謎のAndroidタブレットで遊ぼうのコーナー、第2弾です。前回は、ドスパラ系通信教育会社Force Clubからの放出品 DG-Q10SR3D でしたが、
(前回はこちら https://kotaro-yoshiie.blogspot.com/2022/09/dg-q10sr3d.html )
今回は
Amazonでも絶賛発売中の TYD TYD-108H に注目しました。
中国製、かつマイナーメーカーの製品は、かつては「中華タブレット」と呼ばれ、一時代を築きましたが、中国メーカーの中でもメジャーになった会社が多数出てきて、さすがに今はあまり「中華タブ」なんて言い方も薄れてきましたね。
Androidの黎明期には、「momo9」とか「NOVO」とか「CUBE」と言った中国メーカー・製品がタブレットの牽引役でした。2012年前後のお話です。
(え?もう10年も経ったの?)
さて、今回はその中華タブレットの不可思議さ・怪しさを正統的に引き継いだ機種をレビューしましょう。
TYD という会社の製品ですが、「TYD-108」もしくは「TYD-108H」という機種名か、あるいは「KT107」という名称で流通しているようです。
アマゾンのレビューでも、賛否両論で「普通に使える」というものから、「なんだかよく壊れる」とか、「いろいろ怪しい」とか書かれていますが、今回は実機でその楽しさをお伝えいたしましょう!
外観はごく普通の10.1インチAndroidタブレットです。カメラも2つついています。
肝心のスペックですが、
アンドロイド標準の「設定」からは『TYD-108H』『Androidバージョン8.1』などが読み取れ、そのほか2019や2020などの製造時と思える西暦が読み取れます。
では、今度は「CPU-Z」というアプリで情報を読み取ってみましょう。
まず、SoCです。「MT6592」というMediatekのSocを搭載しているように表示されますが、ちょっと意味がわからないのが
「コア数が4」なのに「8×ARM Coretex-A7 1.8Ghz」とも表示されていることです。
GPUは「Mali-400MP」となっています。
本家MediatecのMT6592スペック
https://www.mediatek.jp/products/smartphones-2/mt6592
ARM7の8コアで、GPUがMaliなので、一応合ってそうですよね?このSocは2013年に発表された8コアSoCですが、CPU-Zでのコア数が4なのが気になります。
つぎに「Device」のタブを見てみます。「TYD-108H」と「KT107」というモデル名が読み取れます。
製造が KTE で、ブランド名が TYD のようにも読めます。
ここでもハードウエアが MT6592 で、画面サイズが 1920×1080 と書かれています。
メモリは約2GB ストレージは27.45GBというちょっと微妙なサイズです。
さらに「System」タブです。アンドロイド 8.1 APIレベル24 と読めます。
ここでも気になることが。AndroidのAPIレベル一覧で確認すると、バージョン8.1のAPIレベルは「27」です。APIレベルが「24」なのはAndoroid7.0です。
なんだか気になりますね〜〜!
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そこで、今度は「Droid Hardware Info」というアプリを使って、再度調べてみました。
まずは、OSとディスプレイから。「Nougat(8.1)」と表示されていますが、Nougat(ヌガー)というのはAndroid7.0の愛称です。8.1ならば「Oreo」のはず。
→ OSはおそらく7.0だろう。8.1に偽装されている
っぽいです。
また、ディスプレイは 1280×800 の可能性がありそうです。
→ 画面は少なくとも 1920×1080 ではない
と思います。
さらにSocです。「MT6580 コア数4」が表示されています。最高速度は1.3GHz。GPUは「Mali-400MP」かつての中華タブでけっこう有名だったGPUです。
→ SoCは 「MT6580」4コアが正しい。MT6592・8コアに偽装されている
と思われます。
最後はメモリと内部ストレージです。メモリは2Gで、そのままです。内部ストレージは「11.4GB」と表示されています。
→ 内部メモリは謎。もともとのチップは?GB。16GBなのか・・・。
というオチです。
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MT6580
https://www.mediatek.com/products/smartphones-2/mt6580
MT6580がこの機種のSoCの正体だとわかったのですが、最後にもうひとつ謎が。
4コア1.3Ghzなのは、Droid Info の表示とも合致するのですが、サポートされているディスプレイサイズが 1440×720 なんですね〜。
そうすると、偽装のディスプレイサイズはともかく 1280×800とも合わないのです。
横長方向は1440からの1280ですから大丈夫ですが、縦短方向は720しか表示できないのに800画素数があることになっているのはハテナです。
もしかすると画面まわりはさらにややこしいことになっているのかもしれません。
以上!
「ドキッ!偽装だらけのタブレット大会2022」
でした。
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