。
口先だけでは、破綻します。なぜなら会社はそういう状況に君を置く、と約束しているからです。
そして恐ろしいことにその状況でも333万円を売らねばならないのです。
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これから書くことは、面接における模範回答でも、正解でもありません。
上の質問には答えなんか最初からありません。どんな人材でも、パーフェクトな正解を答えることは、難しいと思います。
ですが、実際にあなたやわたしの会社では、毎月333万円を売り上げているから、今会社員でいられるということも
紛れもない事実
です。
なぜ、それが可能になっているのでしょうか?
それは、「嫌なことや、自分が望ましいと思っていない状況下でも努力している」とか、「1人では達成できないけれど、チームやシステム全体でそれを実現している」とか、「表舞台もあれば裏舞台もあって、それぞれが誠実に任務を遂行している」とか、
そういう日々の積み重ね
が、会社の成立を実現させているのです。
(だからといって、「日々の積み重ねとチームの仕事で333万円稼ぎます」と回答するヤツは、どうして合格することができるでしょう。
事実がそこだからといって、これは回答ではない、というのはそういう意味です)
大事なのは、そうした事実の下であっても、自分は何が出来るかを考え、また答えのない業務であってもくじけずに励むことができる人材のはずです。
上記2つの質問は、まさに最初からそのことを直接尋ねていることになります。
ご活用ください。
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