スマホなどで生成AIを使用する場合、マシンの要求性能がどんどん上がっていて、基本的には「最新の」ものに近い機種が必要になることが多いようです。
iOSであれば最新版18が動かないと、一部の生成AIアプリはインストールできませんし、Androidでも10以上でなければGeminiが動かないなどの制限があります。
ということで、「ではどれくらい古いコンピュータでも生成AIは動くのか?」というひとつの実験をしてみました。
使ったのはPuppyLinux XenialPup-7.5 がインストールされているEPSONの NJ2100 です。
スペックは Cleleron550 2Ghz メモリ2GB という超絶仕様(笑)
ずいぶんくたびれたPCですが、いろんな実験用に酷使されています。
PuppyLinux XenialPup-7.5 の良いところは、2025年春現在でも最新のFirefoxが動作するところです。Ver138が動作しています。
ちょうど32ビット版の最終くらいのディストロで、このあとのBionicとかFossaPUPから64ビットになってゆきます。
XenialとはUbuntu 16.04 LTSの愛称みたいなもので、ベースとなっているのがUbuntuなのでこの名前がついています。発表は2016年なのでかなり古いLinuxなのですが、2026年/2028年まで延長サポート中なので、いちおう「生きている」「現役」のOSとも言えるでしょう(笑)
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さて、生成AIの動作についてです。アプリなどでは動きませんが、ブラウザ上で動かしてみると、
<ChatGPT>
ChatGPTの場合、質問画面はもちろんきちんと表示されるし、やりとりもできますが、応答が最初の部分で一旦「止まり」ます。体感で1分くらい待たされて、やっとこさ全回答が吐き出される感じです。
ちょっとこちらサイド(PCサイド)で処理する部分があるのか、即答ではないのが気になりますね。もしかするとあちらサイドのサーバーで「お待ち」が発生していたのかもしれませんが、何度か試しても1分くらいは待たされましたので、「仕様」だと思います。
<Gemini>
こちらは、質問して即答で返事が帰ってきました。つまり、こっちサイドのPCが遅かろうが、古かろうが、ほとんど関係がない感じです。
普通に使えます(笑)
<Grok>
こちらも即答で返事が帰ってきます。待たされる感じはありません。
特にGeminiと比べても、返信そのものは似たようなスピードです。
<結論>
ブラウザさえ最新、あるいは新しいものが動けば、PuppyLinuxでもなんでもブラウザ版の生成AIは動作する、と言えるでしょう。
まあ、当たり前といえば当たり前でもあるのですが、ポイントはやっぱり「そのLinuxのバージョンで、どこまで最新のブラウザが動くのか」というところだと思います。
Xenial-pupでは、Chromiumなどの他のブラウザはFoirefoxのように最新版を使えないこともあって、本当は「古いからダメ」とも言えるのですが、なぜかFirefoxだけは、いつまでも最新に更新できるので(笑)動いてしまう、というオチです。
ほんとうに、いまのインターネットは「ブラウザ」と「その変形」でしかないんだなあ、と改めて思わされます。
ネットと通信するスマホアプリの大半も、そのほとんどは「ブラウザのフロント部分をアプリっぽく専用にしたもの」みたいな構造なのでしょうね。
余談ですが XenialPup より古いPuppyLinuxもいろいろ試したのですが、これより古いとブラウザが最新にはなりませんので、注意です。
2025年現在では、XenialPup こそが最新ブラウザ(ほぼFirefoxのみ)を使える最古参Puppyであると言えると思います。
(おしまい)
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