なんということでしょう!
日本人なら誰もが憧れる国宝級の逸品、「天目茶碗」が
なななんとダイソーで買えてしまう!!
というビックリ仰天の出来事でございます。
ほれ! 器のなかにきらめく、星たちのような油滴の様子をご覧あれ!
さて、本物の油滴天目茶碗は、もちろん「国宝」です。
大阪市立東洋陶磁器美術館 油滴天目
https://jmapps.ne.jp/mocoor/det.html?data_id=25
九州国立博物館 油滴天目
現在、世界に3点もしくは4点しかないらしく、油滴天目とおなじく有名な「曜変天目」茶碗も3点しかないので、どちらを合わせても両手の指で足るくらい、ということになりますね。
++++++++
<解説>
■ 油滴天目茶碗とは?
油滴天目茶碗(ゆてきてんもくちゃわん)は、中国・宋代に作られた天目茶碗の一種で、黒い釉薬の表面に、まるで油の滴(しずく)が浮いたような金属光沢のある斑点が現れるのが最大の特徴です。その美しい斑文模様から「油滴」と名付けられました。
■ 歴史と起源
-
油滴天目は、主に中国の**建窯(けんよう)**で作られました。
-
北宋〜南宋時代(10〜13世紀)にかけて、禅宗の広まりとともに茶の湯文化が発展し、この茶碗が誕生しました。
-
日本には鎌倉時代に禅僧たちが持ち帰り、茶道の世界で高く評価されるようになりました。
■ 特徴
-
釉薬と模様:
-
鉄分を多く含んだ黒釉を用いて、高温で焼成されることで、釉薬の表面に金属的な斑点(油滴模様)が浮かび上がります。
-
この斑点は、見る角度や光の加減によってキラキラと輝くため、非常に美麗です。
-
-
形状:
-
口縁が広く、胴部が深い椀型の形状が多く、茶をたてるのに適しています。
-
内面が黒く、抹茶の緑が映えて美しく見えるよう工夫されています。
-
-
焼成の偶然性:
-
油滴模様は、窯の中の酸化・還元のバランスや釉薬の組成など、偶然が大きく作用するため、ひとつとして同じ模様が出ない「一期一会」の美があります。
-
■ 日本における評価
油滴天目は、曜変天目に次ぐ高級天目として、日本の茶人たちに珍重されました。特に千利休以降、侘び茶における美意識と合致することから、茶道具としての評価が高まりました。
現在、日本には国宝・重要文化財に指定された油滴天目がいくつかあり、京都・東京の美術館などで所蔵・展示されています。
■ 曜変天目茶碗とは?
曜変天目茶碗は、鎌倉時代(13世紀頃)に中国・南宋(現在の浙江省あたり)の建窯(けんよう)で焼かれたとされる茶碗で、世界に現存するのはわずか3点、いずれも日本に所蔵されています。
この茶碗の最大の特徴は、黒い釉薬の中に現れる宇宙のような神秘的な斑紋。青や紫、緑といった光彩を帯びた斑点が浮かび上がり、光の当たり方によって輝きが変化します。この現象が「曜変(ようへん)」と呼ばれています。
■ 名称の由来
-
**「天目」**は、中国・天目山(てんもくざん)にあった禅宗寺院で使用されたことからついた名称で、「天目茶碗」はその形式を指します。
-
**「曜変」**は、「曜=光り輝く」、「変=変化する」模様が偶然生じたことを意味し、まさに「光り変わる奇跡の模様」を表現しています。
■ 日本にある曜変天目
曜変天目茶碗は現在、日本に3点しか存在が確認されていません。それぞれ国宝に指定されており、以下の所蔵先にあります:
-
静嘉堂文庫美術館(東京)
-
藤田美術館(大阪)
-
大徳寺龍光院(京都)
いずれも南宋時代の作で、桃山時代や江戸初期に日本にもたらされたと考えられています。
■ なぜ再現が困難なのか?
曜変天目の美しさは偶然の産物であり、当時の焼成条件(釉薬の配合、窯の温度、酸化還元のバランスなど)が非常に限定的だったとされています。現代の陶芸家たちも再現を試みてはいますが、完全な再現は難しく、「奇跡の焼き物」と言われる所以です。
++++++++
さて、ダイソー版油滴天目です!
■ 見た目の高級感は本物以上?
ダイソーで手に入れたこの油滴天目茶碗は、ぱっと見ただけで「これが150円!?」と驚くほどの美しい仕上がり。黒を基調とした釉薬の上に、金属的な光沢を帯びた斑点模様が浮かび上がり、まるで本物の天目茶碗のような重厚な趣があります。
写真を見ていただければわかる通り、光の当たり具合によってきらめき方が変わり、非常に味わい深い表情を見せてくれます。
■ サイズ感と使い勝手
手に持ったときのサイズ感は、一般的なご飯茶碗よりやや大きめ。ご飯茶碗としてはもちろん、小鉢やスープボウルとしても活躍しそうです。重さも程よく、安定感があります。
■ コスパ最強の一品
この国宝級クオリティで150円というのは、まさに「コスパ最強」。将軍さまの雰囲気を手軽に楽しみたい方、武将来客用の食器を揃えたい方、またインテリアとして飾っても映える一品です。
この器の内側に煌めく小宇宙はまさに「油滴天目」の名にふさわしい!!!
ご飯がモリモリ美味しく食べられること、間違いなしです。
注意書きなどは↑こちら。 電子レンジには不向きだそうですが、鎌倉時代に電子レンジはなかったので、ぜんぜんOKですね!!
次はダイソーさん、ぜひ「曜変天目茶碗」もお願いします!!!
0 件のコメント:
コメントを投稿